「やぁルト。久しぶり」
「・・・」
・・・ルトは長い間放置された事に怒っているらしく、無視を決め込んだ。
「ご、ゴメンゴメン。はい、これ」
苦笑しつつリンクはそう言った。
そしてリンクは懐から何か包装されたものを取り出した。
「・・・これは・・・?」
不思議に思い、ルトが尋ねた。
「いいから開けてみなよ」
ルトが包み紙を剥く。
中から出てきたのは妖精珠だった。
幻想的な柔らかい光が瓶の中で美しく輝いていた。
「あ・・・」
ルトの顔が思わず綻ぶも、
「う、うれしくなんてないゾラ」
ちょっとした意地のようなものが邪魔をする。
・・・ここまでならさほど問題は無かったであろう。
「途中でマロンに止められて遅くなったんだよ」
「マ・・・ロン?」
ルトはその名前を知っていた。
マロン。ロンロン牧場の娘だ。
・・・黒い嫉妬の焔がルトの身を焦がす・・・
事の一部始終を見ていた妖精は後に、あれは姫じゃなくて魔王だ、と語ったという・・・
「いやー全く用があるって言ってるのに離してくれなくて」
未だ気づかずリンクを、ルトの目が捕捉する。
「リンク」
怒気を通り越して殺気を孕んだ口調。
「・・・はい」
状況が飲み込めないにも関わらず、リンクは反射的に正座した。
「わらわというものがありながらぁ!」
・・・リンクは悟った。逆らったら死ぬと。
ふとルトは、良い事を思いついたとばかりに口を歪め、
「・・・まぁよい・・・」
そしてこう言った。
「その身で知るがよい、わらわの愛を!」
ルトはその手をリンクの股間へと伸ばした。
布地越しにルトの手がリンクの陰茎を捕らえる。
「な、なにするんだよ」
「捕まえたゾラ」
そのままゆっくりと揉む。
リンクは当然抵抗を試みたが、ルトからの責めに力が出せない。
「くっ・・・」
次第にリンクの陰茎は熱を帯びていき、
硬度を増していった。
「ふふっ、硬くなってきたゾラ」
ルトのしなやかな指が陰嚢を揉み、竿の裏を撫でる。
激しくも優しい指つきがリンクを責める。
「こんなのはどうゾラ?」
そういうとルトは下着の上から陰茎に舌を這わせて、口で覆った。
布地を湿らせるルトの唾液。
布を隔ててなお伝わるルトの熱に、陰茎はより硬度を増した。
「透けて見えるゾラ」
ルトが口を離すと、濡れた下着の布地が冷たく感じた。
その言葉の通り、下着の上から陰茎の形がより露に見えるのだが、リンクに知る術は無い。
「外に出してあげるゾラ」
ルトの手が下着から陰茎を露出させた。
抑えるものを失った陰茎が、弾けるように勢い良くそびえ立った。
ルトの舌がリンクの首筋を粘っこく濡らしていく。
リンクはそのこそばゆい刺激に震える。
「可愛いゾラ」
指が陰茎に絡まり、撫で、擦り、締め上げる。
緩慢に動く指が、焦らしつつ昂ぶらせてゆく。
先から湧き出る液体を潤滑油に、指先で亀頭を穿り回す。
もう一方の手はなおも陰嚢を揉み、刺激している。
壮絶な快感。
直立した陰茎から、白濁液が勢い良く噴き出た。
射精の感覚に浸るリンク。
ルトは自分に付いた精液を指で拭い、舐めた。
「まだ終わらないゾラ」
顔に浮かんだ淫靡な笑み。
ルトの手の中には、どこから取り出したのか紐があった。
「うっ!」
ルトの手がリンクの肛門を貫く。
引っ掻き、擦り、内側からリンクを責める。
半強制的に血液が再び集中し、萎えた陰茎がいきり立った。
「待ってたゾラ」
手の中の紐で陰茎を縛り付け、結ぶ。
そして陰茎を咥える。
雁首をなぞるように舌を這わせる。
硬い陰茎をほぐすかのように、余す所無く舐めつくす。
時々甘噛みし、唇で締め付け、吸う。
先ほど射精を終えたばかりで敏感になっていた部分を刺激される。
二度目の波が押し寄せるが、異変に気づく。
・・・出ない。終わらない。
「どうしたゾラ?」
見透かしたように笑み、言葉を紡ぐルト。
刺激と精液だけが蓄積されていく・・・
舌を肛門に突き入れる。
こみ上げてくる異物感、嫌悪感に背筋を震わせる。
だが体はそんなリンクの感情とは裏腹に反応していた。
次第に水音のようなものが響く。
「・・・お尻で感じるなんて変態ゾラ」
ルトの言葉に羞恥心を煽られるリンク。
異物感、嫌悪感に加え背徳感のようなものが快感を運んでくる。
吸うような動きも加わり、責めはより激しさを増していく。
「こんなに大きくなって・・・」
ルトの手が陰茎に触れる。
はちきれそうなほどに張った陰茎に、紐が食い込んでいた。
手が陰茎を軽く握り、上下する。
リンクが痛みを帯びた快感に喘ぐ。
「ルト・・・お願いだから」
「何ゾラ?」
先を促すルト。
「お願いだから、出させてくれよ・・・」
「何を、ゾラ?」
あくまで何も判らない風を装い、ルトはなおも陰茎を責める。
「射精、させてくれ・・・」
肛門から体内を責めていた口が離れ、また陰茎を捉える。
「ふぅん・・・でもまだ駄目ゾラ」
ルトの歯が勢い良く、リンクの陰茎を齧る。
「つッ!」
壮絶なまでの痛み。
それもそのはず、状態が状態である。
「リンクはまだ大事な事が判ってないゾラ・・・?」
そう言ったルトの口から赤い液体が滴る。
「約束するゾラ、わらわだけを愛すると・・・」
ルトの唇が亀頭を強く吸う。
またも相当の痛みが全身を伝わる。
そんな痛みにも反応しているのか、陰茎がよりリンクを苦しめる。
「お、オレは、ルトだけを、愛する・・・」
「聞こえないゾラ」
ルトは手で充血した陰茎を締め付ける。
「オレはルトだけを愛する」
「もっと気持ちを込めるゾラ」
ルトの手が陰茎をより強く締め付ける。
「オレはルトだけを愛する!」
「お利口さん、ゾラ」
紐を解くと同時に、リンクの陰茎から勢い良く精液が噴き出した。
長く長く、数々の放物線を描きながら律動的に。
強く脈打つ陰茎。
赤と白が飛び散り、混ざり合う。
「約束ゾラ。わらわと、リンクの」
唇の端から血を滴らせ、ルトは女神の如き笑みを浮かべる。
先ほどまでのルトや滴る血から、その笑みが恐ろしいものと感じられたのは言うまでも無い。
・・・薄れゆく意識の中、リンクは悟った。
やはり、逆らえないと。逆らったら死ぬと。
リンクが目覚めるまでに、3杯の赤いクスリと2つの妖精珠、さらには半月の期間を要した。