【絶対可憐チルドレン 17th Sence.美しき獲物たち(2)Another Side】
特務エスパー候補、獣化能力者の犬神初音(14)と、動物を支配する能力を持つ宿木明(15)。
彼ら、チーム「ザ・ハウンド」の最終訓練は、
森林をフィールドとして行われる「ザ・チルドレン」との戦闘であった。
皆本の指揮のもとで巧みにチルドレンを追い詰めていく二人。
──分断された薫が、まずその戦略に屈した。
人間にさえ有効な明の能力で、精神を交換されてしまう。
他人の身体では超能力は使えないため、とりあえず皆本に八つ当たりをする薫。
そして、明が次の作戦のために二人のもとを離れた後。
姿を現した初音は、慣れない動物への獣化で暴走状態に陥っていた──!
「エ……獲物(エサ)……ッッ!!」
狼の姿になった初音が、人間を遥かに上回る膂力で皆本を押さえ込む。
前脚で両腕を、後ろ脚で両脚を押さえ──鋭い牙を皆本の──、
野戦服に、突き立てた。
ビリビリビリィィッッ!!
「わ────っ!?」
「み、皆本っ!?」
グルルルル、と唸る初音(狼)に、容易く引き裂かれていく皆本の衣服。
薫(身体は明)には一顧だにしようとせず、初音は皆本の肌に舌を這わせた。
肌に走る、獣の舌のざらざらした感触に身震いする皆本。
「く……っ! 薫! 他の皆を呼んできてく──……っ!?」
皆本が真剣な表情で薫を見やったその場所では。
なんかすごくワクワクした表情で、薫がこちらを見ていた。
「なっ、なんのつもりだ────ッ!?」
「え、獣姦プレイ?」
はっ、とようやく我に返る薫。口の端から垂れていたよだれを拭く。
そして皆本の言葉を理解し、一目散に駆け出した。
「すぐに皆呼んで来るからなっ! それまで犯されるなよ──っ!!」
「お、おおお犯されてたまるかーっ!?」
薫の懸念は冗談ではないが、ひとまず薫を安全圏に逃がせたことに安堵する皆本。
改めて、のしかかる狼を見上げた。
はねのけることは出来なくとも、助けが来るまで急所をガードしていれば──!
──と、皆本が思ったのも束の間のこと。
ヒュッ――――!!
「あ゙ぁぁぁぁ――っ……!!」
「!?」
皆本を組み敷いた状態のまま、苦しむようにして人間の姿に戻る初音。
胸を掻き毟るようにして勾玉のペンダントを引きちぎると――、
タートルネックでノースリーブの上着を、躊躇なく脱ぎだした。
「〜〜っっ!? なっ、ど、どーしたっ、犬神君!?」
初音の上着の下は、ノーブラだった。
14歳にしては発育の乏しい、ぺったんこな胸が露わになってうろたえる皆本。
厚手の生地に押さえつけられていた乳首は陥没気味だったのが、周囲の寒気にぷっくりと勃ちあがる。
「はぁ……ッ、はぁ……!」
人の姿で、ケモノのように喘ぐ初音。
その指先だけを狼のツメに変えると、ショートパンツを下着ごと切り裂いてみせた。
皆本の目に飛び込んでくるのは、股間の上に跨った全裸の少女の姿。
白に近い肌色の割れ目の上には頭髪に似た少しごわごわとした陰毛が申し訳程度のように生えていて、
14歳である発育をかたくなに誇示していた。
「ちょ、ちょっとッッ、ままま待てっ!?]
視線は14歳の素肌に釘付けにされてしまいながらも、初音を押しのけようと試みる。――が。
少女が成人男性に軽く跨り、腕で押さえつけられているだけのはずが、まるで動かない。
「――バカなっ……、ビクともしない……っっ!?」
――初音の能力は、皆本の指導で狼以外の動物にも変われるようになってから劇的な進化を遂げ続けていた。
先の「狼の爪」だけの変化もその一端である。――故に。
「……人間の姿のまま、ポテンシャルと中身は狼だというのかッ……!」
その類稀な知性で、皆本は現状を判断した。
判断するだけでは、現状の打開にはまったくなっていないのであるが。
全裸の初音が、皆本のペニスに秘所を擦り付けながら皆本の唇を貪る。
「んむゥっ、ちゅっ、んふっ――!」
ケモノそのものの交わりは、「大人のセックス」が出来る皆本においてさえ道を譲るほどの激しさであった。
びちゃびちゃと唾液をたらしながら、首筋を下がり胸板を舌で愛撫する。
その間も初音の両手は胸と秘裂をまさぐり、どんどんと結合の準備を進めていった。
「ンっ…アゥっ……!」
乳房のふくらみがない胸は必然的に乳首を捻るような自慰になる。
狼の爪が皮膚を食い破らないギリギリの力で突き立ち、内出血が起こりそうなほどに力が加えられた。
「んひィ……っ! はぁ、はァ……!!」
秘裂をほじる指は、更に容赦がない。
爪で膣内を傷つけてしまうのではないかと言うほどに激しく出し入れを繰り返し、
ときにクリトリスを捻じ切るように愛撫する。
またがる皆本の下腹部に水溜りが出来てしまうほどに愛液を分泌させ、それに恥毛を擦り付けて昂ぶる。
――その様子を見て、皆本はペニスを完全に勃起させてしまっていた。
ごくんっ、と唾を飲み込み、普段見ているチルドレンのソレと違う裸を見て興奮し――、
……同時に、自己嫌悪する。
(だああっ、ダっ、ダメだ皆本光一っ! 彼女はまだ14歳なんだぞ!?
確実に児童ポ以下略に引っ掛かるじゃないかっ……!
……いやでも、宿木君とはシてたから……って、そーいう問題じゃなくてっ……!!)
理性と本能の間で葛藤しつつも初音の乱れる姿から目を離せないのは、男の悲しいサガ。
――そして、そんな葛藤を待っていてくれる獣ではなく。
「ハァ、ハッ、ハァ……!」
発情した牝そのものの風体で舌なめずりをした初音が、ぐいっ、と腰を上げた。
尻を左右に振ると皆本のペニスに膣口を合わせて、にちゅにちゅと亀頭に愛液をまぶしてみせる。
「っ!? ちょ、待て――――っっ…くっ!?」
「――ハァァ……、行くわっ、皆本さん……!」
そして皆本の狼狽を楽しむように、一気に腰を下ろしてペニスを膣内に迎え入れた。
ずぷうううぅぅぅっっ……!!
「っ、っ……!!」
「あんっ、ふぅ、はぁぁ……! イイ、アァァ……!!」
14歳のセックスとは到底思えない、激しい腰の動き。
叩きつけるように皆本の下腹部に自分の下半身をぶつけたかと思うと、
亀頭の抜けるギリギリまで腰を持ち上げて――更に膣の奥深くへとペニスを招き入れる。
ズッ、ズッ、ズチュ、ズチュッ、ズリュッ、ズリュッ――!!
「ハァッ、うゥッ、ガァッ、ヴウゥッ……!!」
騎乗位で腰を振りたくる初音の喘ぎ声は、次第に狼じみた声音に変わっていく。
互いに気持ちよくさせようという営みではなく、純粋に子を成そうとするための交わり。
それは正に獣の交合であった。
皆本の胸板に爪をたて、ミミズ腫れを残しながら天を仰ぐ初音。
全身を汗にまみれさせた少女が、遠吠えをするように喉を逸らせた。
情緒のない、野外での――しかも、少女に押し倒されてのセックスのはずが、
狼のように顔を上げる初音の姿が酷く幻想的に、皆本の目には映った。
「アァァッ……!」
ばたぁっ、と上体を倒して皆本の唇を貪り、高く上げた腰を更に早く動かす初音。
口づけは激しく、舌を絡め合いながら続けられた。
時折、舌がぴくぴくと震える感覚に、皆本は彼女に絶頂が迫っていることを悟る。
「……っ!」
――不意に、膣の締めつけが強くなった。皆本の射精欲が一気に高まる。
「なっ、なん…だっ!? これ……――むぐッ!?」
戸惑った声をあげた皆本の唇を塞ぐ、初音の唇。『余計なことは考えるな』とでも言いたげに。
絞めつけを強くしたままで、まるでペニスを絞るようにピストン運動が続けられる。
ぎゅうううううぅぅぅぅっっ……!!
「あだっ、痛たたたたっっ!! っ、っぎゃ――――っ!?」
男ならば想像するだけで股間に痛みを覚えそうな激痛の中で、
皆本は獣の膣圧にペニスを締めつけられて意識を失う瞬間。
言わんこっちゃない、という薫(精神は明)の声が響いたような気がした。
『〜〜だからっ、『手がかかる』って言ったんスよ……っっ!!』
びゅるっ! びゅっ! びゅぅっ……!!
射精しきったはずのペニスから、絞めつけに任せるままに新たな精液が発射される。
そうして皆本は初音の膣奥深くに長い射精をした後に――、ぷっつりと意識を途切れさせた。
薫が皆を連れて戻ってきたときには、ぐったりとした皆本の上で腰を振り続ける初音の姿があったという。
げに恐ろしきは、獣の性欲と力か。
……それとも、意識を失っても勃起し続けた皆本か。
おわり