「忍! ちょっと影から出て来て欲しい」
「……」
「ドーナツ3つ」
「なんじゃ主様。儂はもう寝ようとしてたのじゃが」
「実は困ったことがあって、今夜中に血を吸ってもらおうと思って」
「む? 血なら昨日吸ったばかりじゃぞ」
「うん、だから忍が16歳体型になるまで吸って欲しいんだ」
「ふむ。主様が言うなら儂は拒まんが何故じゃ?」
「実は明日、神原の家に行くことになったんだ」
「むむ、あの低級悪魔と殺し合いでもするつもりか」
「違うよ。もうレイニーデビルは去ったよ。実は……神原とセックスをするんだ」
「……主様が鬼畜なのも変態なのも知っておったが、とうとう他の女にまで手を付けるか」
「違うよ! 僕だってそんなこと望んじゃいないんだ。だげどガハラさんが神原としろって言うんだ」
「……ならばいいじゃろ。生娘を喰らうなど鬼畜の主様なら朝飯前じゃ」
「神原はノリノリの乗り気だし、しかも神原のやつ、おばあちゃんにまで報告しやがったんだ。
さっき電話があってさ、孫娘をよろしくって言われたんだ」
「じゃあ何が困るんじゃ?」
「いや、僕は彼女がいるんだ! いくらその彼女本人からの命令とはいえ……」
「気が乗らぬか?」
「神原に魅力がないわけじゃないんだ。今でも3日に一度は神原のスパッツの下に下着があるかどうかの夢を見るし」
「な…んじゃと…?」
「もし下着がないとわかったときは確実に神原を押し倒す自信はあるんだ」
「……(絶句)」
「問題は神原自身なんだよ。神原って元運動部でメチャクチャ走るの速いじゃん」
「……うむ」
「ガハラさんもそうなんだけど運動部の中って締まりとが半端じゃないんだ。
しかも神原はあんな彫像みたいなすごい身体だし、ガハラさんは神原を世紀の名器だって断言してたし」
「難儀じゃの」
「しかも腕に触っただけで喘ぐレベルで全身の感度がかなり高いんだ」
「それは凄いの」
「しかもドドドMときている。しかもアイツ今でもやっぱりガハラさんが大好きなんだよ。
ガハラさんに憬れて髪を伸ばしてるくらいだし、お陰でめっちゃ可愛いんだよ神原後輩。
しかもガハラさんは俺とのセックスとかあけっぴろけに話してるんだ」
「主様の嫁もたいがい変わっとるのー」
「だからきっと神原も前の穴だけじゃなくて後ろも口もかけられるのも体位も全部求めるに決まってるんだ。
しかもドドドMだから無理な体位の痛みも快楽に変えるし、苦いのも甘く感じるし。
そして性欲も今まで自分で慰めてただけだからまるまる17年間分溜まってる。
それに体力は妖怪じみたレベルで無尽蔵だ。普通の僕なら太刀打ちできないよ」
「ふむ」
「しかも最近、僕はアイツの弱点を見つけたんだ。実はアイツ、想像力がないんだ」
「む?」
「忍の言いたいことはわかる。アイツは僕と忍野のカップリングで飯を食えるような奴だ。
エロい想像力なんてお茶の子さいさいだと言うんだろう?」
「いやそんなことは言っておらんが」
「だが忍、アイツは実は他人のエロい想像力は仙人レベルでも、自分がエロい行為をする想像は実はしないんだ!
その証拠にアイツは歯磨きプレイという神技を編み出したが実際それを行ったときの反応までは予測できなかった。
相乗効果でリミッターが外れることまでじゃ予測できなかった。
つまりアイツは耳年増だが自分がエロいことをすると確実に我を忘れる」
「つまり?」
「ただでさえガハラさん相手に一晩に気絶を5度はさせてしまう僕は神原という至高の女を前に確実に理性を失う。
たった二人で夜を迎えれば、きっと三日三晩冗談でなくヤり続けるだろう」
「鬼じゃ……主様は鬼より鬼畜じゃ」
「さあ忍、思いっきり血を吸ってくれ!さあ!」