(サンデーの時期から2、3年後を想定)
「皆本が、辞表出したってホント?」「いったい何があったんや?」「どうしてよ?」
3人の超能力少女が、血相を変えて詰め寄る。
「知らんよ!というか、キミたちが原因じゃないのかネ?」と
長官が逆に3人を問い詰めると、3人がそれぞれ思い当たることがあるようで、
うっと絶句した。
「彼も打たれづよい、いや粘り強い男だ・・・何回も慰留したんだがね、今回は
辞意が固いようだ・・・・原因、つまり、彼のココロの内がわかれば対策の
立てようもあるんだがね」長官は、ちらりと紫穂を見る。これ、扇動だw
「オッケー!とにかくやつが逃げようって理由をゲロさせりゃいいのね」
「ほな、いくで!」速攻で葵が、テレポートして部屋から3人は消えた。
で、いきなり皆本の部屋。彼は当に、荷造りの真っ最中だった。
その空中に3人が出現し、彼の上にどさどさと落ちる。
「ぶぎゃっ!!お、お前らか!! 部屋に来るときは普通にドアから
来いとアレほど!!」
「んなことはどーでもいいんや!」
「ワシらから逃げようたあ、いい度胸じゃねえか!指の一本か二本は
覚悟してるんだろうな!!」
「随分と、水臭いじゃない・・・」
「ど、どこで聞いてきやがった・・・僕としてはもう、決めたことだ。
キミたちには悪いが、キミたちのためなんだ・・・」
「そんなんで納得するわけないでしょ?本音をいいなさいよ。あたし達
に、そんなにうんざりしてたの?」「出世にひびくわけ?
「それともこの前の強盗犯人の半殺しか、テロリスト制圧のときに
建物ごとひっくり返したのがまずかった?あ、通算大臣の汚職をばらした
のがよくなかったの?」
「違う、違う!! ・・・とにかくもう決めたんだ!」
「やはり、やるしかないな」薫が、カッと目を見開く。
たちまち念力で皆本は金縛りにあった。
薫「やっておしまい!」
紫穂「イエッサー」じりじりと近寄った紫穂が手を伸ばし、皆本の体に触れた。
「やっ、やめろ!!!マジでマジでやめろ!!」
数十秒後。
「・・・」紫穂は顔を真っ赤にし、両腕で胸元を隠すようなしぐさを見せた。
皆本は、がっくりと下を向き、目を合わせないようにしている。
「ど、どしたん紫穂ちゃん?」葵がたずねると、紫穂はしばらくためらったのち
口を開いた。
「皆本さんの心の中、そのまま繰り返すね。
『三人が、綺麗に、イロっぽくなってきてしまった。昔みたいに、薫が挑発して
きたらうまく切り返せない。正直、彼女たちの体を見ていやらしい想像をして
しまう。薫の胸を揉みしだきたい。葵の尻をなめまわしたい。紫穂にしゃぶって
もらいたい・・・。』」
「やっ、やめろお、やめてくれえ・・・」皆本が首を力なく振る。
「そんな妄想を、あの子たちに抱くなんて許されない。彼女たちはいい子だ、
健全な人間によって育てられるべきだ。僕のようなよこしまなロリコンは、
彼女たちと一緒にいてはいけないんだ・・・」
葵も薫も、ひとことも発しなかった。・・・沈黙を、皆本が破る。
「その通りだよ。・・・本当なら知られたくなかったけど、君たち相手じゃ
やっぱり無理だったな。そうだ、僕は君たちの裸を想像したり…、もっと…
ひどい妄想をしたことがある。ごめん、だから僕は、もう・・・」
「バカッ!」薫がもう一度目を見開くと、皆本はかっとんでいった。
どこへ?---それは、建物の浴室へであった。
浴室の壁にたたきつけられ、一瞬軽く意識を失った状態の皆本は、薫の
念力が自分の服をビリビリにやぶき、体が裸にされていくことに気づいた。
「な・・・何をする」
同時に、同じく念力で蛇口がひねられ、バスタブにお湯がたまっていく。
薫たちはつぶやいた。
「妄想? なら、現実にさせたげようじゃない」
「そうそう、その程度で悩むようじゃ、社会人はつとまらへんで。
カラダでそのへんのこと、分からせてやらんとな」
「要は、そういう感情が自然じゃないって言ってるんだもんね。
それって、あたしたちに対するブジョクだよね」
三人は、脱衣場のかごにつぎつぎと上着やスカートを放り込んだ。