「やや、これはやらしきさん」  
 
人生18年長しと言えど、街中で小学5年生にやらしいと評される程に  
終わった事をした記憶はなかったのだが、それでも一応恒例の突っ込みは入れておこう。  
 
「人を助平の塊みたいな名前で呼ぶな。僕は阿良々木だ」  
「失礼、噛みました」  
「嘘をつけ!そんな悪意に満ちた噛み具合があってたまるか!」  
「下肢を見た」  
「見てねえよ!小学5年生の脚には興味ねえよ!」  
「そう言えばそうですね、誤解でした、すみません」  
「分かればいいんだ、分かれば」  
「阿良々木さん、小学5年生の胸に興味津々な方でしたもの、ね」  
「全然分かってねえよお前!!」  
「ほほう、阿良々木さん、あれだけのことを繰り広げて興味が無いと?」  
 
・・・確かに、この件に関しては僕の方に問題があるだけに、  
何とかして弁解しないと非常にまずいのだが。  
しかしそれにしても八九寺真宵、相変わらずのパーソナリティーである。  
尤も、この上小学5年生と話すのが楽しいなどと言ってしまうと、  
途轍もなく僕の将来的によろしくない気がしてならないのだが。  
 
「いやいや、あれは不可抗力だと言っているだろうが。  
 こんなにも健全な高校生を捕まえて何を言うのかな、一体」  
「ふむ、確かに阿良々木さんは年の割には純粋な方ですよね」  
「年の割にはというの気になるが、ようやく分かってくれたか」  
「ええ、高校生と言う性欲の塊のような年頃から鑑みるに、  
 阿良々木さんは随分と純粋な方だと思います」  
「・・・いや、全世界の高校生を敵に回したぞ今、お前」  
「いえ、阿良々木さんの純粋さを表す指標にしただけです。  
 戦場ヶ原さんとのご関係を例に挙げても、そうだと思いますが」  
「純粋・・・ねえ。確かにプラトニックではあると思うが」  
「ええ・・・分裂寸前の危ない関係だとお聞きしましたし・・・」  
「ちげえよ!それはプルトニウムだよ馬鹿野郎!!」  
 
やはり全然分かってくれていなかった。  
それにしても、小学5年生にまで危ない関係と評されるに至るとは、  
僕と戦場ヶ原の将来に一抹の不安を感じざるをえない。  
・・・いや、一抹どころか一万の不安でも物足りない気がするが、戦場ヶ原の場合。  
 
「時に八九寺、お前携帯電話は持ってないのか?」  
「変態でんな?アホスギさんにそれを言われたくはありませんが」  
「言ってねえよ!それから阿良々木だ!  
 先祖から続く由緒ある苗字を間抜けに改変してんじゃねえよ!」  
「失礼、噛みました」  
「嘘をつけ!」  
「嗅ぎつけた」  
「僕はそこらのオヤジか!別に臭くはねえよ!」  
「そんな、自らを昇華しても、虚しいだけですよ?」  
「臭気だから!僕はそこらの臭いオヤジ以下なのかよ!」  
「ええ、阿良々木さん、確かににおいますよ?」  
「フォローする気は無いのかお前!」  
「自らの大と書いて、臭いますよ」  
「ぐぁ!それは止めだ!フォールだ!突き落としてるだけだ!」  
 
面と向かってと臭いと言われるのって、  
死ねなんていう安直な言葉よりよっぽど酷いんじゃないだろうか・・・。  
罵詈雑言数々あれど、これほどダイレクトに響く言葉はそうも無いよな・・・。  
 
「じゃあ何ですか阿良々木さん、匂うと言って欲しかったのですか?」  
「いや、まぁそっちの方がまだましである事は確かだな・・・」  
「そうですか、それでは阿良々木さん、匂います」  
「良い香りがするって事か?」  
「寝る時はシャネルの5番だ・け・よな匂いです」  
「よりによってなんてチョイスだよ!僕はちゃんと服を着て寝るよ!」  
「いや、阿良々木さん、真面目な話。匂いと性欲は密接な関係にあるのですよ?」  
「そうなのか?」  
「ええ、古のなんとか大王は、その独特の体臭で老若男女問わずを魅了したそうですし」  
「ありがたいようで全くありがたくない話だな、それ・・・。一体なんて大王なんだ?」  
「確か・・・阿良々木さんだ大王とか言ったような・・・」  
「それはアレキサンダー大王だよ!僕は男と関係を持った事はねーよ!!」  
 

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