オケアノスのミナトの私室に、奇妙な来訪者があった。  
「ちーっす、副会長いるか?」  
キョウが訪ねてくるなどありえない。戸惑いながらミナトは答えた。  
「な、何よ突然。何か用?」  
「生徒会長から伝言なんだけど、入っていっか?」  
「伝言?」  
仕方なくミナトはドアを開けてキョウを招き入れた。  
 
「伝言って何なの?」  
「んー、言いにくいんだけどさ。その…口で、してくんね?」  
「は?」  
ミナトには顔を真っ赤にしたキョウが何を言っているのか分からなかった。  
「だから、俺のを、副会長の口で、イかせてくんねって…」  
そう言われてもミナトには分からなかった。というより分かりたくなかった。  
「なんですって!言っていい冗談と悪い冗談があるのよ!」  
「冗談なんかじゃねぇよ!」  
正面から言い返したキョウとにらみ合って、ミナトは大きく息を付いた。  
「よくもそんなことを、司令の伝言だなんて言えたわね」  
「だから、冗談じゃねぇって言いたいのはこっちなんだよ!!」  
「は??」  
キョウの顔は相変わらず赤いが、それは恥ずかしさだけではないようだ。  
「ハメられたんだよ、生徒会長に」  
「なぁんですってぇぇ!!!」  
キョウの言葉に、今度はミナトが顔を真っ赤に染めて声を上げた。  
頬を両手で押さえて呆然としているミナトに、キョウは恐る恐る声を掛けた。  
「…えっと、副会長?」  
「前からおかしいと思ってたのよ、全然手もつけてもらえないのって、  
私に女としての魅力がないっていうんじゃないのなら、まさかとは  
思ってたんだけどやっぱり司令はホ…」  
ミナトの的外れな結論を、キョウが大声で遮った。  
「ああああああありえねえ!!」  
「違った?」  
きょとんとするミナトに、キョウが首と手を振った。  
「違えーよ。もう、全っ然違う!」  
「良かった。で、司令の伝言って何かしら」  
落ち着きを取り戻したらしいミナトに、キョウは小さな声で答えた。  
「だからさっき言ったとーり…」  
「なあぁぁんですってえぇぇぇ!!!!」  
凄い形相でにらみつけてくるミナトを、キョウは必死にとりなそうとする。  
「ま、気持ちは分かるよ。つか、俺も同じだから。とにかくさ、ちゃっちゃと  
済ませようぜ。副会長が口でしてくれたら、生徒会長にも考えがあるって」  
「考えがある?」  
ミナトはキョウの最後の言葉を繰り返した。  
「二言はないって言ってた」  
「そう…」  
安堵するかのようなミナトに、キョウは笑って見せた。  
「安心しろよ。ちゃんと愛されてるよ、副会長は」  
「えっ?」  
ミナトには、キョウが何を言っているのか相変わらずよく分からない。  
「なんつーか、いきなり壊したくないんだよ。うまく言えねーけど」  
キョウが何を言おうとしているのかはともかく、まっすぐミナトを向いて  
話すキョウが彼なりにまじめだということくらいは、ミナトにも分かる。  
「分かったわ」  
「ほんと?」  
「じゃ、ちゃっちゃと済ませましょうか」  
ミナトは腹をくくるしかないと思った。それが司令の意思だというのなら。  
 
ミナトの部屋を訪ねる前に、キョウはシマに呼び出されていた。  
「AIの定期診断で、フォセッタに異常が見つかった」  
「どっか、おかしくなってたのか?」  
フォセッタの名を出されて、キョウは心配になった。  
「異常とはいっても、通常の任務には支障はない。だが、私の関知しない  
ことに、君が関わっているとなれば、知らせておくべきだろう」  
そう言ってシマはキョウを黙って見つめる。それだけで何を言いたいのかは  
キョウにも分かった。フォセッタとのバーチャルセックスをとがめられて  
いるのだ。  
「…てゆーか、聞き出そうとしてねーか?」  
「聞き出す必要などないよ。ただ、あまり調子に乗るなと言っておく」  
「へーい」  
確かに最近はどうも激しくやりすぎていたかもしれないとキョウは思った。  
「それにしても、イェルが見られていると燃えるという話は収穫だったな」  
「何でそれを…」  
先日の鏡張りの部屋でのシズノとの行為は、フォセッタとは関係のないことだ。  
「俺のプライバシーって無いも同然かよ」  
「安心しろ、それ以上は知らん」  
イマイチ信用できない。そうキョウが思っても、シマは表情を変えずに  
黙って席を立ち、キョウの脇に並んだ。  
「そこで、君を男と見込んで頼みがある」  
「つーかそれ、頼みじゃないだろ」  
「よく分かっているじゃないか」  
シマは薄く笑った。  
 
キョウはミナトのベッドに腰掛けた。  
「生徒会長が言うには、口には入れていい。でも口には出しちゃダメ」  
「何よそれ」  
キョウに向き合ってミナトは床にひざまずいた。  
「とにかくさ、選択の余地はないんだよ」  
「司令がそう言ったのね」  
ミナトは目の前のキョウの股間から、顔へと視線を上げた。  
「ああ」  
キョウはそっと、自分を見上げてくるミナトの明るい色の髪を撫でた。  
「こうして見ると、やっぱ副会長可愛いよな」  
「えっ」  
「2年の女子じゃ一番だって、皆言ってるぜ」  
「…そりゃ、そうよ。当然じゃない」  
ミナトは微かに頬を染めた。  
「でもさ、生徒会長と出来てるから、高嶺の花だって。なのにまだ  
手も出してもらえてないとは、思わなかったよな」  
「あなたには関係ないでしょ」  
「関係あることになっちゃうんだけど」  
「関係ないわよ」  
あくまでそう言って、ミナトは目の前のジッパーを引き下ろした。  
 
司令のだと思えば。  
ミナトは目を瞑って、手に捧げたキョウのペニスに口を近づけた。  
おずおずと唇で触れて、先端を口に含む。静かな部屋にちゅぱちゅぱと  
いう音が聞こえ始めた。  
「いい感じだよ、副会長」  
「今はミナトって呼んで」  
目を閉じたままミナトはそう言って、再び先端を含んだ。  
「そこ、凄くいいんだけどさ…もっとこう、全体にしてくれない?  
舌とか使ってさ、ふ…じゃなくて、ミナト」  
先端ばかりを責められていては、焦らされているようでたまらない。  
「こうかしら」  
舌を肉棒に滑らせ、透き通るような白い指が玉袋を撫で回す。  
「そう、それいいっ…」  
先走りに濡れ始めた肉棒が次第に首をもたげて、ミナトを求めるように  
突き出される。  
「奥まで咥えて、ぐっと吸い上げて…指で、扱いて」  
キョウがそう求めるのに、ミナトは素直に従った。微かに上気した頬を  
すぼめて、肉棒を吸い上げては咥え込みを繰り返す。その合間に指を  
絡め、時に力を入れて扱きあげると、口に含んだキョウの肉棒は更に  
硬さを増した。  
「そう、うまいよミナト」  
一心に奉仕するミナトの髪をいとおしげに撫でながら、キョウの漏らす  
声に吐息が混ざる。キョウの反応に、ミナトもどうすればキョウが感じる  
のか分かってきたようで、その責め方が的確になっていく。  
「いいっ…けど、ダメだ…ミナト、放して」  
ミナトがキョウのペニスを放すと同時に、先端から精液が勢いよく吐き  
出されて、呆然とそれを見ているミナトの顔を白く汚した。  
「ごめん、掛けちゃった」  
「口では出さないって約束でしょ。あなたが私の口でイケたのだから、  
これで交渉成立よね」  
ルージュを引いている訳でもないのに赤い唇を拭うミナトの白い指先が、  
ひどくなまめかしくキョウの目には映った。さっきまで、その白い指が  
自分の肉棒を愛撫していた。さっきまで、その赤い唇が、自分の肉棒を  
咥えこんでいた。でも、ミナトの口に出すことは許されない。顔に掛けて  
しまうのも可哀相だからと射精を自分なりにセーブしたおかげで、キョウの  
ペニスはまだ漲ったままでいた。確かにイケたけど、物足りない。  
ミナトはティッシュを取って自分の顔に飛び散ったキョウの精液を拭うと、  
床を汚す白濁をふき取った。くしゃくしゃと丸めたそれを捨てようと  
立ち上がると、ミナトがいた場所に滴り落ちるものがあった。キョウが  
床からミナトの足へと目を移すと、パンストに何かが滴った筋があった。  
「濡れてんじゃん、ミナト」  
そう言うキョウの顔を、ミナトはキッとにらみつけた。  
 
「だったら何よ。もう用は済んだでしょ」  
「済んでないよ。生徒会長の伝言には、続きがある」  
ベッドに腰掛けたまま見上げてくるキョウを、ミナトは黙って見下ろした。  
「てゆーか、こっからが本番。ちゃんとミナトをイカせてやってくれって」  
「何よそれ!」  
「生徒会長、心配してんだよ。最近副会長の様子がおかしいって」  
「そんなこと、ないわよ」  
「だったらそれでもいいんだけどさ。心配してるのは本当だよ。それに」  
言葉を切って自分を見つめてくるキョウに、ミナトはのまれた。  
「…何よ」  
「そんなに濡れちゃって、ちゃんとイキたくない?」  
ミナトは黙ってスカートの端を押さえた。その手を払うようにして、  
キョウの手がスカートを捲り上げる。  
「うわ…なんじゃこりゃ」  
ミナトがはいていたパンストは、股間と腰の部分がくりぬかれていて、  
下着をつけていない股間が露出していた。しっとりと濡れた茂みから、  
ぽたっとまた雫が滴り落ちる。  
「確かに私おかしいのよ…欲しくて欲しくてたまらなくて、今朝からずっと  
こんな格好で」  
外から見れば普段どおり、パンストをはいた脚を見せていたミナトだが、  
その股間はずっとスカートの中で露出していたというのだ。見えないように  
気をつけていても、見られているかも知れないと思うと、それがゾクゾク  
するような快感に変化して、しっとりとミナトを濡らしていったのだ。  
「だから、ブリッジを引き継いだときに、司令にバレちゃったんだわ」  
「なるほどね」  
「でも、何であなたなのよ!」  
「だから言っただろ、ハメられたんだって」  
カクンとうつむくキョウに、本当に他意はないようだ。  
「…まぁいいわ。で、どうするの?イカせてくれるの?」  
「そういう命令だからな」  
言いながら、茶化すように悪戯っぽく笑ってみせるキョウを、ミナトは  
つい可愛いと思ってしまった。  
「なら、命令を実行しなさい」  
ミナトは凛とした声でそう言った。  
「それがさ、絶対中には出すなって。口に出してもダメ、キスもダメ、  
クンニもダメって、どーすりゃいいんだよ」  
キョウはシマの指令を思い出して頭を抱えた。  
「素股は?」  
ミナトがそう言うのに、キョウはきょとんとした。  
「あ、それは何も言われてない」  
「なら決まりね。横になりなさい」  
ミナトの指示にキョウはベッドに横になると、ミナトはスカートを脱いで  
パンストははいたままでキョウの股間をまたいだ。ミナトの脚は普段どおり  
パンストに包まれているのにその股間は露出している。不思議な光景だった。  
 
「じゃ、いくわよ」  
ミナトは先走りで濡れたキョウのペニスを扱き上げて屹立させると、  
自分の濡れた秘裂を押し当てた。その濡れた肉同士が触れ合う感覚だけで  
キョウの肉棒が硬さを増した。  
「うっ!!」  
「絶対、入れちゃダメよ」  
「分かってる…って」  
ぬらぬらとした秘裂が肉棒を包み込むが、咥えこむことはない。でも  
まるで挿れているような感覚が走りぬけていく。ミナトは腰を振り、  
秘裂と指でキョウの肉棒を扱いていく。ぐちゅぐちゅという濡れた音が、  
挿入の快感と錯覚させて、キョウの頭の中は真っ白になっていった。  
「すげ…こんなの」  
「いいならいいって言って」  
「すげぇいいよ、俺、もうイキそう」  
「まだダメよ、私がまだイケないもの」  
表情は随分蕩けているが、ミナトはまだ物足りないらしい。  
「胸は…ダメって言われてないか」  
「えっ?」  
キョウは上体を起こすと、ミナトの制服のベストをまくりあげて、  
ブラウスのボタンを外すのももどかしく、その上からミナトの胸を  
揉んだ。  
「きゃっ!!」  
「うわ、やっぱ結構でかいじゃん」  
「そりゃ、そうよ」  
ペニスへの愛撫を止めないまま、ミナトが胸を張るので、その豊かな  
胸がさらにツンと高みを増した。キョウはブラウスのボタンを外すと  
ミナトの瞳の色と同じ水色のブラのホックを外してずらし、手のひらに  
余るほどの乳房をゆっくりと揉んだ。  
「あぁっ!」  
ミナトが上げた声に、キョウは背筋がゾクッとした。  
「これなら、いいのかな」  
ミナトの蜜と自分の精液が交じり合ったものを指にとって、乳首を  
つまみ、こねくり回す。濡れた感覚が胸に移って、ミナトの吐息が  
潤いを増した。  
「あぁぁっ!!それ、いいっ」  
「じゃ、もっとしてあげなきゃな」  
今度は乳房全体に潤いを行き渡らせて揉みこむ。ミナトは夢中に  
なって腰を振り、絶え間なく息を上げて絶頂が近いことを告げる。  
「いい、い…いっちゃう、いかせてっ」  
「ああ、俺もイクよっ!」  
濡れた乳房に息を吹きかけて、キョウはミナトの尻を抱きながら  
ミナトの腹に向けて精を放った。それに答えるようにミナトも  
背をのけぞらせて蜜を溢れさせた。  
「司令…っ!!」  
「…って、やっぱそれかよ」  
キョウは肩で大きく息を付くと、力を抜いたミナトの髪を撫でた。  
挿れたわけではないのに、挿れたような錯覚を味わった。  
なら、いつもはツンツンして折り合いの悪い副会長を愛しいと思う  
自分のこの気持ちも錯覚なのだろうかと、キョウは考えてしまった。  
 
「報告は以上です」  
「ご苦労だったな、ミナト」  
いつも通りの報告を終えたミナトだが、司令室を出ようとして、  
そこでシマを振り向いた。  
「あの…」  
「何だね」  
「いえ、何でもありません」  
キョウとの一件の後、ミナトは初めてシマと顔を合わせたのだが、  
シマは何もそのことに触れようとしない。どういうつもりなのだろう。  
考えがあるとは何のことなのだろう。  
「そうだ、終業式のことなんだが」  
「え?」  
「…夏祭り、と言った方がいいか?」  
シマの表情はいつもと変わらない。それでもミナトの顔が明るくなる。  
「はい!」  
「それだけ元気なら、もう調子は良さそうだな」  
「はい…」  
ミナトが顔を赤らめても、シマの表情は変わらない。  
「浴衣を用意しておいてくれ、私の分もだ」  
「はいっ」  
ミナトの顔を見ている、シマの表情はやはり変わらない。それでも、  
眼鏡の奥の瞳が優しい色をしているとミナトには思えた。  
 
 

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