「先生……のせいだからね」  
「私は何もしてません!早く離してください!」  
 今私の目の前にいるのは不下校少女、小森霧さん。  
 その少女があろうことか私を押し倒しているのです。生徒なのに。  
 何をしようとしているのか大体見当がつくのですが、生徒が先生にそんな事をしてはいけません。  
 だから今こうして抵抗しているのです。  
「先生が私としてくれるまでは離さない」  
 神よ、非常に危険です。彼女の眼が真剣なんです。  
 こんな学校の一室でアンナコトやコンナコトをしてはいけません。  
 なんとか彼女を落ち着かせないと。  
「先生と生徒ですよ。早まらないでください」  
「そんなの関係ない。好きだからして欲しい」  
 おっと、早くも私の逃げ道はなくなってしまったのか。  
 このまま小森さんの言われるがままに……?  
 
 と、  
 いきなり唇を奪われました。  
 舌を口の中に入れられどうすればいいのか、わかりません。  
 たった今唾液も入れられました。小森さんの味がします。  
 小森さんは尚、私の口内を貪るように舐め回し続けます。その激しさは唾液も残さないくらいです。  
 何だか頭がふわ〜っとしてきました。  
 気持ち良い……。  
 って、いけません!  
 私は何を感じているんだ。早くこの状況から逃れないと大変な事になってしまいます。  
 正気に戻って小森さんを押し離しました。  
「い、いけませんよ……。先生は騙されません。した後にお金を請求するつもりでしょう?」  
「何で……?私は先生が好きだから……」  
 ああ……  
 小森さんが泣きそうになってます。先生が生徒を泣かすなんて!  
 しかも真剣に好きと言ってくれました。私にはもうしてしまうという道しかないのでしょうか。  
 

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