「ただい…交はどうしたんです?」  
ちゃぶ台の上を拭いていると、せんせーが一人で帰ってきた。  
「ハロウィンだから、街へ見物に。かぼちゃとマントも着せました」  
全座連から届いた荷物に入っていた仮装用具だったのだ。  
「そうなんですか…あれ?そのお布団、柄が飴玉の包み紙なんですね。」  
すぐ後ろからせんせーの声が耳たぶに当たる。私はちゃぶ台に両肘をついていた。  
「はい。全座連からの荷…物…に…」  
せんせーの左手が毛布の中に差し込まれる。  
「小森さん、犬みたいなかっこになってますよ。」  
双眸をジャージの上からゆっくりと、時間をかけて交互に弄ばれる。  
「なぜでしょうね、すごく落ち着きます。」  
せんせーの指が、中央の留め金を外してさっきより強くほぐしていた  
「うれ…しいです…」  
覆いを外された頂点を、きゅ、きゅっ。と指の腹でひねりあげられるたびに電気のようなものが走る。  
それにあわせて漏れる声、そして…  
「相変わらずいい声ですね…このまま、愛して差し上げましょう。」  
「はい…」  
せんせーの右肘がジャージのお尻に割り入る。  
「ジャージが大変なことになってますよ。ほら。」  
目の前に伸びたせんせーの右手の指は湿っていた。  
「ん…」  
私は顎を出してその指を銜える。そのぐらい、言われなくたってわかる。  
「小森さんはいい子ですね…」  
毛布から抜かれた手が私の髪を撫で、耳から首へ滑り落ちる。  
それと同時にケハイがした。  
「どうしたんですか?もしかして、先生、調子に乗りすぎました?」  
思わず舌の動きを止めてしまったのを、せんせーは不審に思ったのだ  
「……せんせー、まといちゃんが来ますよ」  
「仕方ないですね。」  
せんせーの左腕が私の頭を包む。私もせんせーのほうに顔を向けた  
キスが秒針が3時間分回ったところで、足音がはっきりと聞こえるようになった。  
私たちは我に返る  
「き、着替え…って」  
「せんせー、もうまにあわないよっ。」  
 
「ごめんなさい先生!委員会で遅くなりました!」  
 
ケハイの主はまといちゃんだけではなかった。  
「Trick…」  
 
ダブルバインドの導入とか、反則ですね。すいませんすいません。  
反省します。  
 

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