緑がリードする形で始まったこのとても濃厚なディープキスだが、
その貪欲な交わりの幕を引いたのもやはり緑だった。
風太郎の唇との間にきらきらと光る幾筋もの唾液の糸を引きながら、
唇を離した緑は「ぷは」と大きく一息つくと、
「ふー君おっぱい、ほらおっぱいだよ」
少し切羽詰まった様子で囁きながら、風太郎の頭をかき抱き、
そのまま自分の乳房の谷間に押し付けた。
「おっぱい星人」である風太郎に自分の乳房を再び好きにさせてあげようとしたのだ。
緑に頭を抱かれた風太郎はぎゅうと乳房に顔を押し付けられたまま、
「うぷ……ぷぷ……」
と苦しげにうめきながらも、そのまましばらくふるふると顔を小刻みに左右に振りながら、
顔全体で彼女の乳房の感触を楽しんだ。
やわらかくて弾力感のある、ボリュームたっぷりのあたたかな大きな緑の二つの乳房が、
むぎゅうと優しく風太郎を圧迫するその感触がたまらない。
そんな風太郎の様子を敏感に察知した緑は、風太郎の頭を抱くのをやめると、
自分でぎゅと重たげに左右に流れる乳房を持ち上げ、そのまま左右から真ん中に寄せていき、
心地よさげに楽しんでいる風太郎の顔を何度も何度もむぎゅむぎゅとやわらかく圧迫してあげた。
「ふー君、おっぱい気持ちいい? ねえ気持ちいい?」
乳房を何度もむぎゅむぎゅと寄せ上げ、風太郎を圧迫しながら、
興奮して息を弾ませた緑は風太郎に問いかけた。
そこにはいつもの調子で風太郎をからかう様子など微塵もなく、
ただただ風太郎を満足させるため懸命に自分の乳房を使って奉仕しようとする緑の一途な想いがあるのみだった。
「気持ちいい……気持ちいいです……」
顔を緑の乳房で圧迫されながら、緑と同じように興奮のため息を弾ませながら風太郎は途切れ途切れに答えると、
なおも緑の深い胸の谷間に顔を埋めたまま、
左右から何度も圧迫を続ける緑の乳房に心地よさげに頬ずりしながら貪欲に楽しんでいる。
「もっとしてあげる、ほら、ほら……」
そんな風太郎を見下ろしながら、緑は風太郎を満足させるため、さらに力いっぱい乳房を寄せて風太郎を圧迫し続けた。
緑のやわらかくて大きな左右の乳房は痛々しいほどにぐにゃぐにゃと形を歪ませ、
じっとりと汗でその表面を湿らせていきながら、いつしかほんのりと桜色に染まっていた。
――最高……これ最高……。
緑の乳房に圧迫されながら風太郎は思う。
風太郎が働く職場で緑は「巨乳美人」として有名だった。
男性社員は自分の同僚から先輩まで皆、緑の豊かな身体、特にその大きな乳房に目を奪われていて、
「一度でいいからあのデカパイを好きにしてみたい」
と語るのを風太郎は何度も聞いた。
風太郎自身、そういうはしたない欲望を抱かなかった、と言えばうそになる。
しかし、職場における緑は、プライベートにおける風太郎たちに対するような気さくな人柄と異なり、
仕事をバリバリとこなすやり手のキャリアウーマンであり、
近寄りがたい冷たくて鋭いオーラを常に放っていて、全くと言っていいほど、男を近付けることはなかった。
一度酒の席で酔っ払った中堅の男性社員が緑にふざけ半分で抱きついたことがあるが、
これを緑は容赦なく平手打ちし、その後、あわてて男性社員を平謝りさせたようなエピソードもあるほどだ。
もちろん風太郎も例外ではない。
職場では緑に厳しく容赦なく叱責されたことは一度や二度ではなかった。
もっともこの夜のように一緒に飲みに付き合ってくれたり、
初月給の時に「大事に使えよ」と優しくねぎらってもらえたのは、
そこはプライベートでも関係を持っているゆえの例外と言っていいだろう。
とは言え、それは職場の他の人間には目につかない二人きりの時に限られるのであり、
風太郎が初月給をもらった際も、緑にねぎらわれたその直後に誰かが通りかかると、
「何ぼさっとしてるの! さっさと仕事に戻りなさい!!」
と緑は風太郎を厳しく叱りつけて、何事もなかったかのようにそのままスタスタと立ち去ってしまったのだが……。
ともかくそれが職場の緑だった。
「いい女なんだけど恐くて近寄れない」
これが職場における誰もが、特に男性社員が抱く緑への評価だった。
その豊満な肉体に淫らな欲望を抱いても、緑の威厳がその欲望を満たすことを許さなかったのだ。
その緑が今、頬を赤く染め、「はっはっ」と息を弾ませながら、
風太郎を満たすために、誰もが憧れた自分の豊かな乳房を存分に使って、
ぎゅうぎゅうと風太郎を圧迫し続けている。
職場の人間たちからしたらそれは信じられない光景だろう。
緑がここまで乱れることなど想像もつかないからだ。
その夢のような時間を今、風太郎は独占していた。
あたたかくやわらかな乳房で顔を圧し潰される心地よさにくわえ、
この独特の何とも言えない優越感が、風太郎をさらに満たし、そしてなおも貪欲に緑を求めさせていた。
そんな風太郎に懸命に自分の乳房で奉仕をし続ける緑。
実は彼女にとって、今風太郎を満たしているこの大きく豊かな乳房は深いコンプレックスだった。
まず肉体的な苦痛。
乳房が重たくてとにかく肩が凝るのだ。
そしてそれ以上につらいのが好奇のとくに性的な目線が自分に集中することだった。
満員電車で痴漢にあったのは数え切れない。いつも胸を触られた。
乳房が大きいというだけで「ヤリマン」と誤解されたこともある。
いつも陰で性的な話題のネタに挙げられる。
当然緑は職場で男性社員たちが、自分に卑猥な視線を向け淫らな噂をしあっていることも百も承知だ。
たまらなかった。
この大きな乳房があるために、自分という人間すべてが無視され否定されているように感じられた。
だから職場の緑は強く出た。わずかな隙も見せず、男を少しも近付けなかった。
そうすることでしかこの乳房から解放されたありのままの自分を保てないと思っていたのだ。
さっき緑は冗談半分で風太郎に「男の人はおっぱいが好きだ」と愚痴ってみせたが、
それは実は冗談交じりにこぼした緑の嘘偽りない本音だった。
そんな緑だから、自分の乳房で男に尽くすことなどある意味屈辱的なことだった。
セックスにおいても乳房ばかりで自分の人格が否定されるように感じるからだ。
だから緑はセックスになると何よりも濃厚にキスをし、貪りあうことを好んだ。
ありのままの自分を求めてほしい、愛してほしい、そう思うからこそ、
緑は唇と舌で一つにドロドロに溶けあうような濃厚な交わりを好むのだ。
しかし、その緑が今、風太郎に自分の乳房で懸命に奉仕を続けている。
それは緑の風太郎への想いが自分のコンプレックスをも超越していたからに他ならない。
かわいいふー君が、自分のおっぱいを愛するならば、好きにさせてあげよう、一生懸命愛してあげよう、
そう思うからこそ、ここまで尽くすのだ。
相手への一途な想いがあるからこそ、この乳房を使っての濃厚な奉仕は行われていたのだ。
緑がここまで尽くしたのはかつての恋人正輝以来だった。
「ああ、緑さん、緑さん……」
うっとりとこぼしながら、風太郎は圧迫を続ける緑の乳房への頬ずりを止められない。
「いいんだよ、ふー君……もっとしてあげるから……ほら、私のおっぱい、いっぱい感じて……」
息を弾ませたままの緑は優しく微笑みながら、なおも風太郎の顔を自分の乳房でむぎゅむぎゅと圧迫し続けた。
むぎゅむぎゅぎゅうぎゅうというやわらかくてあたたかな弾力感たっぷりの優しい圧迫の中で、
風太郎は身体がとろけていきもはや身動きが取れなかった。
緑は慈愛の笑みをたたえたまま、そんな風太郎を二つの乳房で愛し続けている。
むぎゅむぎゅと緑の乳房で顔を圧迫され続けていた風太郎が顔を上げたのはそれからしばらくしてのことだ。
やわらかくてあたたかな緑の乳房の余韻をたっぷりと頬に残したまま、風太郎は言った。
「揉んでも……いいっすか……?」
緑からその豊かな乳房でたっぷりと尽くしてもらった風太郎だったが、
これに飽き足らず、今度は自分で好きにしてみたくなったのだ。
無理もないことだろう。
「うん、いいよ」
白い歯を見せて緑はにっこりと微笑むと、
「私のおっぱい、ふー君の好きにして」
そう言って瞼を静かに伏せて両手を脇にそっと寝かせたまま、身動き一つとらなくなった。
風太郎の目の前で静かに横たわるミルク色の美しい緑の裸体。
さんざん風太郎を楽しませた二つの豊かな乳房はほんのりと桜色に染まったまま、
その重みに逆らうことなくやわらかく左右に流れている。
それは言葉に出来ないほどに美しく、そしてどこまでも優しく愛情に満ちたものに思えた。
「緑さん……!」
風太郎は小さく、けれど力強く緑の名を呼ぶと、彼女の乳房を両手でむぎゅと鷲掴みにした。
搗き立てのお餅のようにやわらかな緑の乳房の桜色に染まった肉ときゅっと絞られた桃色の乳輪と丸く大きく尖った乳首が、
乱暴につかむ風太郎の指と指の間いっぱいにむぎゅうとやわらかく絞りだされている。
「ああっ!」
風太郎に自分の乳房をわしづかみにされたその瞬間緑は声を上げた。
突然訪れた強い感触に眉間に深くしわを刻み、肉厚で魅力的な唇を悩ましげに大きく開きながら……。
そのあまりにも艶めかしい緑の表情に風太郎はさらなる興奮を覚え、
鷲掴みにした緑の乳房をぎゅうぎゅうと力いっぱいこねるようにしてゆっくりと揉み始めた。
ぐにゃりぐにゃりと痛々しいほどに緑の乳房は大きく形をゆがませながら、風太郎の好きなようにこねまわされている。
「ああ……はああ……ああっ!!」
力いっぱい自分の乳房を揉まれながら、
緑は顎を突き出すようにして白い喉元を露わにしながら大きく顔を仰け反らせ、左右にぶんぶんと振り立てた。
まさかいきなりここまで力いっぱい自分の乳房をこねまわされるとは思わなかった。
ぎゅうぎゅうと乱暴に絞られたまま揉まれる乳房には痛みが走る。
しかしそれ以上に気持ちよくてたまらない。
重たい乳房の奥にある、緑を肩こりなど肉体的に苦しませてきたコリコリとした固い「芯」のようなものが、
風太郎のこの乱暴な愛撫によって、ゆっくりと解されていくようでたまらないのだ。
それは今までの苦しみから徐々に解き放たれていくようなたまらない心地よさで、
重たく揺れて緑を苦しませるだけだった二つの乳房が、そして何より自分自身が、
風太郎の手によって「芯」をほぐされることで、別のものに転化を遂げるようなそんな錯覚を緑は覚えていた。
「いいよ……ふー君、すごくいいよ……」
緑は大きく息を弾ませ顔を仰け反らせたまま、いつしか背中までくうっと浮かして、切なげに訴えた。
風太郎に乱暴に揉まれることで緑の豊かな左右の乳房の奥のコリコリがゆっくりとゆっくりとしかし確実に解されていく。
それに連れて乳房の先を彩る乳首はぐんぐんと膨らみ、やがて痛々しいほどに尖りきり、
こぼれる吐息はいつしか大きく弾み、そしてふっくら膨らんだ花弁はとろとろと溢れた蜜のためにじっとりと濡れていた。
「もっと……もっとぎゅうぎゅうして!!」
コリコリを解されるそのたまらぬ感触に緑の身体はこれまでにない興奮を覚えていた。
風太郎はそんな緑の要望に応えるべく、必死で彼女の豊かな二つの乳房を愛撫、いや格闘していた。
最初はそのあまりにもやわらかい揉み心地にたまらず、
夢中でこねまわすように力いっぱい揉んでいただけだったのだが、
これに緑が予想以上に興奮し、「もっともっと」とねだってくるので、風太郎はなおも懸命に頑張っていたのだ。
左右の乳房を交互にギュッギュッと力強く揉んだり、
そうかと思えば両方同時に思いきりぎゅうううと痛々しいほどに絞りこんだり、
さらにグニャグニャうねうねと大きく緑の乳房の形を歪ませながらこねまわす。
そうしながら風太郎は一つ気付いたことがあった。
最初は気づかなかったが、夢中でこねまわし続けるうちに「それ」に気づいたのだ。
「緑さんのおっぱい……なんか……コリコリしてるのありますね……」
「え!?」
緑は思わず声を上げた。
自分にしかわからないと思っていた「芯」を風太郎も気付いてくれていたのだ。
その理由はわからない、しかし、今風太郎は自分の一番責めてほしいポイントを間違いなく把握しているのだ。
だから、緑はたまらず叫ぶように言った。
「それ! そのコリコリもっと揉んで!! コリコリを解されるのがすごくいいの!! ふー君お願い!!」
緑の叫びを聞いて、風太郎は緑の乳房の奥のコリコリを揉みほぐすつもりで、
コリコリをポイントに力強く乳房を揉み、絞り、こね続けた。
乳房の上の方だけを揉みほぐすのではなく、左右の乳房の根元から力強く揉み、こねまわすようにすることで、
乳房の奥にある固いコリコリを重点的に責め続けるのだ。
「ふー君……ふー君……!! あああ……!!」
そんな風太郎の愛撫に緑は色白の頬と左右の乳房を真っ赤に染め、
さらに大きく息を弾ませ、いつの間にか開かれっぱなしの唇の端からはよだれが一筋つーっと細くとろとろと垂れたままになった。
しかしそのことを恥ずかしく思う余裕など緑にはない。
それ以上にコリコリを確実にゆっくりと解されていく気持ちよさに全身がとろけていくようで、
この世のものとは思えないたまらない快感の中、頭の中は真っ白となってしまい何も考えることができなくなっていたのだ。
それは風太郎が初めて見る緑の姿だった。
「緑さん……緑さん……」
大きく乱れていく緑を目の前にして、風太郎も言葉に出来ない興奮を覚え、
夢中で緑の乳房を揉み、コリコリに挑み続けていた。
と、急に緑にガバと背中を抱きしめられた。そして、
「おっぱい揉んだまま……このまま、ちゅーして」
瞳を大きくうるませた緑はじっと風太郎と見つめたまま囁くと、
自分から風太郎と唇を重ね、すぐにそのまま熱い舌を差し入れた。
風太郎ももちろんそれに応える。ただただ互いの舌を貪りあう粘った濡れた音が淫らに響く。
「んむ……んむ……ううん……うう……ううううん……んむんむ……んんむんむ……うう……うううっ!!」
風太郎にぎゅうぎゅうと乳房を揉まれたまま、緑はくぐもった悦びの声をたまらずなんども噴きこぼしながら、
さっきのキス以上に自分の舌を熱く激しくうねるように風太郎の中で悶え狂わせながら絡み続けた。
風太郎はそれを真正面から受け止め懸命に応じつつ、
なおも緑の乳房を、そしてコリコリをいつまでも揉み続けている。
そのような中、風太郎に絞りだされる緑の乳房の先にある二つの乳首は痛々しいほどに膨らみ、限界まで尖りきっていた。
かつてない悦びの中にある緑の心中を表現するように……。