「交くん」
「何?」
「交くん、キスに興味あるの?」
「!!」
霧の突然の発言に驚く交。
「ななな、なにをいってんだよ。急に」
しかし交に心当たりが無いわけではない。
「急に、じゃないよ。交くん今日、私のパソコン勝手に使ってインターネット検索したでしょ?」
「な、なんで…」
交は慌てている。
その姿をみすえて霧は話を続ける。
「こういうのは検索履歴っていうものが残るのよ」
「姉ちゃん、勝手にパソコン使ってごめんなさい」
霧に向き直り素直に頭を下げる。
「ふふっすぐに謝れるなんて良い子だね。でも…」
「?」
ちゅっ
霧と交の唇が優しく触れ合う。
「今度勝手な事したらお仕置きだぞ」
交は顔を真っ赤にしながら霧をぼーっと見つめている。
「交くんがもう少し大人になったら続きを教えてあげるよ」
交は惚けた表情のまま呟く。
「ね、姉ちゃん…」
つん。と交の額に人差し指で軽く触れる霧。
「それまで良い子にしてるんだぞ」
「うん…」
交はこれからずっと良い子でいようと決意するのだった。