「ちゅっ、ちゅぶ、ぢゅぱっ…」  
整った調度品の置かれた船室に響くのは水音。  
「ぴちゃっ、ん、ふっ、ぢゅ、ぢゅぢゅっ」  
「うぁ…あぁ…」  
淫猥な水音の合い間に聞こえるのは少年の喘ぎ声。  
決して広いとは言えない船室に居るのは、二人だけ。  
二段ベッドに腰掛けている、火をイメージした模様が描かれた帽子をかぶった少年と、その少年の腰の辺りに蹲っている少女。  
横へ一房、他よりも長い髪を縛ったその少女は、少年の固く張り詰めたペニスを舌で舐め上げ、あるいは口に頬張ったりしている。  
「…んんっ、ぢゅぷっ、ぷぁはっ…! カガリ、気持ちいい…?」  
「っ…! ぁ…はぁ…はっ、カズ、ラ…」  
少年は少女の名前を呼ぶだけで、少女の問いに答えられない。  
だが少女は少年の表情を上目遣いに見やると、  
「良かった。続けるね? …ちゅるっ…ぢゅっ、じゅぷっ、じゅずっずずず…」  
「くっ…ぁ…はっ…」  
再び口淫による熱と快感が与えられ、少年の思考を霧散させる。  
―――どうしてこうなったんだっけ。  
 
――きっかけは、一週間ほど前の出来事だった。  
 
女王(クイーン)こと明石薫が、少佐こと兵部京介に連れられてパンドラの本拠地「カタストロフィ号」にやってきた時である。  
その時起きた騒動の、とある事情でカズラに言われた台詞が始まりだった。  
「みんなに相談したら『男の子にはやむを得ない生理的反応だ』って…!!」  
(みんな!? 相談!?)  
「ごめん!! ごめんね!! これからは好きなだけ前かがみになって!!」  
―と、まあそんな一悶着あった後、カズラはその「やむを得ない生理的反応」について色々と調べた。  
そうして得た一つの結論を実行するため、カズラはカガリの部屋のドアをノックした。  
 
深夜一時を過ぎた頃、不意に部屋のドアがノックされた。  
「カガリ、起きてる? カズラだけど」  
よく知る少女の声が聞こえた。  
 
ガチャッ  
 
ドアを開けると、そこにはやはり見慣れた人物が立っていた。  
「カズラ? どうした? こんな夜中に」  
「…えっ? …んーと、入っていい?」  
「…? いいけど」  
いつもと違う雰囲気に若干の違和感を感じながらも、カズラを部屋に入れドアを閉めた。  
 
「で、どうしたんだ? 何かあったのか?」  
目の前の少女に、突然の訪問の理由を改めて問いかける。  
「えっと…その、この前の事、改めて謝りたくて」  
「この前の事?」  
「ほら、女王(クイーン)が来たときの事」  
「あっ…ああ…」  
正直カガリにとって、あまり思い出したくない話である。  
「あの時私、本当に知らなくて…なのに、あんなこと言っちゃって…本当にゴメンっ!」  
「い、いや…もういいから…」  
「それでね、あれから色々調べたの。私はどうしたらいいのかって」  
「へ?」  
「その…もし、カガリさえ良ければ、なんだけど…」  
「えーと…カズラ? 何の話を…」  
「…私が、シテあげる!」  
 
――それから後はなし崩しである。  
カズラのいつにない気迫と、抗えなかった行為への興味とで。  
カズラの、女の子の滑らかな手に触れられた自分自身は「やむを得ない反応」をし。  
その変化に少女は驚き、だが恐る恐る目の前のソレに唇をつけた。  
「ん、ちゅっ…ちゅぢゅっ、じゅるっ」  
「っ……!?」  
思わずカガリの腰が跳ねた。  
「…! ぷぁはっ! カ、カガリ…? 痛かった?」  
「あ…い、いやカズラの口がその…熱くて、気持ちよくて…」  
そう言って少し気まずそうに目を逸らすカガリ。  
カズラも、暗い船室でも判るほどに顔を赤らめ俯いたが、何も言わず再び肉棹を口に咥えた。  
「…ぢゅっ、じゅぶっ…ぢゅるるるっ!」  
「くっ…ぁ、はっ……」  
「じゅぢゅっ、んぁ…はぁ…んっ、んんっ、ぢゅぢゅぢゅるっ!」  
少女が奏でるにはあまりに卑猥な音が口元から液体と共に零れる。  
 
普段の彼女からは想像出来ないような表情で。  
「…ぁ…ん……ぢゅるっ! ぢゅぢゅっっ! じゅるるるるっ…」  
初めてのはずなのに男の本能を刺激する舌遣いで。  
「ちゅぷっ…ん、ぺろ…ちゅぱぁ…」  
そうして、カガリの限界はまもなく訪れた。  
「うあぁっ…く、カズラ…で、出る……」  
「んっ…ちゅっ…ひひよ…らして……ぢゅぷっ!」  
「っ…! くっ、あっ……!!」  
 
ドクンッ、ドクドクッ、ドクッ!!  
 
カガリのペニスがカズラの口内で二度、三度、四度と跳ねた。  
「…んんっ!? んっ…ん、ふっ、んっく…ごく…」  
舌の上で何度も跳ね回る肉棹に熱い奔流を叩きつけられたカズラは驚きに目を見開く。  
だがそれを拒絶しようとはせず、吐き出された精液を少しずつ嚥下していく。  
初めての味と感触、鼻孔を抜ける独特の臭いに戸惑いと一種の陶酔感を覚えながら。  
 
(うぁ…あ…飲ん…でる……?)  
体験したことの無い快感に腰を震わせ続けていたカガリは、カズラが「自分の精液を飲んでいる」という事実を認識すると  
さらに腰を震わせ、白濁した欲望を彼女の口に吐き出した。  
「んっ…んん…んくっ、ごくっ…」  
カズラは吐き出され続ける精液を、目をぎゅっと瞑りながら喉へ通していく。  
やがてカガリの射精が終わり、最後に棹に残った精液をちゅるっと吸い上げそれも飲み込むと、  
銀の糸を引かせながらペニスから唇を離した。  
「ん…ごくっ…ねぇ、カガリ…どうだった…?」  
「あ…ああ…スゲー…良かった……」  
まだ頭が上手く機能しない。全身に残る倦怠感と高揚感。まもなくやってきた睡魔。  
カガリの意識は徐々に薄れ始めた。  
「ん…いいよ。おやすみ、カガリ」  
「……………」  
カズラの穏やかな声を聞いて、カガリは意識を手放した。  
 
「さて、と…」  
床に飛び散った液体を拭き取り、カガリの衣服を直した後、タオルを掛ける。  
静かに寝息を立てて眠る彼の寝顔を見て微笑んで、部屋を後にした。  
 
「…はぁっ、はぁっ…」  
息が荒い。今さら心臓が暴れ始めてきた。早鐘を打つ様に鼓動する。  
―まさか、こんなにも自分の女の部分が「反応」するとは思わなかった。  
行為の最中にも自分の体の変化に薄々気づいていたし、予想もしていた。  
―それでも、自分の下着を濡らす愛液の量には、驚きを隠せなかった。  
 
タッタッタッタッタッ…  
 
足早に廊下を歩く。  
―これから、自室で自分を慰めなければならないだろう。  
(…今は、この関係でいい)  
―本番は、まだ、怖い。  
いつか、自然に進める時が来るだろう。  
その時まで――――  
 
そこまで思考して、カズラは自室のドアを閉めた。  
夜は、まだまだ長い。  
 
-fin-  
 

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