「なぁ兄貴、俺のPCに何か変なソフトがインストールされてるんだが、こりゃなんだ?」
椅子に座ったまま、自殺志願─零崎双識の方へと振り返ると彼は楽しそうにパソコンを弄っていた。
「それはね人識くん、United Devices Cancer Research Project、ユナイテッド・デバイシス社のがん研究計画に参加するためのソフトだよ」
当たり前のように、サラッと答えた。
「あぁ?何でそんなのを入れてるんだよ。悪いが消すぞ、タダでさえCドライブが危ないんだから」
「それなら問題はない、人識君のPCに有ったゲームは殆んどアンインストールしたから20G空いているはずだ」
「うわ、マジだ。フリーセルしかねぇ。なんだこりゃ、何で勝手なてことするんだこの野郎!」
「そもそもゲームなんてのはね、トランプやサイコロさえあればそれで10年は遊べるんだよ」
「んなこと言って、兄貴のデスクトップに並ぶそのアイコンの量は何だ!殆んどエロゲーじゃねぇか」
「エロゲーとは心外な、そんな風に一括りにしちゃ失礼というものだよ。つるぺたコスプレADVも有れば麻雀+ハチャメチャドタバタAVGだってある。
それこそ零崎と時宮を一括りにするようなものだよ」
「黙りやがれ、ころころと理屈を弄びやがって、何が『ADV』だ、気取ってんじゃねえぞこのやろう」
「うふふ、ちゃんとシューティングだって格闘だってタイピングソフトだって有るよ」
「うっせえ!そもそもひとのデータ消していいと思ってんのか、消すにしても一つや二つ消せばいいだけだろうが!」
「うん、それはおかしなことを言うね。人識くんのデータ?P2Pで持ってきているのにかい?
アレは悪いことだ。だからやめた方がいい、わざわざ死に急ぐ必要は何処にもない」
「殺人鬼が何を言ってやがる。存在自体がこの上なく悪じゃねえかって、そうじゃなくてこのソフトを何で入れてんだ。みてみりゃ100MBも要らねぇじゃねえかよ」
「人識くんが将来ガンに侵されたときの予防だよ、これで抗ガン薬ができてたら安心じゃないか」
「……それ、マジでいってんのか、クソ兄貴」
「あぁ、決して殺し名と呪い名同士の対立からではない。純粋に人識くんを思ってだね、」
「──アンインストールしちゃる」
「おっと、それは出来ないよ。出来ないようにトラップを仕掛けておいたからね、うふふ、いくら人識くんでも今はむりだよ。
それと、他にも色々とセキュリティー機能を強化しておいたから安心して楽しいネット生活をおくりたまえ」
「うお、刃物関連のサイトにも行けねえなんて、ありえねぇだろ」
この次の日から、半年間に及ぶ鬼ごっこが始まったとか始まらないとか──
……打ってて途中で飽きてきたのが本音
興味が有る方は参加してみてください
Team2ch@eroparo
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■UDがん研究プロジェクトについて@2ch -PCでできるボランティア-
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