×月○日
今日、とても気になる人が現われました。
クラスの先生です。とても弱々しい人です。
何だか見てると、腕がウズウズしてきます。
なぜでしょうか。
△月×日
やっぱり私の思った通りの人でした。
目が離せません。とってもドキドキしてしまいます。
明日、帰りにバットを買いに行こうと思います。
金属製にするか、木製がいいか悩みそうです。
先生はどっちが好みですか。
◇月△日
帰り道で、偶然、先生と会いました。
目の前でピンポンダッシュしてみました。
先生は追いかけて来ると思ってたのに、見ていただけです。
だけど、捕まりそうになった私をかばってくれました。とても、うれしかったです。
でも、そのあと、甥子さんや、先生を殴ったときは、私から目をそらしてました。
少し悲しいです。
@月◇日
おろしたてのチャ火マンと、灯油のポリタンクを用意して準備万端です。
そわそわしながら、チャ火マンに名前を書きました。
明日の夜、先生の家を訪ねようと思います。
こっそり灯油をまいて、火をつけるんです。
きっとビックリしてくれます。
@月□日
火をつける瞬間はとてもドキドキします。
もし、気が付いてくれなかったら寂しいです。
玄関の前で、両手にチャ火マンと、灯油のタンクを持って立ってました。
先生は私を見つけてくれました。
でも「証拠過多です」って叫んで、取り合ってくれません。
私がやったのに。
☆月@日
先を越されてしまいました。
私より先に、先生を刺した人がいました。
私が最初に刺したかったのに。
あれじゃ気が付いてもらえません。
包丁に、名前も書き忘れてしまいました。
▲月☆日
選ばれませんでした、私。
シードに落ちてしまいました。
つい涙目になってしまいます。
気が付きました。私は真剣に先生の事を想ってます。
いつか、先生に使いたいバットが、また増えました。
必ず想いを遂げる事を決意しました。
◎月▲日
最近、宿直室に入りにくいです。
こっそり行こうとすると必ず邪魔されます。
今日もダメでした。
その上、バットを落として来てしまいました。
先生はすぐそこにいたのに。
悔しくて泣いてしまいました。
#月◎日
先生に、なかなか会えません。
でもあきらめたくはないです。
いつかわかって下さい。そして、誤解しないで下さい。
私、あなたにいじわるしたいんです。
困った顔で、私を見てください。
でも、先生は私を怒ったりしないんです。
優しすぎます。先生は。
●月#日
今夜、また行きます。
私、いけない子なのはわかってます。
でも、どうしても止められません。
あなたの事しか考えられません。
おニューのバットに名前を書きました。
いつか先生に、私の名前を書かせて下さい。