チュンチュンとすずめが鳴く声で、望は目を覚ました。
身を包む布団が妙にふかふかする。はて、自分は薄っぺら委せんべい布団で寝ていたはずだが。
身体を起こすと掛け布団も妙に膨れていることに気付く。
というか自分が寝ているのがいつもの布団じゃなくベッドだということに気付く。
「…んなっ、こ、これは一体……!?」
望は慌てて周りをババッと見回した。
異様に広い丸いベッド、全体的にピンクで整えられた部屋、辺りに散らばる衣服、
放り投げられている丸められたティッシュ、外ではまだすずめがチュンチュンと鳴いて、ついでに自分は全裸。
「………!!??」
言葉をなくしている望に追い討ちをかけるように、望の横で何かがもぞりと動いた。
もぞもぞと小さく動く何かに、望はカタカタと震えながらも視線を落とす。
「……」
きつい目が、何も言わずただ望を見ていた。
首から下は望と同じく何も身に着けていないのが伺えて、掛け布団からはみ出た肩と首筋には小さな赤い痕が点々と。
ぐあばっ!と目を見開く望を見て、真夜はにいと嬉しそうに笑うと、ちょっとだけ頬を赤らめた。
「証拠過多ですぅーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」
おしまい