何か分からない、正体不明のざわめきを感じ、その時僕は目が醒めた。
「 ・・・ !」
「 ! 」
そのざわめきの正体は、どうやら外にあるらしかった。
「一体なんだよ・・・。まだ外は真っ暗だぞ・・・。」
時計を見ると、まだ午前2時だった。こんな真夜中に人などいる筈も無い。きっと猫でもいるのだろう。
そう思いながらも外を見てみる。しかし、どうやら原因の場所はここからでは見えない様だった。
「・・・・・・・・・」
少し考え、「どうせ起きてしまったんだ、散歩がてら原因でも見て来るか。」という結論になった。
外に出て、たまには夜の散歩もいいものだ。などと考えていると、どんどん原因の音が近づいてきた。
そろそろ何か出てきそうだな、と思った矢先。
「はぁ・・・はぁ・・・。ひゃうん!」
と、喘ぎ声のようなものが聞こえた。
何か姫ちゃんの声に似ていたような・・・。気のせいか?
診療所の角を曲がったら、そこには
姫ちゃんと出夢くんがいた。それも、普通じゃない状況で。
「・・・」
何も言わなかった。否、言えなかった。
姫ちゃんは両手両足を縛られて、小さな胸を露出させ、出夢くんに恥部を弄られていた。
もう何回も果てているらしく、地面には水溜りができていた。
いつもの元気そうな表情は無く、疲労と恍惚と不安の混じった表情をしている。
そして、出夢くんは、肌に何も身に付けていなかった。つまるところ、裸、ということだ。
「あ、お兄さん。」
先に気付いたのは出夢くんだった。
姫ちゃんを弄りながらもう片方の手で自分の恥部を弄っていた。
そして両方とも、顔が紅潮していた。
そして姫ちゃんもこちらに気付いたようだった。
「・・・ししょお・・・。」
力なくこちらを見た。まるで助けでも求めているかのように。
・・・いや、実際求めているのだろう。
両手両足が使えないこの状況、普通なら自分でどうにかなるようなものではないだろう。
・・・もっとも、人類最強の赤色だったら分からないが。