ピンポーン♪  
深夜、皆本の自宅の呼び鈴が鳴る。  
「ミナモトサーン。メアリーデース。今回の作戦で重要な話がありマース。入れてくだサーイ」  
インターホンから聞こえた声に、なぜこんな時間に、と少々疑問に思いながらも皆本はドアを開け、彼女を招き入れた。  
「これがミナモトサンの部屋ですカ…狭いですネ。ええと、寝室はコッチですネ…」  
「話はなんです!?」  
勝手に辺りを見て回る彼女に釘をさす。  
「オウ、ソーリー。では単刀直入に言いマス。ミナモトサン。ワタシとセックスしまショウ」  
「ちょっと待て、何でそうなる!」  
「ワタシたちはこれから合同任務につきマス。ソレには密接な意思の疎通が必要デス。つまり、恋人のような緊密な関係が望ましいのデス」  
「それって間違ってるから、絶対!」  
メアリーは服を脱ぎながら、皆本を寝室へと追いやる。そしてベッドに押し倒すと、一糸まとわぬ体で迫る。  
「サア、セックスしまショウ」  
「そ、それならケン中尉とやればいいだろう!?」  
「ダメデス」  
「なぜ!!」  
「カレはホモデス」  
 
沈黙が流れる。  
「マジで?」  
「マジデス。多分ミナモトサンはカレの好みデス」  
皆本が凍る。それを了承と見たのか、彼女はさっさと彼の服を脱がせ始める。  
「いや、ちょっとまって、それとこれとは話が別!」  
皆本再起動。ベッドの上を這って逃げる。  
「往生際が悪いですネー」  
メアリーの右手に力が集まる。それに応えてバスルームから水が蛇のように這い寄ると、皆本の手足を拘束した。  
「ちょっと待てって、こらー!」  
制止の言葉に耳を貸さずに、裸にひん剥く。そして股間をまじまじと覗き込み。失望のため息を漏らした。  
「まあ、この際サイズは妥協しマス」  
彼の内心の傷など気にもかけずに、ペニスを口に含んだ。歯を食いしばって耐える皆本。様々な刺激にも彼のペニスは反応しない。  
「インポですか、アナタ?」  
腕を組んで考え込む。良い考えが思いついたのか、ぽんと手をうつと再び力を使う。新たな水の蛇が這い寄る。そして皆本に巻きつくとウエットスーツのように薄く包み込んだ。  
「うふふ、覚悟しなサイ」  
その言葉と同時に皆本を強烈な感覚が襲う。全身を舐められている。ペニスはもちろん、胸も腹も尻も、へそや脇やうなじや、足の指の間や尻穴までも同時に。  
「うあっ、くうぅ、や、やめ、ろ、うぉお」  
「シャラップ」  
その一言で、水の塊が皆本の口をふさぐ。苦しい息の下、彼のペニスが反応する。見る間に大きくなり天に向けそそり立つ。  
「オゥ…ウタマロ」  
 
口かせと手足の拘束を除いて水を片付けると、再びペニスを口に含む。鈴口を刺激し、カリ裏を丁寧に舐め、陰茎を舐め上げる。左手で陰嚢を揉みながら、右手は自身の秘所をいじる。  
「いきますヨ」  
自分の性器が十分に潤うと、そう宣言して、そそり立つペニスに向け自ら腰を下ろした。長大な皆本のペニスが彼女の中に飲み込まれる。  
「ふうぅ、コレだけでイキそうデス…じゃあ、動きマスヨ」  
メアリーの腰が動き出す。上下だけではなく複雑に捻りを加えながら。二人の接合部からいやらしい水音がもれる。彼女から滴る蜜は皆本の下腹をびしょびしょに濡らした。  
巨大な胸が激しくゆれ、褐色の肌に浮かぶ小さ目の乳首は硬く尖り、彼女の興奮を伝えた。そして膣はまるで別の生き物のように、ペニスを揉み、絞りあげる。  
腰の動きがだんだん大きくなり、そして最奥までくわえ込むと、吐息と共に体を震わせ、全身を緊張させた。皆本のペニスはひときわ強く締め上げられ、その刺激に反応して白濁を吐き出す。  
その熱と勢いにメアリーは更なる高みに押し上げられ…彼の胸に倒れこんだ。  
「ハァハァ…どうでした、ミナモトサン?」  
彼の口かせを外し、瞳を見つめながら聞く。彼女の顔にはどこか得意げな微笑があった。  
「…気が済んだか…なら、僕を解放してくれ」  
「!」  
メアリーの目が大きく開かれる。その表情が驚きから悲しみに変わる。それは捨てられた子犬のようで。  
皆本がその表情に罪悪感を感じ始めたころ、さらに表情を変える。彼はその表情を良く知っていた。  
いたずらしようとする彼女たち(チルドレン)の顔だった。  
 
「ミナモトサン…」  
また水の蛇が這い寄る。  
「こういうのはどうデス?」  
水の蛇の頭が皆本のアナルにあてがわれる。  
「やめ…」  
「イ・ヤ」  
制止の言葉すら最後まで言わせずに、水の蛇が皆本のアナルを貫く。最初は細く、次第に太さを増しながら。  
「うがああああ!!」  
「どうデス、ミナモトサン。痛いデスカ?苦しいデスカ?…オゥ」  
皆本の絶叫を聞いて、メアリーは嗜虐的な笑顔を浮かべる。そして、いまだ彼女の中にある彼のペニスが反応したことに笑みを深くした。彼の上半身を引き起し、向かい合う。その耳元に囁く。  
「覚悟しなサイ」  
皆本は全身から伝わる感覚に、完全に混乱していた。ペニスに感じる快感、アナルに感じる苦痛、腹中に感じる圧迫感、彼女が作った背中の傷の痛み、押し付けられる胸と乳首の感触、立ち上る体臭、耳元に聞こえる吐息。  
苦痛が快感を、快感が苦痛を、それぞれ高めあい、彼の脳内で暴れる。  
何も考えられない。ただ、快感だけを求める。叫ぶ。  
メアリーは背中を弓なりに逸らせて絶頂を迎える。皆本はそれに応えて再び彼女の中に白濁を吐き出す。彼女はそのまま後ろへ倒れこむ。精液と淫液にぬれたペニスが抜ける。  
一瞬の忘我の後、皆本は自分の拘束が弱まっている事に気付いた。すばやくベッドの枠に隠されたボタンを押す。かすかな機械のうなりと共に水が、ただの水に戻る。  
「What!?」  
異変にメアリーも体を起こす。皆本が彼女に飛び掛る。彼女は右手を上げ、彼を「力」で止めようとして、「力」が封じられている事に気付いた。彼はその右手を掴むと後ろ手に捻り上げ、ベッドにうつぶせに押し倒した。  
 
「なんで自宅にECMなんてあるデスカーー!?」  
「こっちにも事情があるんだよ!」  
怒鳴り返しながらマットレスの下から手錠を取り出すと、彼女を拘束する。  
「ミナモトサン…ソッチの趣味ガ…」  
「ない!」  
皆本は怒っていた。押し倒されるだけならまだしも、後ろを掘られてイカされたとなれば、ただで返す気にはなれなかった。  
彼の目に彼女の形の良い尻が映る。今度は彼が嗜虐的な笑みを浮かべると、彼女の腰を掴む。  
「い、いったいナニヲ…」  
メアリーの不安げな声に応えずに、息巻くペニスを彼女のアナルに押し当てる。  
「ま、まってくだサーイ。ワタシそっちはまだ…」  
耳を貸さずに根元まで一気に押し入れる。そしていきなり激しく出し入れを開始する。  
メアリーの口から紛れも無い悲鳴があふれる。それすら今の皆本には興奮をそそるものでしかない。情け容赦なく、徹底的に、アナルだけを攻め続ける。  
やがて彼女の声に艶が混じりだす。体の強張りが消え、自ら腰を捻りだす。  
「ミナモト、ダメ、ワタシ、ダメ、イク、ミナモト、ミナモト、ミナモトォォ」  
「五月蝿い」  
髪を掴んで引きずり起す。両方の乳房を力任せに握りつぶす。彼女の肩を血が出るほど強く噛む。淫核を捻り上げる。唇に、舌に、耳に噛み付く。尻を叩く。悲鳴と嬌声が響く。  
…皆本がメアリーの腸内に出した時には、彼女はすでに意識を飛ばしていた。  
 
 
我に返った皆本は、彼女を洗って傷の手当てをすると、バスローブを着せてソファーに寝せた。  
30分ほどして、メアリーは目を覚ます。  
自分の姿を見て軽く驚くと、後は無言のまま服を着て玄関に向かった。  
「…許してくれなくてもいい。だが、恨むなら僕だけを恨んでくれ」  
「わかってマス。…任務には私情をはさまず、全力で向かいマス」  
そう応えると、きれいな敬礼をして見せた。皆本がそれに応えた瞬間、彼を抱き寄せると唇を重ね、そして軽く突き飛ばすと、「See you later」という言葉と笑顔を残して去っていった。  
 
その後、皆本が体液と水でめちゃくちゃになったベッドの処分に悩んでいると、再び呼び鈴が鳴る。  
「コンバンワ、ケンデース。ウチのメアリーが迷惑かけたそうで、お詫びにきまシタ。どうです、一杯?」  
その手には「封の切れた」ウイスキー。紅潮した顔。荒い息。サングラス越しにもわかる目の輝き。  
「帰れーーーーー!!!」  
 

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