「あーあ。これで黄昏の世界ともお別れとはねぇ…」  
ミドナが嘲るような微笑を浮かべながら呟く。  
光の器は殆ど満たされ、リンクが元の姿に戻る時は近付いていた。  
が、今の今まで散々な目に逢ったリンクは、人間に戻る前にちょっとしたイタズラを思い付くのであった。  
「…な、なんだよ」  
リンクの視線と同時に寒気を感じたミドナは、蒼い瞳を不審そうに見つめながら言った。  
次の瞬間、ミドナは地面に振り落とされていた。  
「…って…おいリンク…いきなりなっ…ひゃうっ!」  
狼がミドナの体に飛び乗る。  
その光景はまるで、獣が獲物を捕えるようであり、弱肉強食の絵そのものでもあった。  
…そしてその獣の舌が、ゆっくりと獲物の躰を這いずり回った。  
「ぁ…ぁんっ!な…なにを…あぁっ!」  
 
 
 

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