暗闇がある。他はたった一つ、謎の機械が空間の中央の置いてある以外にはなにも無い  
ヒュン―  
暗闇に何かが現れた・・・何か、は中央にある機械に近寄り起動させた。  
パスワードヲ入力シテクダサイ  
何か、は迷いの無い手つきでパスワードを入力する  
****・・・・パスワードノ入力ヲ確認、極秘ファイル「ラグナロク」ノ閲覧ヲ許可スル・・・  
ナオ、コノ件ハ某年、某月、某日、ノ事デアル  
「ちっ、なんだよこのファイル・・・つまり教えないって事だろ?回りくどいんだよ」  
暗闇に声が響く。  
「しっ、静かにせぇや、ばれたらえらいこっちゃで」  
それに応えて他の声も聞こえてきた。  
「どーせ誰もいねーよ。極大ECMに20層のシェルター。エスパーもノーマルもここに入る事は適わないんだ。見張りなんかいるわけ無いだろ」  
「まぁ仕方ないわよ。なにせ史上最悪の大戦だもの。」  
「しっかし・・・こういう事ほど語り継いでいくべきだろ?何考えてんだかな。」  
「まぁ、エスパーにとってもノーマルにとっても汚点だものね」  
「だからそういう事ほど語り継ぐべきだって言ってんのー、あのさところで・・・」  
「何や?急に深刻な声にして」  
「ラグナロクってなに?」  
ドサッっと音だけでもコケたんだと分かるような音が響いた  
「いたた・・・なんやそりゃ」  
「だって分かんないんだもん」  
フフフと笑い声が響く  
「あ、笑ったなー。どーせ馬鹿ですよーだ」  
「まぁまぁ拗ねないで。冗談だから、ね?」  
「で、結局ラグナロクってなんなのぉ?」  
「ラグナロクって言うのはね・・・ダメ、やっぱりひ・み・つ」  
「えーケチー教えてくれたっていいじゃん!」  
「良く言うでしょ?女は秘密を着飾って美しくなるの、って」  
「よくは言わないって!いいからおしえ・・・」  
「ハイハイ。えー加減にせんとおいてくで?自分らここにいるだけで極刑モンって自覚あるん?」  
「だって、早く行きましょ?いつか気が向いたら教えてあげるわよ・・・フフフ」  
「ウソだーー!一生教えてくれないんだー!」  
「付きあっとれんわ。まったく・・・ほな行くで」  
ヒュン―  
そして残ったのは前と同じ暗闇だけだった――  
 
 

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