【絶対可憐チルドレン 18th Sence.other Side-After】
ぎしぃっ──。
ベッドのスプリングを軋ませる音で、皆本は目が覚めた。
樹海を舞台にして行われた特務エスパー候補とチルドレンとの戦闘訓練。
多少の疲れは予期していたが、まさか地中に埋められまでするとは思わず……。
帰宅するなり皆本は崩れ落ちるようにベッドに倒れ込んだのであった。
そうして、草木も眠る丑三つ時に。
一人の少女が、ぐったりと眠る皆本の上に跨がると──その頬に、手を伸ばした。
「んっ……ん…………?」
寝ぼけ眼のまま、ゆっくりと眼を開ける皆本。
自分の上の、ふわふわとした髪の毛の──10歳にしては落ち着きのある風貌の少女と、目があった。
「──っ、し、紫穂っ……!?」
驚きに眼を見開く皆本の頬を愛しげに撫でながら、紫穂はにっこりと笑う。
「こんばんは、皆本さん。さっそくだけど……今日の賭けの報酬、貰いに来たわ」
「──っ!」
『賭けの報酬』。
それはザ・ハウンドとの模擬戦の前に、皆本が三人に言い放った言葉に端を発するモノ。
曰く「君達が勝ったらなんでも好きなことを──」。
日々、虎視眈々と自らの指揮官に狙いを定めているチルドレンの三人にとって、これほどの餌はなかった。
──そして、最も行動が早かったのが紫穂なのである。
「アレはノーコンテストだろうっ……!?」
「ううん、皆本さんの負けは負け。
犬神さんの自制力の限界を見極められなかった時点でそれはほぼ確定だもの」
「──そ、それはそうだが……。っ、けど、こうしてたら薫と葵が起きて……!?」
「それも大丈夫。寝る前に飲んだジュースに適量の睡眠導入剤も入れたから。
二人とも疲れてるし、朝まで起きないわ」
皆本の逃げ道を一つ一つ的確に潰していく紫穂。
受け答えを重ねるたびに、皆本の額に嫌な汗が浮いていく。
「……な、なんで今っ!?」
「疲れてると、思考のガードって甘くなるの。
──それじゃ、全力で皆本さんのナカ──……読んであげる……!」
「や、やめっ──……!」
そう告げると同時に紫穂はありったけの能力を注ぎ込み、解放し。
皆本の頬に当てた手から、皆本の精神の奥底を──覗き込んだ──!
キュン────────!!
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ベッドの上でうつ伏せになり、お尻を高く上げている三人の少女。
チルドレンの三人は、一糸纏わぬハダカでお尻を背後の男──皆本に向け、
どれほど長くその状態のままにされていたのか、すっかり淫楽に陥ちた瞳の色ではぁはぁと荒い息をついていた。
お尻を突き上げた格好のせいで、三人の慎ましげなお尻の穴も性器もすべて丸見えになってしまっている。
……そして、そこから。
丸い輪っかのようなモノが、ヒモに繋げられて垂れ下がっていた。
ヴヴヴヴヴ……。
くぐもった音が寝室に響き、三人の押し殺した悦楽の悲鳴が重なる。
秘所からはとろとろと愛液が流れだし、お尻の穴から生えた輪っかがふるふると揺れる。
──最初に音をあげたのは、葵であった。
「ひっ、やぁぁ! も、もうダメぇ皆本はんっ……!!
抜いて、お尻のツブツブ抜いてぇ────!!」
ガクガクと細い太腿を揺らし、涙も、涎までもこぼしながら絶頂する葵。
背後に立つ皆本に許しを乞う。
ぶりゅっ──!
葵のお尻の穴を広げて大小様々な大きさの、球が数珠つなぎになったモノが排出されていく。
直腸粘膜を擦るその球の感触に、喉を反らせて喘ぐ葵。
三人のお尻の穴に埋め込まれていたモノは、アナルビーズであった。
四六時中、チルドレンの三人に誘惑をされ続けてきた皆本。
いかに自制心の強い(?)皆本とはいえ、限界は見えかけていた。
特に、日に日に女性らしくなっていくこの年頃の少女は蠱惑的に過ぎる。
──そんな中で、皆本が苦肉の策として編み出した折衷策がこれであった。
つまり「処女さえ守ればいいじゃないか」と──。
敗北感がヒシヒシと伝わるような譲歩の仕方だが、それを三人も了承した。
皆本は基本的にモテる部類の人間である。
今のうちに──たとえお尻だとしても──肉体関係を持っておくに越したことはないと踏んだのだった。
そうして始まった関係。
……それが、今まで抑圧されてきた性欲に一気に火をつけてしまった。
加速度的に暴走を繰り返し、どんどんとマニアックなプレイを要求されていく三人。
今行われていることも、その一環であった。
尻穴にアナルビーズを挿れて振動させたまま放置。
一番最初に音をあげたら──……、更に苛烈な調教が待っているというゲーム。
脱力して全身汗だくで横たわる葵のもとに、皆本がいつもの笑顔で近づいてきた。
「葵、いくらお尻が感じるからって、もうちょっと堪えてもいいんじゃないか?」
「そ、そんなこと、言うたかて……っ! ひぅっ!!」
むにゅ…っ。
アナルビーズに犯され続けて柔らかくなった葵のお尻の穴に皆本の指が簡単に沈み込む。
ぐぢゅぐぢゅと腸液を皆本の指に絡みつかせてどんどんと熱を帯びていく葵のナカ。
「ひゃ、あんっ!」
「一人前のオトナになるためには忍耐力も必要なんだぞ…葵、お仕置きだ」
熱いのに、冷たい皆本の声音。そして「お仕置き」という言葉に、葵の背筋がぞくりと震えた。
薫や紫穂の前でこれから痴態を晒さなくてはいけないという事実が、羞恥心を刺激する。
「や、嫌っ、皆本はん、やめてぇっ……!」
弛緩して柔らかく開いたままの葵のお尻に、すでにバキバキに硬く勃起した皆本のペニスの先が触れる。
開いているとはいえ、十歳の少女の直腸はまだ成人男性のペニスを受け入れられるほどの広さも深さもない。
強制的に開かれ、尻穴に埋没していく皆本のペニス。
貫かれながら、葵は自分が串刺しにされてさらし者にされているような感覚を覚えた。
ずりゅううううっ……!!
「あが、っ、ひぎっ! あぐううぅっ!?」
うつ伏せのままで挿入され、ひょいと一気にカラダを持ち上げられる葵。
足首を持たれ、脚をVの字に開かれてピストン運動を繰り返された。
不安定な体勢で尻穴を突かれてガクガクと揺さぶられ、葵は激しい痛みと快楽を同時に感じていた。
「ひぎぃっ、ひっ! チ、チンチンの形に、お尻、ひ、広がってまうっ……!!」
肛門のしわは挿入で伸びきって、ペニスに引きずられてカラダの内外へと出入りする。
ずぶっ、ずぶぅっ! ずぶぶっ!!
「ひィッ、ヒィ──!!」
びゅぶ、ぷしゅっ……!!
首の座らない赤子のように首を振り、秘所からは愛液と尿を同時に垂れ流す葵。
それでも皆本による尻穴凌辱は一向に収まることを見せず、
葵の肛門が少しでも馴染んだと見るや更に大きく腰を動かす。
「────っ、葵、イクぞっ……!」
眉根に皺を寄せて、高まる射精欲にピストンを早める皆本。
ずぶっ、ずぶ、ず、ずずずッッ──!!
根元まで一気に腸内に埋め、亀頭が抜ける寸前まで引き抜く。
それを猛スピードで行い、葵の直腸を味わい尽くす。
「あひっ、ひぃ、だ、だめ、お腹に出されてもうたら、また、ぁっ──!!」
また、体調を崩して●●してしまう──と。
どうなってしまうのか、恥ずかしすぎて葵は口に出せなかった。
そんなことは知らないとばかりに、葵の体内に焼けつくような熱さの白濁液が迸る。
────ぶびゅうっっ……びゅくっ、びゅるっっ!!
「──ひいいぃっ、っあぁぁ!! あぅぅっ──!!」
電気椅子にでも座っているように口の端から泡を噴き、
強過ぎる快楽に愛液か尿か区別のつかないほどに秘所をこぼれる液体で濡らしながら震える身体。
葵は、両足首を掴まれたままで絶頂を迎えたのであった。
「……」
完全に脱力して倒れそうになる葵のカラダを受け止めると、再びベッドに横たえる皆本。
開ききって戻らない尻穴から、ごぷっ、と皆本の精液が逆流してシーツに染みを作った。
ひくひくとそこをひくつかせながら、葵は焦点も合わずに声を洩らす。
「あ、ぁ、はぁあぁぁ……」
──そこに、腸液と精液で濡れ光るペニスを薫と紫穂に舐め清めさせていた皆本の声が、
聴覚もおぼろげなのに、葵の耳にやけにはっきりと聞こえた。
「……まだ、寝るのは早いぞ……。今から、外に行くんだからな……」
尻の穴から脊髄を走り抜けた快感で失神寸前の葵は、言い知れない期待が身体中に広がるのを感じた。
同時に、首に巻かれる固い皮の感触。
──それが大型犬用の首輪だと葵が気付いたのは、鎖を引かれてハダカのままで夜の街に連れ出される直前だった。
薫と紫穂も、上気した表情で雌犬になった葵を見つめている。
夜はまだ終わりそうになか──────った──…………。
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「…………えっと」
読み取るのは一瞬。
それだけで、皆本の心の中は紫穂に駄々漏れになった。
読み取ったのは、皆本の──すべて。
性癖も、女性遍歴も、部屋に隠している秘蔵の──など。
…それだけなら、皆本が紫穂に今まで以上にからかわれるだけで済んだのだが。
本人が強く思っていること以外にも、チラリと考えてしまった不謹慎なことも、
──伊号が皆本の精神にプロテクトをかけた未来の件以外のすべてが紫穂に筒抜けになってしまった。
……だから、本来は皆本が(本心からは)望むはずもない
あまりにもマニアックな
プレイまでもが紫穂の精神に朗々と送り込まれた。
そして、超度(レベル)7の全力のサイコメトリーは、読んだ相手にもフィードバックする。
──つまり。皆本にも、紫穂が「何を」読んだのかが鮮明に理解出来た。
一般人がドン引きするくらいのマニアックなプレイの数々(主演/ザ・チルドレン)を。
紫穂は頬を真っ赤に染めて、皆本の頬に置いていた手を離すと自分の頬に当てる。
くらっ、と一瞬立ち眩みに襲われたようにふらついてから、疲労に長いため息をついた。
「……あはは、み、皆本さん、…ごめんね? 見ちゃって」
「……下手な慰めはよしてくれ……」
「──え、えーと……。うん、私なら、ちょっとずつだったら、お付き合いしてあげられるから。
お浣●とか野外露●とかは、まだ、アレだけど……」
「あ、あれは僕の本心じゃない────っ!!」
紫穂の言葉は、妄想の中で皆本に「されて」いたのが葵であったことへの嫉妬混じりか、
赤い顔のままでにっこりと笑い、優しげに語りかける紫穂。
理解を見せようとする紫穂のオトナの対応に逆に心をえぐられて、
皆本は夜の闇に悲痛な叫びをあげるのであった──……。
おわり