・GW時の仲の悪い三人が珍しく仲良く寝るシーンネタ  
 
 
「ん……」  
 ふと違和感を覚えて僕は自分のベッドで目が覚めた。  
 左右からやたら圧迫感があるのだ。  
(ああそうか、二人がいるんだっけ)  
 横になる僕の左に火憐、右に月火が寝ている。  
 腕こそ自由に動くものの、足がそれぞれ二人の足の間に挟まれてがっちりホールドされていた。これは寝返りも打てないわけだ。  
 部屋の時計を見るとそろそろ夜明けかというところか。  
 二度寝するか僕が悩んでいると。  
「んん……」  
「んー……」  
 二人の身体がもぞもぞと動いた。  
 目を覚ましたわけではないようだが、僕の方に身体を擦り寄せてくる。  
「…………」  
 うん、まあ。  
 血の繋がった妹とはいえ仲が悪いとはいえ。  
 二人は女の子であって僕は思春期の男の子であって。  
 柔らかいアレコレを押し付けられたら朝の生理現象とは別に股間が膨らむのも致し方ないことだろう。  
(寝顔は二人とも可愛いんだよな……)  
 起きてるときはあんなにも生意気なのに。  
 胸の脇辺りにある二人の顔をつんつんとつつく。  
 くすぐったそうに、でもどこか嬉しそうに笑う。  
「へへー、にぃーちゃーん……」  
「おにぃーちゃーん……」  
「うぐっ……!」  
 無邪気なその二人の笑顔に不覚にもときめいてしまった。  
 どきどきと心臓が高鳴っている。  
 いやいや、よく考えろ僕! 目の前にいるのは妹だぞ!  
 いくら可愛くてもいろんなとこが柔らかくても……柔らかくても……柔らかい……。  
 ごくり、と生唾を飲み込む。  
 もう誤魔化しようがないほどに僕の下半身はテントを張って滾っていた。  
 すっと火憐の左手を取り、そっと股間の膨らみの上に乗せる。  
(っ……!)  
 ジン、と快感の波紋が全身に広がった。  
 月火の右手も同様に触れさせ、腰を揺する。  
 が。気持ちいいけど物足りない。  
(やめろ! これ以上やったらバレたときに取り返しがつかなくなるぞ!)  
 そんな思いとは裏腹に僕の手は止まらず、二人の手をトランクスの中に突っ込ませる。  
 左右から両の手で挟むように肉棒を握らせると、僕は思わず身体を仰け反らせた。  
 普段僕に暴力を振るってくるその手は。とても柔らかくて。とても暖かくて。  
 諸事情によりしばらくヌいてなかった僕には強過ぎる刺激だった。  
 
 あっという間に理性が吹き飛ばされ、本能がより一層の快楽を求めていく。  
 腰を前後に揺すって二人の手でしごかせるように動き、声が出ないように歯を食いしばる。  
 二人が目を覚ますかも、などという心配はもうほとんどしておらず、頭を自分の胸に抱くように腕を回して二人の年相応に控え目な乳房を鷲掴む。  
 何の遠慮もせずにむにゅむにゅと好き放題に揉みしだき、腰を振りたくる。  
 そして。  
「っ! ……っ! っ! ……っ…………!」  
 よく声が出なかったものだとあとで感心するくらいに圧倒的な快楽が全身を襲い、僕は絶頂を迎えた。  
 二人の手に包まれたままびゅるびゅると大量に射精し、下着の中がとんでもないことになっていることだろう。  
 肩で息をしてしばらく余韻に浸った後、握っていた胸から手を離してゆっくりと二人の手をトランクスの中から引き抜く。  
 案の定その二つの手はたっぷりと白濁液にまみれ、今にも精液が滴り落ちそうだった。  
 僕は傍らのティッシュを取り、二人の手を拭う。  
(シャワー浴びるか……)  
 いつの間にやら絡み付いていた足も解かれていたので僕は身体を起こし、少し乱れていた二人の髪や服を直してやる。  
 そのまま寝息を立てている二人を起こさないように僕はそっとベッドから抜け出した。  
 
 
 ◇ ◇ ◇  
 
 
「ふう……」  
 汚れた下着を水洗いして洗濯機に突っ込み、シャワーで身体をさっぱりさせた僕は自室に戻ろうと階段に向かう。  
 と、そこで。  
「あ、に、兄ちゃん、おはよ」  
 火憐が降りてきて声をかけてきた。  
 すぐ後ろから月火も姿を見せる。  
「に、兄ちゃん、どうだ、気持ち良かったか?」  
「え……」  
「き、気持ち良く寝れたかって聞いてるんだよお兄ちゃん」  
「あ、ああ、うん、ぐっすり眠れたよありがとう」  
 びっくりした。  
 バレているのかと思ってしまったじゃないか。  
「そ、そうか。も、もし兄ちゃんが良ければ、今夜も一緒に寝てやっても、いいんだぜ?」  
「じゃあ……お願い、してもいいか?」  
「あ、ああ、任せとけ兄ちゃん」  
「し、仕方ないねお兄ちゃんは。了解したよ」  
 そこまで言って二人はそそくさと脇をすり抜けてリビングの方に消えていく。  
 その態度に少し疑問を覚えたが、二人を足止めするためには今夜もやむなく一緒に寝るしかない。  
 とりあえずバレないように……じゃない、もうあんな変な気分にならないように気をつけないとな……。  
 
 
 
 
終わり  
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 バタンとドアが閉まり、暦が階段を降りていく音を確認し、月火は目を開けた。  
「火憐ちゃん、起きてる?」  
「ん」  
 月火の言葉に火憐も目を開ける。  
 心なしか二人の顔が赤い。  
「てゆーかあれで目が覚めないと思ってんのかな兄ちゃんは」  
「何かもう途中から遠慮なかったよね。激しく動いたりおっぱい揉んだり」  
「おまけに手に出しちゃうんだもんなー」  
 二人は下着に突っ込まされた自分の手を眺める。  
 ティッシュで拭かれたとはいえ雑だったせいか、まだ指の股に少々拭き残しがあった。  
「兄ちゃんの、まだ付いてる……」  
「私も……」  
 もはや無意識に、それが自然なように二人は自分の指に舌を這わせる。  
 白くこびりついた液に唇をつけ、ちゅるっと吸い取って口に含んだ。  
「ああ……兄ちゃんの、すっげーやらしい味がする……」  
「うん……匂いも凄くて……頭がくらくらしちゃう……」  
 二人は指をしゃぶりながら自らの胸を揉みしだく。  
 服の上からでなく、直接裾から手を突っ込み、固くなった突起を摘む。  
「ああ……兄ちゃんに揉んでもらったおっぱい……」  
「もっと……いっぱい触っても良かったのに……」  
 胸だけでなく、身体の色々なところを。  
 暦の手で、実の兄の手で触れてほしいと火憐も月火もあの行為の最中に考えていた。  
 たとえ濡れてしまっているだろう大事な女性の秘所であろうとも。  
「んっ……」  
「んくっ……」  
 その濡れてる箇所に指を移動し、下着の中に潜り込ませてくちゅくちゅと淫靡な音をたてながら弄り始める。  
「はぁっ、はぁっ」  
「か、火憐ちゃん、これ……っ」  
 味がなくなっても執拗に指をしゃぶる火憐の眼前にティッシュが差し出される。  
 暦が精液を拭き取ったものだ。  
 火憐はそれを受け取って付着した精液を口内に含んでいく。  
 同様に月火も別のティッシュのを舐めとっていった。  
 そして、こくん、と喉を鳴らして飲み込んだ瞬間。  
「ひ、ひっ、ひんっ!」  
「ん、く、ううぅっ!」  
 二人はびくんっ、と身体を震わせて絶頂に達した。  
 荒い息を整えつつ余韻に浸る。  
「なあ月火ちゃん」  
「なに、火憐ちゃん?」  
「今夜も……兄ちゃんと寝る?」  
「……お兄ちゃん、私たちがいないとダメって言うから仕方ないんじゃないかな」  
「そーだよな、仕方ないよな……」  
 二人はぎこちなく立ち上がり、シャワーを浴びようと暦の部屋を出て行った……。  
 

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