午後のひととき。  
読書をするには勿体ないくらいの穏やかな天気だった。  
しばらくするとゼルダは本を読みながらうたたねをしてしまった。  
気持ちのいい午後、だがそれも束の間の休息だとは知るよしもなかった。  
 
突然、空気が変わったのをゼルダは感じ取った。  
嫌な予感が頭をよぎる。  
ゆっくりと目を開け、周囲を見回すが、特に変わった様子はなかった。  
するとゼルダは手を合わせ、なにやら祈り始めた。  
しばらくすると、ゼルダは急に立ち上がった。  
「結界が・・・消えている・・・・・・・」  
ハイラル城のとある場所では賢者たちが魔物を寄せつけないために結界を張っていた。  
しかし今のハイラル城から結界の気が感じられない。  
賢者たちに何かあったのか?  
嫌な予感が不安へと変わるその時だった。  
急に窓から一人の男が飛び込んできた。  
 
闇の帝王、ガノンドロフであった。  
 
ガノンドロフはゼルダの姿を見ると、にやりと笑った。  
(逃げる? いや、そんなことをしても直ぐに捕まってしまう!)  
ゼルダは今の状況を冷静に判断しようとする。  
ここは話をつなぎつつ計画を練ったほうが賢明か。  
「王室に無断で入ってくるなんて、無礼ではないかしら?」  
すこし間をおいて、ガノンドロフは口を開いた。  
「裏の世界に君臨する者というのはイレギュラーな事をするものだ。」  
そう言ってガノンドロフは一足飛びでゼルダの目の前に来た。  
普通を装ったつもりだったが、たぶん顔がかなりこわばっていたであろう。  
言葉を出そうとするが出なかった。  
ゼルダがすくんでいるのを見るやいなやガノンドロフはゼルダの顎を掴んだ。  
「今ここでお前を殺すのはたやすい。 だが"死"以上の屈辱を味わわせてやろう!」  
ガノンドロフはゼルダの服を引っ張った。  
おそらく魔法をかけながら引き裂いたのだろう。  
そこそこ丈夫に作られていたはずのドレスが、いとも簡単に破れてしまった。  
「ほう・・・」  
一瞬で全裸になったゼルダを見て、ガノンドロフは感心した。  
だが感心したのはゼルダの裸ではない、目であった。  
「全裸になっても私に対する攻撃的な目つきは変わらない…か。 フフフ…さすがは一国を支える姫だ。」  
惨めだ。  
体が思うように動かない。  
「これからお前に悪魔の魂を植えつける。」  
ガノンドロフは充分に大きくなった一物を取り出すと、前戯もせずにゼルダの膣にねじ込んだ。  
「くっ…あああああああっ!!」  
激しい激痛が襲う。  
ガノンドロフが突き上げる度に寿命が縮まる思いをした。  
「フン、初めてか。 心だけでなく体まで清く正しくという事か?」  
そして次の瞬間、ガノンドロフの子種がゼルダの膣にたっぷりと入っていく。  
終わった…?  
いや、再び招かれざる客が進入してくる。  
「フフフ…いいぞ……素晴らしい!」  
痛みはまだ続いていた。  
だが意識は朦朧とするし、体は動けと命令しても動いてくれない。  
次の瞬間、フッと意識が消えた。  
「気絶か…フン、使えぬ小娘よ。」  
 
 
「うぐっっ!!」  
激痛とともに昏睡状態から目覚めた。  
よく見たら吐血していた。  
「・・・・・・どうなっているの!?」  
後ろにはガノンドロフが立っていた。  
「やっとお目覚めか。」  
全身に突き刺さるような痛みが走った。  
セックスに飽きたサディストが次にやることといえば・・・  
「…考えたくもないわ。」  
だが、容赦なくガノンドロフは痛めつける。  
このままサンドバッグ状態になっていたら本当に死んでしまう。  
 
するとその時、城の結界が復活しはじめた。  
「ぬっ!」  
ガノンドロフは拳を止め、魔法の詠唱に入った。  
「これでハイラルは闇へと化す!」  
魔法がゼルダに直撃した。  
しばらくの間、ゼルダの体は痙攣していた。  
そして痙攣がおさまったと同時に、呼吸も止まってしまった。  
 
第一部 完  
 

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