朝、教室。一時間目の授業も半分が終わる頃。
教室後側のドアが開き、入って来る生徒がいた。
被DV疑惑少女、小節あびるだ。黒板に向かっていた糸色が、振り返って声を掛ける。
「遅刻とはめずらしいですね、こぶ…」
糸色は言葉の途中で硬直する。ほぼ同時に、クラス全体が固まった。
「寝坊です」
そっけなく言うあびる。その姿に普段の彼女と違う所はない。
但し、セーラー服とスカートの間からしっぽが伸びていたことを除いて。
もさもさして触ると気持ち良さそうな、20センチ前後の栗色のしっぽ。
明らかに間違っている。が、彼女の落ち着いた態度とのギャップから誰も言い出せなかった。
あびるは皆の視線に気付く。
「…?どうかしましたか?」
(しっぽだよしっぽ!)
誰もがそう思っていたが言葉には出せなかった。あびるは怪訝そうな顔をして席へ向かう。
(何、あれ?気付いてるの?気付いてないの?)
(やっぱり、言ったほうがいいと思います。)
(カエレさん貴方帰国子女ならはっきり言ってくださいよ!)
(イヤ!先生が言って!)
(うぅ…はっきりNOと…)
仕方なく糸色が言う。
「あ、あの、小節さん?」
「何ですか?………あっ!」
着席と同時にあびるが驚いたように叫ぶ。
「小節さん!? どうしました?」
「…! いえ、別に…」
「…それで、あの、小節さん…し…やっぱなんでもないです…」
これで会話は途切れ、糸色は授業を再開する。
(聞けよ!)
生徒から糸色への無言の非難が浴びせられる中、
普段冷静なはずのあびるは一人頬を赤らめていた。
(なんで気付かなかったんだろう…バカ)
休み時間、あびるは足早にトイレへと向かう。
あびるは急いで個室に入るとスカートを捲り上げ、下着をずらした。
しっぽの根元は、あびるの尻へと吸い込まれている。
小節あびるは、誰よりもしっぽを愛する。
そんな彼女が長い間ためらってきた事、それがしっぽの装備であった。
昨晩、ついにあびるは決行した。これが意外と悪くない。
そして新たな快感を覚えたのである。だが興奮のあまりなかなか寝付けず、
今朝は寝坊してしっぽを抜くことを忘れて登校してしまったのだ。
しっぽを引き抜く。
あびるの腸内から引きずり出されたしっぽの根本には数珠のように球体が連なっていた。
(なんで忘れるかなぁ………)
あびるは後悔した。
つい今の今まで自分の体内にあったそれを見つめているうちに妙な気分になる。
(…ちょっとだけなら…)
再び腸にしっぽを挿入する。
あびるがしっぽのスイッチを入れると球体は腸内で振動を始めた。
「…………!」
昨夜の快感が甦る。
「あ……しっぽ……いい……」
思わず声を漏らした瞬間だった。あびるは扉の外に人の気配を感じる。
急いでスイッチを切り、身嗜みを整え、念の為しばらく時間をおいて扉を開ける。
(…やり過ごせたかしら)
だが、そこにいたのは満面の笑みを浮かべた可符香だった。
次の日、朝。一時間目の授業も半分が終わる頃。
再び遅れて教室に入って来たあびるはまたしてもクラスメイトを硬直させた。
それもそのはず、裸に包帯・眼帯・首輪・しっぽのみを身につけ四つん這いで現れたのだから。
包帯も女の子が隠すべき部分は一切覆ってない。余りの刺激の強さに臼井が気絶した程だ。
「こ、ぶし、さん?一体何を…」
「先生、どうかしました?」
あびるが問い返す。口調は冷静そのものだが、その顔は羞恥の色を呈している。
「…」
平静を装いつつあびるは席へ向かう。決して小さいとは言えない胸が揺れていた。
あびるが目の前を通りすぎると、
菊門につっこまれたしっぽが細かく機械的な振動をしているのが目に入る。
その下では、足の動きに合わせて形を変える女の急所がチラチラと見えている。
それはあびるも分かっている。見られていることを意識すると、ますます顔が赤くなった。
一方糸色や彼女の友人達は、あられもない彼女の姿に言葉を失いただ目を背けた。
けれどただ一人、可符香は笑顔であびるを見つめていた。
放課後、女子トイレ。ほとんどの生徒が帰宅したか部活中の頃。
既に下半身を露わにした可符香が言う。
「これ、ちゃんと持って来てくれたんだ」
可符香はあびるが入れているのと同じしっぽを手に取り、尻に入れてスイッチを入れた。
「なるほど…。じゃ、そこに手を付いててください」
未だ裸のあびるは黙って指示に従い、壁に手を付き尻を突き出した。
屈んだ可符香の目の前に、モーター音を発しながら震えるしっぽが差し出される。
「いい眺めね」
可符香はしっぽを指で弾く。少しあびるが震え、タイル貼りの床に蜜が垂れた。
「あびるちゃん、可愛い」
可符香はあびるのアクセサリである吸盤付き縞々しっぽを二本取り出した。
吸盤同士を連結する。丹念に舐め回すと、一方を膣内に収めた。
「ふふ。おちんちん生えちゃったみたい」
縞々しっぽを撫でてニコニコする可符香。もう何をされるかあびるにも想像がついた。
可符香はあびるの腰に手を添え、縞々しっぽの他方をあびるの秘所に深く差し込む。
「動かしますよ」
「んっ……痛い…」
鞄に付けていたお気に入りのしっぽ。まさかそれに犯されるとは思ってもいなかった。
けれど、あびるの恥辱など気にも留めず、可符香は勝手にヒートアップする。
「ふふっ、バックで犯してる男の子って、こんな気分なんでしょうか」
ぴしゃんぴしゃんと音を立てながら可符香が腰を押し付ける度、
その下腹部があびるの尻のしっぽを何度も押し込み、あびるの腸内に刺激を与える。
「も、もっと、ゆっくり、ぃや、」
三つ編みを激しく揺らしながらあびるは訴える。が、当然の如く可符香は無視する。
「あはっ、これ、思ってたより、いいですね、なんか、ずるいなぁ、」
2本のしっぽに体内を抉られるあびる。涙を流しながら限界を叫ぶ。
「もう、や、だめ、ぁはぁ、」
「じゃあ、私も、一緒に、イキましょう、」
「「………やあああああああ!!」」
放課後、女子トイレ。ほとんどの生徒が帰宅した頃。
アナルバイブの振動音だけが響いていた。
放課後、昇降口。日も沈む頃。
「今日はお疲れ様。テストは合格です。はい、これが約束の」
可符香からあびるに一枚の紙が手渡される。
「これが…伝説の…しっぽ天国の地図…」
「あびるちゃんのしっぽへの想いは伝わりました。安心してこれを託せます」
「…ありがとう。可符香」
二人は笑顔で別れた。