真っ暗な部屋の中、嬌声のみが響く。
二匹のケダモノと化した二体の吸血鬼は、我を忘れて互いを求めあっていた。
一方の吸血鬼の姿は実に背徳的であり、彼女が自らの行為によって乱れているという現実が他方の吸血鬼を燃え上がらせる。
「んっ…はぁ。あんっ…ぁうんっ」
「・・っく、うぁ……っう、うぉ」
…皆様、いきなりのお見苦しい場面申し訳ない。
ガハラさん派の方々は出来れば殺気を抑えて頂き、
忍派の方々も出来ればもげろコールは無しでお願いしたい。
もしバサ姉派の方々がいらっしゃれば作者のモチベーションのために何か一筆ドエロい作品を頼む。
オッケー?
こほん。それでは皆さん、レッツ・シンキング。
夜中に寝苦しさを感じてふと目覚めたら、隣に金髪美少女がいた。
いた、どころの話ではなくぎゅっと僕の身体を抱きしめていたのだ。
しかも金髪美少女も僕もこれ以上なく寝惚けていて、限りなく理性の勢力は0に近かった。
こんな状況で間違いが起こったとして、それは罪だろうか。
更に言うなら僕一人の罪なのだろうか。
むしろ、金髪美少女さんサイドに問題があるとは言えないだろうか?
「ひう、あん…っ、あ、ぁあっ…」
「…き、もちいい、だろ?忍っ…」
「ぅあ…う、む…なか、なか…じゃの…っ」
まあ要するに、寝惚けて忍と致してしまったわけで。
どういうわけか(何か吸血鬼的要素が絡んでいると僕は睨んでいる。体液が媚薬だとか?)互いにドツボに嵌まってしまい、
以来不定期に忍とは、まあ、うん。ヤっている。
元々の原因は忍が寝惚けて僕の血を吸いすぎた事なのだからしょうがないと思うのだが、どうだろう。
…流石の僕も素面で忍を抱くのは無理なので、ヤる時はいつも吸血から入る。
必要以上に血を与えてある程度(この時の忍の外見年齢は皆様のご想像にお任せする)成長させ、
まあ大体その日は一晩中盛っているというわけだ。…我ながら異常な性欲である。
「…う、あぅんっ…ぅあ、ああぁっ!」
「…いった、か…じゃ、僕もいく…ぞっ!」
忍の中にありったけの欲望を吐き出し(下世話な話、避妊の必要がなくて助かっている)、
ひとまず体力の回復に入る。まあ、吸血鬼度を上げた状態なのですぐさま回復するわけだが。
初めてヤってから、何日経ったか。むしろ何回ヤったか。百じゃ効かないのは確かなんだけど、正確な数は覚えていない。
なんにせよガハラさんによる惨殺は逃れられまい。ここらへんは諦めが肝心だと思う。南無。
「…にしても、何やってんだろうな僕ら…」
「ん、なんじゃあるじ様よ、もう賢者モードか?」
「ニヤニヤするな、忍。イニシアチブは絶対渡さん」
「ほう。儂に勝つと?」
「負けたが最後明日学校に行けないくらい絞り取られそうだからな」
「賢明な判断じゃの。ま、せいぜい儂を悦ばせよ」
まあ、ガハラさんに惨殺されようが僕は半永久的に死ねないので(≒何度も殺される)、
この忍との関係も半永久的に続くのだろうな、と僕はそんなくだらない事をふと考えた。
そのことを喜ばしく思っている自分になんだか素で驚いてしまったが、僕は下らない妄想を脳内で打ち消し、
本日第三十二ラウンド目に突入すべく目の前の金髪少女を抱きしめるのであった。