「先生、好きです」
日曜の宿直室、あびるからの告白。
「家庭訪問の時から先生しか見えなくなって…先生の言いたい事、立場も、わかります…でも気持ちが止められないんです」
あびるが自分の正直な気持ちを告げる。
一時の静寂が流れ、望は静かに口を開いた。
「私で…よろしいのですか?」
「!!」
普段はクールなあびるの情熱的な告白に望は気持ちを固めた。
「私もあなたと添い遂げたい…」
あびるは涙目になりながら言葉を紡ぐ。
「嬉…しい…」
「常に後ろ向きですがよろしいですか」
「はい…」
「すぐに絶望するし…」
「はい…」
「心中しよう、なんて言いだすかも…」
「先生となら、かまいません…」
「先生、私なんかをこんなにも想ってくれる人に出逢えて嬉しいです」
「先生…」
二人は静かに抱き合った。
「じゃあ、先生また明日」
「はい」
「あ、先生、来週の日曜とか空いてます?」
「ええ、特に予定はありませんが?」
「じゃあ、あの、その、で、デートでも…しませんか?」
クールなあびるが顔を真っ赤に染めて言う。
「いいですよ。動物園にでもいきましょうか?」
あびるの表情がぱあっと明るくなる。
「はい!」
これから二人にはいろんな困難(?)が待ち受けているだろう。
それでも二人は歩み続けていくだろう。
ヒジニモ負ケズヒザニモ負ケズ。
HAPPY END