准の赤く光る目を見てしまって動きを封じられた千里。  
それどころか、准の語りが進むに従って指が自分の意思に反して動いてしまい、自分を絶望的な状況に追い込んでいくのだ。  
 
『先生が優しく撫でてくれたときのことを思い出すと、つい自分で恥ずかしいところを慰めてしまう』  
 
准はあくまでも淡々と語る。  
 
――ああ……久藤君に見られてるのに……だめよ、私! しっかりしな……くぅっ!  
 
『くりくりっと小さな円を描くように……そしてそっと押しつぶしてみる』  
 
秘密の場所に手を伸ばしているあさましい自分。そんな姿を凝視している准の視線を痛いほど感じる。  
たまらず地面に膝を突き、さらに激しく弄ってしまう。  
知らず知らず、もう片手はコスチュームの上から自分の胸を揉んでしまっている。  
 
『ああ、もう愛する望さんの大きく固くなった物が入ってくる』  
 
――じゅん……  
 
 千里は自身の中で新たに蜜が大量に湧き出すのを自覚した。  
 
「あう……はぁん……。」  
『私の中で動く度、気持ちよさで気が狂いそうになる』  
 
 夢中で指を動かすうち、いつしか視界から准の姿が消えていた。ただただ快感を追求していた。  
 
『ああ、もう気持ちよすぎて意識が飛びそう』  
 
 徐々に目の前が真っ白になってきた。そこに極彩色の虹が現れては消え、現れては消えていった。消えるたびに新たな快感の電流を脳髄に流し込んでいく。  
 
『動きがますます情熱的になる。私は彼の大波に翻弄される哀れな小舟』  
 
准の声が耳元でした。頭の中に響きわたり、快感で一杯の心の中と混ざり合ってしまう  
 
『達すると意識が飛びそう……飛ぶ、飛ぶ、飛んでしまう』  
「うああああああああああっ!」  
 
こうして千里は准の目の前で自慰をしたあげく絶頂に達し、そのまま気を失った。  
千里を抱え上げた准がすっとアジトに入っていった。  
 
     ☆  
 
イエローアビルに変身した小節あびるは、尋常ならざる目つきで尋常ならざる能力を発揮している影郎と闘っていた。  
 
「ふっふふ……いざあびるさん、勝負ぅ! シャドゥ・ヘアニードル!」  
 
影郎が残り少ない髪の毛を一束毟り、あびるに投げつけた。  
すると、それが一群の針となってイエローアビルに襲いかかる。  
だが、あびるは難なく包帯でなぎ払った。  
 
「くっ……もう一度、シャドゥ・ヘアニードル!」  
 
これも余裕を持ってかわした。  
 
 元来少なかった影郎の髪は完全になくなり、ついにスキンヘッドになってしまった。  
 
「ち、ちくしょぉ」  
 
焦る影郎。  
 
「さあ、これであなたに勝ち目はないわ。おとなしく隊長……絶望先生の居場所を吐きなさい」  
 
 イエローアビルが右手をさっと振り降ろすと、包帯が一筋影郎に向かって飛んでいった。  
すぐに影郎の体に巻き付き、彼の動きを封じた。  
 
勝利を確信したあびるは、獲物をぐいぐいと手元に引き寄せた。  
 
     ☆  
 
 包帯でぐるぐる巻きにされた影郎がイエローアビルの足下に放り出されている。  
望の居場所を吐かせようと、あびるが影郎の額をブーツで踏みつけようとしたその刹那、影郎が不気味に呟いた。  
 
「ふふふ……かかったなぁ」  
「?」  
 
今更何を、とあびるが影郎を見下ろしたその瞬間。  
 
「シャドゥ・スキンヘッド・フラーーッシュ!」  
 
影郎の禿頭がまばゆい赤光を発し、当たりを赤く染めた。  
 
「くぅっ! し、しまった!」  
 
すぐに遮ったとはいえ、まともに赤い光を見たあびるはたまらない。みるみる体中が痺れ始めた。  
 
「ああ……うああ……」  
――ど、どうしたのかしら、一体!?  
 
 あびるは体がしびれたまま一歩も動けない。  
それどころか、ますます痺れが増すばかり。  
息をするだけでも上半身が疼く。  
いつの間にか包帯の縛めから抜け出した影郎があびるに近づくと、コスチウムの一部である包帯を乱暴に解いていった。  
 
「あ……あう……」  
――な、何をするの? 止めて!  
 
心の中で叫ぶが、どうしてもそれが声に出せない。解かれるたびに、体中に痺れの電撃が走り、抵抗もできない。  
ついに全部解かれた勢いで、あびるは地面にくずおれてしまった。  
 
     ☆  
 
「ふふふ……」  
 
普段の彼らしからぬ不敵な笑みをたたえつつ、影郎はあびるを見下ろした。  
いつの間にかカツラを手にしていた。毛が並々と植え付けられている立派なものだ。  
 
「シャドゥ・ウイッグ・オン!」  
 
影郎がスキンヘッドにカツラを装着したとたん、カツラの黒髪がざわざわと波打ち始めた。  
 
「よーし、いいぞぉ……行けえ!」  
 
影郎が一声発すると、髪がざぁーっと伸び、イエローアビルに襲いかかった。  
 
――うああ……  
 
避けることも出来ないままのあびるの四肢をカツラから伸びた髪が拘束し、空中に持ち上げていく。  
 
「うははは……髪の毛フサフサって、何て気持ちいいんだろう」  
 
うっとりした調子で呟くと、不意にあびるに呼びかけた。  
 
「あびるサン、もう少しで楽にしてあげるからねぇ……シャドゥ・スペシャル・ショック!」  
 
影郎が叫ぶと同時に、電撃があびるの全身に伝わった。  
 
「うぐぁ……」  
 
一瞬息も出来なかった。  
そして、単なる痺れだけではない体の疼き、火照り――そう、望にたっぷり愛撫されているときに感じるものが体中を襲ってきた。  
 
「ああ……あ……」  
「どう? 気持ちいいでしょう……もおっと気持ちよくしてあげますよぉ」  
 
影郎の髪から二束が分離し、あびるの豊満な乳房をぎりぎりしぼり上げ始めた。  
そしてさらに一束が太腿に巻き付き、恥ずかしいところに密着した。  
 
「シャドゥ・スペシャル・ショーック!」  
「あぐぅ!」  
 
先ほどの電撃が局部三カ所に集中して来た。あびるはたまらず軽い絶頂に達してしまう。  
だが、影郎は容赦せず、さらなる電撃を叩き込んできた。  
 
「まだまだっ! シャドゥ・スペシャル・ショオ――ックゥ!!」  
「あああああ――――っ!!」  
 
 再度の局部電撃で、さしものあびるの快感中枢が焼き切れた。  
数回分の絶頂を一度に感じさせられたのだから無理はない。  
自分が恥ずかしい蜜を股間から大量に滴らせていることも知らないまま、イエローアビルは気を失った。  
影郎もぐったりしたあびるを抱え上げるとアジトへ運び込んでいった。  
 
こうして、あびるも敵の手に堕ちた。  
 
     ☆  
 
 ブルーアイに変身した愛が敵のアジトの裏手から侵入路を探っていた。  
と、愛の肩を後ろからぽんと叩いた者がいる。  
 
「やあ、愛ちゃん」  
 
国也であった。  
 
「この服着てくれないかな? きっと似合うから」  
 
見ると、またあのタラバガニのTシャツである。  
 
「あ、あの、今それどころでは……」  
 
大事な任務の遂行中である。ブルーアイが自分の性格を押し殺して必死に断ろうとしているのを、国也が強引に遮った。  
 
「まあそんな事言わずに……さぁ!」  
 
国也が愛の目の前に大きくタラバTシャツを広げた。  
すると、そのTシャツの意匠だったはずのタラバガニが光を煌々と放ち始めた。  
 
「え? え……」  
 
 突然の出来事にうろたえる愛。  
だが、そのカニの発する真っ赤な光を見つめているうち、体中の力がすうっと抜けていくのを自覚した。  
 
――あぁ、しまった……  
 
 ここで国也がTシャツから手を離した。  
だが不思議なことに、そのシャツは空中に留まったままで辺りを真っ赤に染めている。  
国也の目も真っ赤な光を発している。  
 
「じゃあ、そろそろちゃんと着て貰おうか」  
 
 国也がゆっくり片手を振った。  
すると、タラバTシャツが愛の頭からすっぽり被さってきた。  
 
「いやあああああ!」  
 
呼吸が出来なくなるのを恐れて、愛は頭に纏わりつく布を必死に手で振り払おうとした。  
だが、シャツのほうではその動きを逆に利用して巧みに愛の頭を通り抜け、ひとりでに袖が通ってしまう。  
ついにブルーアイは、青いコスチュームの上に、茹で上がって真っ赤になっているタラバガニの絵の入ったTシャツを着せられてしまった。  
おまけに、そのTシャツからは、タラバガニの毛を模した物が表にも裏にも一面にびっしりとついていて、着心地が気味悪いことこの上ない。  
なのに国也は  
「よく似合ってるよ。さすが愛ちゃんだ」  
などと一人満足げに頷いている。  
 
     ☆  
 
「こうしたらもっとお似合いだよ」  
 
国也の目がさらに赤く光った。  
すると、タラバTシャツから生えていた毛が一斉に蠢きだした。  
 
――もしょもしょ。わしゃわしゃ。ざわ……ざわ……  
「あああ、いやああああ」  
 
 コスチウム越しとはいえ、肌の表面をゴワゴワした毛が這いずり回る感触に愛は鳥肌が立った。  
しかも、その毛がいつしか触手となって愛の肌をコスチウム越しにしきりに撫で回してきたのだ。  
 
「いや、いや。脱がして」  
 
愛は泣きそうになって身悶える。  
すると国也はセクハラ発言で軽く迫る。  
 
「ふーん、じゃあ愛ちゃんの着てる服は全部脱がしてもいいんだね」  
「いやぁん。そうじゃなくて……あぁ……んっ……」  
 
 ブルーアイの声が途切れがちになった。  
触手が愛の乳房全体をわさわさと揉み込んでくると同時に乳首に絡みついてきたからだ。  
――いやっ……こんなヘンなので感じちゃうなんて!  
 
 だが、タラバガニの毛由来の触手は布越しなのに実に的確に愛のスイートスポットを攻め、愛の性感をとろけさせる。  
おまけに、シャツの下の方から伸びている触手たちが、果敢に愛の股間へとチャレンジしていき、ついに隙間から中に入り込んでくる。  
 
「いやあああ……ああ……あぁあん!」  
 
一度侵入されてしまえば、もう逃げられない。  
愛は無抵抗のまま、チクチクする触手に蹂躙されていった。  
 
     ☆  
 
 愛のぬかるんでいる中に潜った触手は数本がたちまち若芽に絡みつき、きゅっきゅっと締め上げる。  
 
「ひゃううん!」  
 
 愛は思わず甘い声を上げてしまう。  
体の芯から電流が背筋を伝わって脳へなだれ込む。  
無意識のうちに内股になる。  
もう立っていられなくなり、跪いてしまう。  
 
「もういやぁ。止めて、やめてえぇ……」  
 
だが、無慈悲にも他の触手までが愛の中へ我先にと入り込んでくる。  
そして妖しく蠢きながら、湧き出る新鮮な蜜を啜っていく。  
 
――くちゅくちゅくちゅ……  
 ――ぴちゅ。ぴちゃっ。ぴちゅ……  
 
 愛はなんとかその動きを堪えようとして太腿の間に両腕を挟み込み、きゅうっと閉じる。  
だが、その手が股間の触手を引き剥がそうとすると、愛の胸を襲っている触手の動きが活発になり、愛の僅かな抵抗さえも出来なくさせてしまう。  
   
     ☆  
 
 もう胎内がふわふわと膨らむ感触がしてきた。望とえっちをしていて、達する前に味わう感覚だ。  
それをこんなに早く、しかも得体の知れないモノによって味わわされる羽目になるとは……  
 
「いや、いやぁ……」  
 
 必死に首を左右に振り耐えようとする愛。だが、無機質な触手は、無情にも愛をどす黒い絶頂へ強制連行していった。  
 
――いや、はじける、はじけちゃうぅ……  
 
 ぴちゅぴちゅという恥ずかしい水音が辺りに響きわたる頃、ついに愛も国也の見守る前で生き恥を晒すこととなった。  
胎内の風船が大きく膨らみ、後から後から押し寄せる快感でプルプル震え、……やがて弾けた。  
 
「ああ、だめ、だめ……いやああああああああああん!」  
 
 背を弓なりに大きくのけぞらせると、ブルーアイは気を失い地面に崩れ落ちた。  
 
 こうして愛までもがまたしても敵の魔手に捕らえられてしまったのである。  
 
     ☆  
 
 隊長に続き、ノゾムンジャーのトップ3までが敵の手に堕ちた今、彼女らに挽回の手だてはあるのか。  
それとも、このまま敵に思うように弄ばれる羽目に陥るのだろうか。  
 
 頑張れ、僕らのノゾムンジャー。立ち上がれ、僕らのノゾムンジャー!  
 
     ☆     ☆  
 
 今、望は寝台の上に大の字に拘束されている。着衣は全て剥ぎ取られ、絶棒もやや元気を失っている。  
 そんな望を冷たい表情で見下ろしているのは最高の女である。  
白のボンデージルックに身を包んでいて、色気とフェロモンをあたりに放射している。  
ふと、女が呟いた。  
 
「ん――……ちょっと精子の数が平均より少ないかな? 運動能力もやや劣っているようだし」  
「ど……どうしてそんなことが分かるんですかぁ!?」  
 
 男として劣っているような烙印を押され、囚われの身である立場も忘れた望が絶叫した。  
 
「うっふふ……さっき飲んだのを体内で分析したのよ」  
「へ?」  
――体内で分析?  
 
 だが、これ以上の疑問を封じるように、最高の女が宣言した。  
 
「じゃあ、先に性機能の強化をしちゃいましょっか。  
 まずは精力を十倍にしてあげる。  
 それからいろいろ洗脳して、最後にマッチョでムキムキな肉体に改造してあげる。  
 ポジティブ思考で、おまけに常人の20倍の力持ちになれるわよ」  
「いやだあああぁぁ! 改造はいやだああぁ! 手術はいやだああぁぁ!」  
 
 かつてテレビで見た、ヒーローが手術台に乗せられ無理に改造手術を受けさせられる映像が望の脳裏をよぎった。  
 
「あーら、心配しなくていいのよ」  
 
最高の女が、望の喉をくすぐり、ついっと指先で顎をひっかけた。そして、耳元で囁いた。  
 
「うっふふ……今時、外科手術なんて流行らないから安心して。  
 トレンドなのは、遺伝子を操作する方法よ」  
 
「い、遺伝子!?」  
 
 望は怯えた声をあげた。  
が、最高の女はますます声を潜め、慄然とする内容を耳元に吹き込んでいく。  
 
「そう。詳しくは教えてあげないけど、私と交わって気持ちよおぉくなっている間に、お前の遺伝子をちょこぉっとイジってあげるから」  
「へ? いやだ……そんなのいやです……助けて下さい!」  
 
 自分の遺伝子が組み替えられ、今の自分とは別物の何かにされてしまうというおぞましさに、首を必死に左右に振って抵抗する望。だが……  
 
「あらあら、うっふふ……」  
 
 女は望に馬乗りになると、哀れな虜囚に見せつけるように上半身の装いを解いた。  
かつて望も堪能した最高の乳房が再び望の目の前に姿を現した。  
 
「あ……あ……」  
「あんまりワガママが過ぎると、こうしちゃうから」  
 
 女はゆっくり上体を倒すと、自分の乳房を望の顔にむにゅうっと押しつけてきた。  
 
「わむぐぅ! んむっ! んぐぅ……」  
「んふふ……ほうら、ほうら」  
――むにゅっ。むにゅうっ。むにゅっ。……  
 
 最高の女の完全に理想的なフォルムを保った乳房。  
ただそのバストで顔を覆われるだけではない。  
むぎゅっ、むぎゅっと心地よいリズムで圧迫されることの心地よさといったら!  
その圧倒的な迫力と至高の柔らかさ・暖かさを顔で体感し、成熟した女性の甘い体臭・フェロモンを嗅がされているうちに、徐々に望の抵抗が弱まってしまう。  
 
「う……あぁ……」  
「うっふふ……よーしよし、いいコね。ぱふぱふって気持ちいいでしょ?   
 さあ、前のように吸ってみて。優しくよ」  
「う……わぷぅ……む」  
「んっ……そうそう、その調子」  
 
 望に乳首を含ませ注意を逸らせながら、女の手がそろそろと絶棒に伸びた。  
きゅっと掴むと、またあの指技で瞬く間に固くさせる。  
そうしておいて、徐々に体を下方にスライドしていき、いつの間にか絶棒を女自身の入口に迎えようとしていた。  
下半身を覆っていた衣装はとうに外されている。  
 
 亀頭に感じる女の恥毛の感触でそれと察したのか、望が最後に哀願した。  
 
「ああ、いやだ……お願い、止めてぇ」  
「うっふふ……さあ、一足先に結婚しちゃいましょう。……改造手術の始まりよぉ」  
「いやあああああああぁぁぁ」  
――ぴちゅぴちゃ……つぷっ。  
 
 しばしの間入口で絶棒を馴染ませていた女が、ついに先端を呑み込んだ。  
 
「あ……ああ……」  
 
たまらない暖かさが分身の頭を覆った。それだけではない。  
 
「ふふっ……これはどう?」  
 
――きゅっ……きゅううっ!  
 
 女の中が、分身の頭を泣きたくなるような気持ちよさで締め付けてきた。  
望は思わず喘いだ。  
 
「はああっ! あぅん……」  
――ずず……ずぬぅっ!  
 
「ふふっ……全部入っちゃったわよ☆」  
「あああ……いやだぁ、いやだあああ」  
 
とうとう絶棒が根元までぱっくりと呑み込まれてしまった。  
 
     ☆  
 
 最高の女は艶然と望を見下ろしたまま、こう呟いた。  
 
「そろそろ行こうかな」  
 
 すると、女の中が急に蠕動を始めた。  
 
――きゅっきゅっ、きゅううっ、きゅっ………  
 ――にちゅ、にちゅ、ぬちゅ、……にちゅうう……  
 
 絶棒に幾多の襞が絡みつき、きゅっきゅっと妖しく擦り上げてくる。  
にちゅ、にちゅ、と何十匹、何百匹というミミズが絶棒を這い回る感触に、望は思わず悲鳴を上げた。  
 
「ひぃっ!」  
「ふふふ……まだこれからよぉ」  
 
 ここで女の中の動きが変化した。  
根元から先にかけてぐいぐいと絞り上げていく動きが加わってきたのだ。  
望はその淫靡な動きがもたらす感触に我知らず声を漏らしてしまった。  
 
「あ、あひ……あぐ……はぁん!」  
「んっふふ……どう? そろそろじゃない?」  
 
 最高の女のいうとおりだった。早くも腰の奥が痺れてきた。  
絶棒の根元に濁流が押し寄せ、発射させろ、発射させろという雄たけびを上げ始めた。  
 
――だ、ダメだ……出したら駄目な気がする。で、でもぉ……  
 
望は出して楽になりたい欲求と、出したら破滅する、という自分の予感との間で苦悶した。  
だが、女は自分は望に跨ったまま全く動かないで、さらに望を追い込みにかかった。  
 
「さあ、もうお遊びはここまでよ。フェーズ1は間もなく終了!」  
「フェーズ1って? ……ひ、ひやあああああ」  
 
 最高の女が望の胸に手を置いた。そして乳首に指を這わせながら僅かに中を締めた。  
 
「あ、そこはだめ、ダメ……いやああああああああああ!」  
 
乳首を這う指のもたらす妖しい刺激に気を取られている隙に、発射の予感に震える絶棒が左へ、そして右へと大きく絞り込まれていった。  
そして、張り出した部分の下や、首の裏の一番敏感な部分を容赦なく擦り上げられた。  
ついに望は最高の女の中で大噴射を遂げてしまった。  
 
――どぷぅっ! どくん! どくぅ、どく……とぷ……  
「はうぅ……」  
「よーしよし。いいコねぇ。……フェーズ1終了。続いてフェーズ2、いくわよ」  
 
     ☆  
 
 発射間もない絶棒を、再び最高の女の淫卑なテクニックが襲った。  
柔らかな極小のイボが無数に集まって、敏感になっている亀頭や茎を擦り上げてきたのだ。  
 
――ぐにょ。ぐり。……ぐにゅぐにゅぐりぐり……  
「ひぁ!? 止めて、出したばかりで今は……止めて下さいぃ」  
 
 女は嘲るように言った。  
 
「ふふっ、もう遅いわ。お前はね、常人の十倍の精力を発揮するように改造しちゃったわよ」  
「へ? いやだああああぁぁ!」  
「毎日だれかと交わってないと、気が狂って死んじゃうかもね。  
 まあ、〆布家に婿入りすれば問題ないから」  
「そ、そ、そんなのイヤですぅ! 元に戻してえぇぇ!」  
「次は、お前の汚らしいペニスから、絶えず媚薬を分泌するように改造してあげる。  
 フェーズ2、とくと味わいなさい」  
 
女の言葉が終わるか終わらないかといううちに、イボイボの動きが激しさを増してきた。  
「はあああ、駄目だめダメえええぇぇぇ!」  
 
望は思わず悲鳴を上げた。  
だが、既に改造手術フェーズ1が効果を発揮しつつあるのに加え、ただでさえ敏感になっているところを悪魔のテクニックで蹂躙され、  
望はただただはしたない喘ぎ声を上げるだけの哀れなピエロと化していた。  
その上、最高の女がついに望の上で動き始めた。  
どことなく優雅で、だがとてつもなく卑猥な腰振りダンスがさらに望を絶望的な快楽の虜にしていった。  
 
「はぅ……ああ……ああ!」  
「さあ、どうかしら? ……ふふっ」  
 
 最高の女が極上の微笑を浮かべながら望に問い掛けた。  
望は見るともなく女を見上げた。  
 
 男心を蕩かせる極上の微笑。  
腰の動きに合わせて揺れる極上の乳房。  
色白なのにほんのり赤味が差して、輝くように美しい極上の肌。  
 
 目を閉じてみても、ますます快感が増すばかりなので慌てて開くと、極上の組み合わせが望の視界を覆う。  
どちらにも逃げ道はなかった。  
 
     ☆  
 
 いつの間にか手に緑の液体を注いだグラスを持っていた女が、それを口に含むと望に覆い被さってきた。  
そして望の顔を手で押さえつけると唇を合わせてきた。  
 
「いやだ、止めてくだ……わむぅ!」  
 
 女は無言のまま、望の口内に液体を流し込んだ。  
濃厚な甘さが口の中を、そして喉を焼いていく。  
望は為す術なく洗脳用の薬剤を飲み下していった。  
 
 すぐに上半身がカアッと熱くなり、思考に濃い霞がかかってきた。  
女に顔を押さえつけられたままの望は、とろんとした目つきで女の顔を見つめた。  
最高の女の目が赤く光った。  
望の体から力がすうぅっと抜けていった。  
 
「よしよし、いいコね……  
 糸色望。お前はこれから私の忠実な僕となるのよ。よくって?」  
「……はい、ご主人様……」  
「私の言うことなら何でも聞ける?」  
「……はい、ご主人様の仰ることなら何でも従います」  
「よろしい。……では、私の中で果てなさい。  
 主人の中で出せるのよ。光栄に思いなさい」  
「はい……ご主人様の中で果てます。ご主人様の中で出せるのを光栄に思います……」  
 
 最高の女の動きが激しくなった。  
腰を上下に、そして前後に振る。回転を加える。ひねる。  
中のイボイボも、リズムをもって絶棒を扱きたてる。  
 
「ふふっ……イク時は言うのよ」  
「はい、ご主人様……あああ、もう、もう……もうイキますううぅぅ」  
「よおし……ん……私も一緒にイってあげるからね。  
 ……くぅ……はうぅ……ああっ、はぁああん、もうイク、イクうううぅ」  
「う……はぅ……わ、私も、イキますうううううぅっ!」  
――どくぅっ! とぷ! どくぅ、どく……  
 
     ☆  
 
 こうして改造手術フェーズ2も滞りなく終了した。  
改造手術はこのままフェーズ3まで続行された。  
 
 哀れ、望は敵の最高幹部である最高の女にこってり絞り取られた挙句、洗脳までされてしまったのである。  
囚われの身となっているノゾムンジャーに、彼を奪還し、洗脳を解く手立てはあるのだろうか?   
負けるな、僕らのノゾムンジャー! 燃え上がれ、僕らのノゾムンジャー!  
 
     ☆     ☆  
 
 望を奪還する任務に失敗し、逆に元同級生によって拉致されたノゾムンジャーのトップ3は、〆布家のある部屋に監禁されていた。  
 
 三人は、部屋の中央に据えてある透明の低い台に固定されている。  
無機質な部屋には他にも寝台が数台並んでいたり、隅に薬品棚や器具庫や拷問用具が置かれていて、不気味な雰囲気を醸し出している。  
 
 小さな正三角形の台のそれぞれの辺に沿って、千里、あびる、愛の各人が固定されている。  
両手に枷がはめられ、天井から吊り下げられている。  
足首にもがっちりと枷が食い込んでいて、容易に動かせそうにない。  
 
三人は気を失っている。  
拉致された時のままのようだが、着衣を全て剥ぎ取られ、全裸の状態である。  
どの三人からも、他の二人の様子が見えるように配置されている。  
 
     ☆  
 
 ふと三人とも目が覚めた。  
すぐに、自分達が全裸で拘束されていることに気付いた。  
 
「み、みんな無事って……いやあぁぁぁん!」  
「く……」  
「あう……。」  
 
 脱出しようともがいているところに最高の女が現れた。  
素肌の上に、薄桃色のシースルーのローブを纏っている。  
左腕には色とりどりの宝石を散りばめた豪華な腕輪をしている。  
 
「あら、お目覚め? 気分はどう? ノゾムンジャーのみなさん」  
「くっ……」  
「ここから離しなさいよっ!」  
 
「あらあら……男の子の前で恥ずかしい姿を晒したあげく、任務に失敗して敵のアジトに連れてこられたくせに、生意気な口を利くわねえ」  
 
こう言いながら、女は千里の乳首を抓り上げた。  
 
「あうっ!」  
「すると、ここは?」  
 
あびるが尋ねた。  
 
「そうよ。私たちの組織の地下にある、特殊実験室。まぁ、拷問室とも言うわね」  
「うう……」  
「あなた方がおネンネしている隙に、コスチュームは全部回収したわ。今分析班が機能を調べているところ。  
 それに、あなた達から細胞のサンプルも採って遺伝子を解析しているから、近い内にクローンをたーくさん造ってコスチュームを着せるわ。  
 もちろん、私たちの戦闘員にするわね」  
「な、何を!」  
 
 卑劣な計画に思わず抗議の声を上げたノゾムンジャーだったが、最高の女はさらに悪辣な計画を三人に告げた。  
 
「とりあえず、これからお前たちも私たちの実験に参加して貰うわ。  
 ありがたくお思いなさい」  
「何をバカな!」  
「あの……いったいどんな実験なんですか」  
 
 愛が恐る恐る尋ねた。  
 
「あら、あなたは物分かりがいいのね。  
 簡単よ。出来立てほやほやの改造人間の相手をしてもらうわ。  
 改造がうまくいっているか、データを取りたいの」  
 
――改造人間……まさか!?  
 
あびるの脳裏を、いやな予感がよぎった。  
 
――まさか、隊長がもう改造されているのでは……  
 
     ☆  
 
「データを取り終わったら、お前たちには用はないからね。  
 お前たちを攫ってきた頼もしい戦闘員に褒美として下げ渡すわ。  
 今の坊やたちの様子、見てみるぅ?」  
 
 最高の女の言葉が終わると同時に、天井に大型のスクリーンが浮かび上がった。  
三分割された画面のそれぞれに、等身大の白い女のコのフィギュアを愛撫している裸の若い男性……准、影郎、国也の姿が映った。  
皆虚ろな目をしてフィギュアと一心に戯れている。  
 
「あ、あのフィギュアは……」  
 
愛が怯えた声を出した。  
 
「そう。お前たちの等身大フィギュア。  
 おネンネしている間にレーザーで隅から隅まで型を取って造ってみたの。  
 植毛もしてあるし、抜群の再現率だし、アソコの中まで特殊シリコン製だから、手触りは人体そのもの。使い心地も抜群よぉ」  
 
 見るともなしに見ると、准は千里のフィギュアに後ろから抱きつき、盛んに薄目の胸を揉みしだいている。  
そして腰を白い尻にすり付けながら、うなじを露出させ接吻している。  
 
 影郎はあびるのフィギュアに正面から挑みかかり、豊かな胸に顔を埋めている。  
埋めている間も、指を乳房に食い込ませて盛んにモミモミしている。  
よく見ると、太腿に自分のものを挟んで腰を前後させている。  
そのカクカクした動きは見ていてまことに滑稽だ。  
 
 国也は愛のフィギュアをきつく抱きしめ、全身にキスの雨を降らせている。  
かと思えば、両足首を掴んで左右にぐいっと開き、奥を覗き込んだりもしている。  
たまらなくなったのか、本物の愛に似せて薄く植毛されている陰部にムシャブリつき、ベロベロとはしたなく舐め回し始めた。  
 
 三人とも、まるで自分が彼らに愛撫されているような、奇妙な感覚に陥った。  
 
「あの坊やたちにはちょぉっとキツいお注射をしてあるから、しばらくはあんな感じね。  
 実験が成功したら、あの子たちの相手してあげてね」  
「くう、こんなことをして許されると思ってるの?」  
 
千里がいきり立った。だが、最高の女はどこ吹く風といった調子だ。  
 
「さあ、どうかしら」  
 
     ☆  
 
 ここで、最高の女が薬品棚から怪しげな薬品を取ってくると、三人の全身にその薄くピンクがかった、やや粘り気のある液体を塗り込み始めた。  
ただ塗るだけではない。  
ねっとり、じっくりと執拗に塗り込みながら、とらわれの三人を悪魔の指技で喘がせるのである。  
女の指が胸や敏感な秘密の箇所にまで容赦なく魔薬を塗り込めていくにつれ、思わず三人が喘ぎ始めた。  
 
「く……う……」  
「んんっ……む……」  
「いやぁ……あんっ……」  
 
 三人の喘ぎ声を楽しそうに耳にしながら、女が口を開いた。  
 
「ふふっ……どう? 〆布家特製ローションの味は?  
 中に皮膚吸収性の媚薬が入っているの。  
 今、体がほてって仕方がないはずよ」  
「くうぅ……」  
 
 千里が口惜しがる。だが、女の言うことは事実だった。  
体中がほてっている。  
人肌を、人の手によって触られることを強烈に欲している。  
つい望と愛を交わしたときのことを思い出してしまう。  
あの接吻、あの愛撫、あの律動……  
 
――いけない、こんな時に私ったら!  
 
そんな自分を打ち消すかのように、千里はキッと最高の女を睨み付けた。  
だが、女はそんな千里の頭の中などお見通しだと言わんばかりに、ちらっと流し目をくれると、さらに言葉を続けた。  
 
「それに、その中は特殊な微生物入りよ。  
 その子たちは微弱電流を流すと、ある種の動きを再現できるようになっててね。  
 早い話、こちらの養育次第で、任意の動きとシンクロできるのよ。  
 ほら、こんな風に」  
 
 女が腕輪の宝石に軽く触れた。  
とたんにディスプレイに表示されたままの若い洗脳された三人の動きがノゾムンジャーの体を襲った。  
 
     ☆  
 
「きゃあん!」  
「な……何これ」  
「ああ、いやああぁん!」  
 
 傍目には、三人の少女が全裸で悶えているようにしか見えない。  
その光景を楽しそうに眺めながら、最高の女が声を掛けた。  
 
「どう? 元同級生の愛撫は。先生とどっちがお上手かしら」  
「うぐ…はぅっ……ちょっと…止めさせなさいよ!」  
 
 女は答えず、三人の胸を順不同に柔々と揉み始めた。  
 
「あっ! ちょ、ちょっとぉ。……」  
「……ん……くぅ……」  
「あん……ゃぁ……」  
 
 無造作なようでいて、周到な技術の下積みのある愛撫の仕方であった。  
三人の体内に、拉致される直前の火照りが戻った。  
 
「みんな、お肌がピチピチしてるわ。さすがに十代の小娘の肌だけあるわねぇ」  
 
そう呟きながらも、女の指が、次々とノゾムンジャーのトップ3のバストに妖しげな技を仕掛けて、彼女たちを喘がせる。  
 
――どうして? どうしてなの?  
 
 魔法の指の作用で、ただ胸をいじられているだけなのに下半身まで疼いてたまらなくなる。  
ひょっとしたら、もう濡れているかもしれない――  
 
三人がこんなことを思い始めた頃。  
 
「さぁーて、一番えっちでハシタナいコは、誰かな〜?」  
 
魔法の指が、今度は三人の恥ずかしいところを襲った。  
 
「ひゃあぁん!」  
「そ、そんなとこ触らないで!」  
「ぁぁぁぁ……ぃゃぁぁぁぁ…………」  
 
――ぴちゅ、ぴちゅ、ぬちゅ……  
 ――クチュクチュクチュ、クチュクチュクチュ……  
 
 たちまち子猫がミルクを飲むような微かな音がし始めた。  
 
「あらあら、みんな感度いいのねぇ。隊長さんと、やりまくりなのかな?   
 それとも毎日一人で指遊びしてるのかしら」  
「きゃう……あぁん!」  
「はうン……あふ……」  
「いやいやン……ぁぁ……」  
 
 からかいを含んだ調子に反応する余裕はなかった。  
三人とも、最高の女の指が自分の秘部で蠢く度、その悪魔的な快感に我を忘れそうになる。  
拘束された身体を捩り、たまらず嬌声を漏らしてしまう。  
三人とも、蜜液が数筋、太腿を伝わり落ちていた。  
 
     ☆  
 
「ほらほら、どうしたの? ノゾムンジャーって、みんなえっちで淫乱なコばかりなのかなぁ?」  
 
 最高の女は非情な指の動きを速くした。  
 
「くっ……」  
「はぁうん……い、いやぁあ……」  
「ひゃうん!」  
 
 愛は色白の全身を真っ赤に染めて、しきりに首を左右に振っている。  
千里の黒髪が、あびるのお下げが、女の指の動きにあわせてはらはらと揺れる。  
抵抗の余地はまるでなかった。  
そのままあっけなく、三人は敵の女首領の手で強制的な絶頂を極めさせられようとしていた。  
 
「さっきから生意気な口を利いたお前から最初におイキなさい。……ほーらほら」  
「ああ……いやあああ!」  
 
 女は中指を千里の中に埋め込むと、奥にある秘密のスポットをいとも易々と刺激した。  
――こりこりっ!  
「きゃあああああ!」  
――ぴゅううっ! ぴゅっ、ぴゅっ!  
 
 たまらず千里は潮を吹いてしまった。  
透明な露の軌跡が愛まで達し、愛の腹から太腿までを濡らしていく。  
 
「まだまだ。こっちの包帯娘にもひっかけておやり」  
――こりこりっ!  
「あぐぅ……はああああああん!」  
――ぴゅっ、ぴゅっ、ぴゅううううっ!  
 
 最高の女の悪魔的な指技によって、再度千里自身が潮を吹いた。  
女の目論見どおり、今度はあびるの胸から太腿にかけて大きく透明な蜜が飛び散った。  
あびるの体に巻いてある包帯にも、蜜がぴっと降りかかり、その部分の色をくすんだものにした。  
 
「あらあら、まるでお漏らしをしちゃったみたい。締まりのない小娘だこと」  
「ああ……言わないで……。」  
「若いくせにそんなに好き者な娘はさっさとおイキなさい」  
――クチュクチュクチュ!  
 ――ぐりぐりぐりりぃ!  
「ひやっ! やあ、やん、やああああああっ!」  
 
 恐るべきは二本指の魔力である。  
中指で胎内をかき回され、親指で芽をぐりぐり押しつぶされた千里は体をガクガク震わせた。  
天井と手の枷を繋ぐ鎖がガチャガチャ鳴った。  
 
「いやああああああああああああん!」  
 
 千里は背を大きく仰け反らせると、一瞬全身を強ばらせた。  
そしてがっくり首を折った。全身から力が抜けたようだった。  
 
 ついに千里は敵の首領によって強制的にどす黒い高みを極めさせられたのだった。  
 
     ☆  
 
「ふっふふ、次はお前たちの番だよ」  
「あ、ああ……」  
「く……」  
「うーん……お前はまだ目が死んでいないわね。次はお前よ。包帯娘」  
 
 千里の次にあびるがターゲットにされた。  
女が奥の棚から緑に染まった包帯を持ち出してきた。  
 
「それは……」  
 
あびるが思わず声を出した。  
 
「勘がいいコねぇ。  
 そうよ。お前の包帯をちょっと貰って、素敵なおクスリに漬けておいたの。  
 今マキマキしてあげるわね」  
 
 女は軽口を叩きながら、あびるの胸に緑色に染まった包帯を巻き始めた。  
巻き終わって間伐をおかず、女の手がふっくらとした裾野をやわやわと揉み始めた。  
 
「ん……」  
――へ、変よ!? あう……  
 
 あびるは、単に乙女の膨らみの端の方を揉まれているだけなのに、快感が尋常でないのに愕然とした。  
すぐに女が声を掛けてきた。  
 
「どぉ? 感じるでしょう? この薬を皮膚から吸収すると、そこを刺激されただけでエクスタシィに達しちゃうようになるの。……こんな風にね」  
 
 女の手が、一気に激しく揉み込んできた。指が容赦なく乳首をなぞって来た。  
 
「はあああああん!」  
 
 あびるは思わず大声で快感を訴えてしまった。  
 
 だが、女は手加減を一切しない。  
 
――ぎゅむっ! ぎゅむっ! ぐにぐにぐに……  
――くりくり。くりくりっ。くりくり。……  
「あぐ……あぐ……」  
 
 揉まれる度に、あびるの感じるポイントを的確に刺激されている。  
すっかり大きくなった乳首を摘まれ、捻られ、指の腹で押しつぶされる毎に、目の前で極彩色の火花が何重にも飛び散る。  
 
 腰が浮いてきた。  
胸から発する激烈な快感は当然下半身にも作用し、中を潤ませているはずだったが、あびるにそれを感じる余裕はなかった。  
瞬く間に体の中の透明な風船が膨らんできたかと思うと、あっけなく弾けた。  
 
「ああああああああん! あぅ……」  
 
ニ三度体を痙攣させた後、あびるは一瞬硬直した。  
お下げがぴょこんと跳ねた。そして数秒後、がっくり首を折った。  
 
     ☆  
 
 あびるは全身をほのかに桃色に染め、大きく息をついている。そんなあびるに女が声を掛けた。  
 
「ふふふ……どう? 胸だけでイッた感想は」  
「…………」  
「これで許されると思ったら、大間違いよ」  
 女がまた緑色に染まった包帯を持ち出してきた。今度はそれをあびるの両足の間に通すと、いきなり上へ持ち上げた。  
 
「あぐ……く、食い込む……」  
 
 あびるの呟きを無視し、包帯を前後に動かし始めた。  
 
――シュッ、シュッ、シュッ、シュッ……  
「ああ……いや、いや、いやああぁぁっ!」  
 
 自分の秘所をざらついた布が往復する感触に、あびるは気が遠くなりそうだった。  
緑の魔薬のせいもあるのだが、気の狂いそうなほど気持ちがよかったのだ。  
 
――こ、これ以上続けられたらもう、もう……  
 
 強烈な感覚の連続に、あびるの太腿がぴくぴくっと痙攣した。  
 だが、女の責めはこれで終わることはなかった。  
包帯越しに、あびるの敏感な芽をぐりぐりっと指で押しつぶしてきたのだ。  
 
「ひゃううん!」  
 あびるは思わず仰け反った。  
ざらざらとした感触が、望に愛撫されるとき以上にあびるを喘がせた。  
 
「ふふふ……お前も敏感な質のようね。さあ、仲間の前ではしたなくおツユを垂らしながらイッちゃいなさい」  
 
 女は中指をあびるの中に埋め込むと、千里の時と同じように、奥のスポットを絶妙の動きで刺激した。  
――こりこりっ!  
「ひゃあああああ!」  
――ぴゅっ、ぴゅっ、ぴゅううっ!  
 
 あびるも潮を吹いてしまった。  
露の迸りが気を失ったままの千里にまで達し、彼女の翳りから太腿までを濡らしていった。  
 
「よしよし。いいコね。こっちにも掛けてあげないと、不公平だからねぇ」  
 
 女が再度スイートスポットを強めに刺激した。  
――こりこりこりっ!  
「ああああ! ああん!」  
――ぴゅううううっ! ぴゅううっ!  
 
 再度の刺激で、あびるは派手に潮を吹かされてしまった。液の軌跡は、女の目論見通り、愛の胸から下半身までの広い範囲に達した。  
 
「じゃあ、お前は最後まで包帯でイキなさい。ほーらほら!」  
 
 最高の女が包帯を指に絡めたまま、あびるの中を撹拌し、若芽を押しつぶした。  
 
――くちゅくちゅくちゅ……  
 ――ぐりぐり。ぐりぐり。ぐりぐりぃっ!  
 
「あああああああああああああああっ!」  
 
ついにあびるも最高の女の魔手によってどす黒い絶頂へと連れて行かれてしまった。  
あびるは太腿に蜜を幾筋もこぼしながら気を失った。残るは愛一人である。  
 
     ☆  
 
「あ……あ……」  
 
 目の前で、千里とあびるの二人が壮絶に達した様子を見せ付けられ、愛はパニックに陥っていた。  
自分もああされたらどうなるのだろうという思いと、一方では自分も同じようにイかせてほしいという思いが交錯していた。  
そんな愛に、最高の女が妙に優しい声色で尋ねた。  
 
「お前は隊長……先生とはもう経験があるの? 素直に答えたら優しくしてあげるわよ」  
 
 愛は顔を真っ赤にして俯いた。  
女の目がすうっと細くなると、さっと愛の股間に指をくぐらせ、敏感な芽をぐりぐりし始めた。  
 
「ほらほら! 望さんにここを愛してもらったことがあるの? どうなの? 言わないと一生このままよ」  
「ひゃああああん! あう、あう……望さんと、……あうん!  
 ……えっちしたこと、…あん!……あります」  
「ふぅん……最初からそう言えばいいのよ」  
 
 女の指の動きが緩やかなものになった。  
だが、別の指が愛の後ろの蕾を撫で始めた。  
 
「こっちはどうなの?」  
「え……あの、あの」  
「言わないと、こうしちゃうわよ」  
 
 蕾の表面の可愛らしい皺を撫でていた指に力が篭ってきた。だんだん中にめり込みそうになった。  
 
「いやぁ! か、堪忍してください……あの、まだ、で……す」  
「そう、まだされてないのね……」  
 
 いったん女の指が後ろから離れた。  
愛はほっと一息ついた。  
 
 だが、そんな愛の気持ちを打ち砕くような感触が愛を襲った。  
尻たぶが開かれると、何かぬめっとしたものが自分の後ろに触れた。  
 
「じゃあ、これから私がちょっと開発してあげる」  
 
 女が愛の後ろにしゃがみこむと、後ろを舐めてきたのだった。  
 
――ちろちろ。れろれろ。ちろちろ……  
「ひゃあああん!」  
 
 異様な感触に愛は身を捩った。手を吊っている鎖がガチャガチャ音を立てた。  
だが、女は構わずに愛撫を続行した。それどころか、前の愛撫まで再開した。  
 
――ちろちろ。ちろちろ。れろれろ。  
――くりくり。ぐりぐり。くりくりぃっ!  
 
「あん、あん、あん……いやぁ、やぁ、やん……」  
「ふふっ……思ったとおり、お前は三人の中では一番敏感なコだね。ほら、二人に掛けられたんだから、こんどはお前が掛けておやり」  
 
 そう言うと、女は空いた指を愛の中にすうっと差し込んで他の二人と同じ弱点を突いた。  
 
――こりこり! こりこり!  
 ――ちろちろ。ちろちろ。  
――くりくり。ぐりぐり。  
「ああ……はぁん……いやああああああ!」  
――ぴゅううううっ! ぴゅうううううっ!  
 
 愛は華奢な風貌に似ず、大量の蜜を迸らせた。  
千里とあびるの二人に掛けるのに十分な量であった。  
そして、そのまま愛は体を震わせながら達してしまった。  
 
 こうして、ノゾムンジャーの精鋭三戦士は最高の女の毒牙にかかり、仲間に自分の恥ずかしい蜜をたっぷり飛ばしたあげく、揃って悪魔的な絶頂を体験させられたのである。  
 
     ☆     ☆  
 
哀れな三戦士の愛汁がたっぷり付着した指を、彼女たちに見せつけるかのようにぺろりとなめ、軽くしゃぶった後、最高の女が言った。  
 
「よしよし……だいぶ本気汁も出てる。かなりほぐれてきたわね」  
「……」  
「う……うう」  
「あ……ああ」  
 
 三人ともまだ体中に残り火がくすぶっていて、満足に声も出ない。  
 
「では、これからお前たちには実験台になってもらうわね。  
 改蔵手術を受けたてホヤホヤの改造人間の相手になってもらうわ。  
 きっと死ぬほど気持ちいいと思うわよ。  
 ま、本当に死んじゃうかもしれないけれど……  
 さあ、入ってらっしゃい」  
 
 女が後ろ向きに呼びかけると、壁が音もなく左右に分かれ、向こう側から背の高い痩せ形の裸の男がよろよろと入ってきた。  
望だった。  
 
「せ、先生!」  
「隊長!」  
「あ、あ……大丈夫ですか?」  
 
 望は見たところ、背丈や体つきはなんら変わっていないように見える。  
だが、頭に小型のヘッドギアを付けていて、何よりも目つきが悪くなっている。  
元々の、いい所のボンボン風でどことなくヘタレで、それでいて根は生真面目な善人ぶりを思わせる目つきが見事に消え去っているではないか。  
何より、目に生色がない。完全に何かに操られている目だ。  
 
「お前たちの愛しい隊長は、予備的に性機能の一部を十倍に増幅させてるわ。  
 とりあえず、精力が常人の十倍よ。  
 スペルマも多くて濃いの。  
 そしてペニス表面から少量の媚薬を分泌するようにしてあるわ。つまり」  
 
ここで女がにっこりと微笑んだ。  
 
「彼とえっちしたら、みんなとりこになっちゃうわね」  
「……」  
 
 ノゾムンジャーは声もなかった。  
女が言葉を継いだ。  
 
「今、望さんは軽く洗脳してあるの。  
 ヘッドギアでいろいろとホルモンバランスを制御しているんだけど、あなたたちとえっちしている間にいろいろバランスを試させてもらうわよ。  
 これでうまくいくようなら、二十倍にまで精力を高めてみるわ」  
「うう……」  
 
 千里が、あびるが、そして愛が望の顔とヘッドギアに目を遣った。  
 
「これで分かったわね。  
 ヘッドギアに送り込む内容次第で、彼を廃人にもできるし、強制的に死を迎えさせることも……  
 くれぐれも軽はずみな行動は謹んでね。抵抗なんかしちゃダメよ。  
 でないとお前たちの愛しい望の命は保証できないわ」  
 
 ここで三人の枷が外された。  
三人ともその場にくず折れた。動こうにも、体が言うことを聞かなかった。  
 
     ☆  
 
「さあ、まずあの生意気だった小娘から犯っておやり」  
 
 女が、手にしたグラスに注いである緑の液体を口に含むと望に接吻した。  
望を洗脳するのに使った、あの魔の薬剤を再び望の口に含ませたのだった。  
望はその液体を口に含んだまま、ゆっくりと千里に向かってきた。  
そして床にへたり込んでいた千里を抱え上げると、奥の寝台に組み敷いた。  
このまま正常位で犯すつもりらしい。  
 
「あ……ああ……。」  
 
 望が千里に顔を近づけてきた。  
口中の液を千里に口移しで飲ませようとするのに違いなかった。  
千里は弱弱しく抵抗しようとした。  
だが、迂闊にも望の目を見てしまった。  
生気がないのに鈍く赤く輝く瞳を見つめている内に、僅かな抵抗も弱まり、ついに口を塞がれた。  
 
「むぅ……ん……。」  
――ああ、甘い……  
 
 千里はなす術のないまま、緑の魔薬を飲み下していった。  
濃厚な甘ったるさが、千里の舌や喉を焼いた。  
たちまち体中に、そして頭の中にまで濃い白霞がかかってきた。  
ノゾムンジャーとしての明晰な思考力が奪われ、千里は望の従順なペットと化してしまた。  
 
「千里。お前はオレの虜だ。いいな……お前はオレの言うことが聞けるか?」  
 
 目はうつろなのに、声は少女の心を蕩かせるソフトヴォイスだった。  
千里は陶然と答えた。  
 
「はい……私、望様のおっしゃることなら何でも従います。」  
「ん……いいコだ」  
 
 望は再度千里と口を合わせた。千里の方から舌を絡めてきた。  
 
 望が千里の全身に手を這わせていたが、やがて胸に手を伸ばしてきた。  
 
「あん……気持ちいい……。」  
 
 千里は思わず呟くと、早くも脚を大きく開き、そのまま望の腰に絡めた。  
通常の時には絶対にしたことのない仕草だった。  
とにかく、今は早く望の物で胎内を満たしてほしかった。  
 
「望様。お願いです。もう、もう……。」  
 
 千里が顔を真っ赤にして頼むと、望もそれに応えるかのように千里の両脚を抱え込んだ。  
そしてそのまま挿入していった。  
 
「はあああん!」  
 
 絶棒を挿入されただけなのに、体の隙間を埋められた喜びで心が満たされた。  
やがて望が動き始めた。  
千里の全てを知り尽くした動きだった。  
望が動くたびに、体中の強張りが解け、心が蕩けていくようだった。  
 
――ああ……私、もう望様から離れられない……ずうっと、ずうっとお慕いします。  
「あぁ……あん! す、素敵です! はあぁん!……」  
 
 同じ室内にギャラリーがいることなど、意識の底から消え去っていた。  
そのまま情熱的な交わりがどれほど続いたことだろう。  
千里は望の迸りを胎内で感じた。  
 
「ああああああああぁぁぁぁぁっ!」  
 
 千里も主人の後を追って果て、気を失った。  
 
     ☆  
 
 最高の女が千里を寝台から退かせると、あびるを連れてきた。  
 
「さあ、望。……」  
 
 最高の女が目配せをし、腕輪の宝石を触った。  
 
「……はい。仰せのままに……」  
 
 望はあびるを寝台に上げ、四つん這いの体制をとらせた。  
そしてあびるの下に潜り込むと、腰を下から抱え込み、あびるのアヌスに舌を這わせ始めた。  
 
「いやん! ……あぁ……」  
 
 たまにしか愛されないところをいきなり責められ、あびるは喘いだ。  
たまらずに腰を捩った。  
だが、望が腰をしっかりと抱え込み、どこまでも正確に追尾しては丁寧に舌先を這わせいくので、背徳的な快感からどうしても逃げ出すことができなかった。  
 
「ん……あぅん……」  
 
たまらず、お下げが二度、三度と揺れる。  
豊かな胸もぷるんぷるんと揺れる。  
思わず目の前の絶棒を口に含んだ。  
 
「むっ……」  
 
望がうめく。  
 
「よーし、もう十分解れたでしょう。  
 ちょっとお退き」  
 
 いつの間にか、最高の女が寝台の側に立っていた。  
手に緑色のあの薬を満たした注射器を持っている。  
 
「このコには小腸から吸収させてやるわ。  
 その方が効き目が早く現れるし、長く保つから。  
 ……動くんじゃないわよ。怪我するからね」  
「え?……ああ、いや……」  
 
 快感で頭がぼおっとしているところに、いきなり冷たいシリンダーの先を当てられ、あびるはうろたえた。  
いつのまにか望は自分の下から消えていた。  
 
――つぷっ。  
「あ」  
「ほぉら……入っちゃったわ。  
 じゃあ、たっぷりお腹の中から飲んでね」  
「いやあ……」  
 
 女が指先に力を込めた。みるみる魔薬があびるの腸内に吸収されていった。  
 
「ふふふ……もうそろそろ……よーし、これで……全部入ったわ。どう? 気分は」  
「はぅ……」  
 
 あびるは言葉を発することが出来なかった。  
手足から今にも力が抜けていきそうだった。  
 
「じゃあ、望。……犯っておしまいなさい」  
「はい、ご主人様」  
 
 望がバックからのしかかってきた。  
 
「あ……あ……」  
 
 あびるが動けずにいると、絶棒がもうあびるの秘裂を割って入ってきた。  
そして望の手ががっしり腰を掴み、最初から激しく動き始めた。  
 
「ひぅ……あん、あん……あぅん!」  
 
 心では必死に抵抗するものの、体がまったく言うことをきかなかった。  
望が体の奥を突く度に、あびるの心と腰がくだけてきた。  
眼前の中に無数の花火が上がった。  
 
 望が腰を遣ったままで胸を下から掬い上げてきた。  
そしてタプタプと音をさせて揉みしだいた。  
 
「ひゃあああああうん!」  
 
 先に最高の女に辱められた際の薬がまだ乳房にたっぷり沁み込んでいた。  
あびるはひとたまりもなく絶頂へ駆け上っていった。  
ぎりぎりっと絶棒を強く絞り上げた。  
 
「む、うぐぅっ!」  
 
 望は若い締め付けに耐えられず、あびるの中に大量の絶流を暴発させてしまった。  
あびるもその発射を感じとり、激しく絶頂に達した。  
 
「はあああ……あああああぁぁん!」  
 
     ☆  
 
 達してもなお、あびるの中は絶棒をぐいぐい締め上げている。  
最後の一滴まで漏らさずに吸収しようとするかのようだ。  
 
 だが、望の様子が変だ。  
荒い息をついていたかと思うと、そのままぐったりとあびるに凭れかかった。  
女が望の横腹を蹴ると、望はそのまま仰向けに倒れた。  
両手をだらしなく広げているが、絶棒は屹立したままであった。  
 
「先生! あ、隊長!」  
 
 愛が思わず声を掛けた。  
 
「ねえ、あなた、隊長を助けたい?」  
 
 最高の女が愛に悪戯っぽく尋ねた。  
 
「はい! お願いします。出来ることなら何でもしますから、お願いします」  
 
 愛は相手が敵の首領であることも構わず懇願した。  
最高の女はしばらく考えていたが、やがて交換条件を出してきた。  
 
「いいわ。それほど言うなら、助けてあげる。ホルモンバランスを安全な範囲に戻してあげるわ。その代わり……」  
 
 ここで、女が愛に突きつけた交換条件は、愛にとって過酷なものであった。  
 
「あなたもこの望と愛を交わしたんでしょう?   
 じゃあ、これからこの横たわっているタイチョーの上に乗ってみなさい。  
 そして、きちんとイかせてみなさい。もちろん、あなたも本気でイくのよ」  
「えぇ〜!?」  
 
――ひ、人前でえっちをするなんて……  
 
 愛は戸惑った。だが、最高の女は容赦なかった。  
 
「どうするの? 自分から乗って、本気でイきっこしなさい。でないと、望さんはもちろん、あなたの仲間の命はないわよ。それでもいいの?」  
「くぅ……」  
 
この卑怯な脅迫に、ついに愛は屈してしまった。  
 
 望の腹におずおずとまたがる。  
そして腰を浮かすと絶棒を握り締め、徐々にそこへ腰を落としていく。  
 
「く……ん……」  
 
 愛が絶棒を全て胎内に収めたのを見て、最高の女が言った。  
 
「ほらほら。見ててあげるから、しっかり動くのよ」  
「ああ、いやぁ……見ないで……」  
 
 愛が動き始めた。  
 
――お、お互いに達しないと……一番感じたときの動きを……  
 
 愛は望の腹に軽く手を置くと、腰の動きに変化をつけ始めた。  
 
「あ……あん……」  
――ああ、人前で、なんて破廉恥な……でも、でも……気持ちいいっ!  
 
 愛が動くにつれ、ずちゅっ、にちゅっという水音が微かに響いてきた。  
 
「ふぅん?……」  
 
 女が見守る中、愛は本気で動いていた。  
ただただ共に達することだけを考え、夢中で腰を振っていた。  
いつの間にか、可愛い喘ぎ声を絶えず発していた。  
 
「ああ……ん……っうん……あん!」  
 
 動きが激しくなった。  
 
「あん、あん、あっ、あぅ、……はぅぅ、はああああああああん!」  
 
 顔を真っ赤にした愛が、ぐったりと望に凭れかかった。  
 
「どれどれ、お前はイッたようね。人前で恥ずかしげもなく達するなんて、なんて恥知らずなこと」  
「ああ、……言わないで……」  
「さあ、そこをお退き。望さんが達しているかどうか検査してあげます」  
 
 最高の女が愛を退かせ、絶棒を覗き込んだ。  
見ると、絶棒の先に、まさに今白い雫が一滴湧き出している。  
愛の股間にも、望の迸りの名残が残っている。  
 
「なるほど……二人とも、ちゃんとイッたようね」   
 
 最高の女の呟きを耳にする事なく、愛は気を失っていた。  
 
     ☆  
 
 こうして、ノゾムンジャーの3人は、改造された望とのえっちによって、頭にもやもやっとした濃い霞がかかったようになってしまった。  
心の底では望を慕っているのに、体が無性に雄を求めて疼く。  
あそこがひくぅ、ひくぅと時折ひくつく。  
不意に蜜がしたたる。  
――とにかく……したい!  
 
このままでは、任務の遂行などおよびもつかない。どうなってしまうのか、僕らのノゾムンジャー! 負けるな、僕らのノゾムンジャー!  
 
     ☆     ☆  
 
「実験はまあまあ成功ね」  
 データを手にした腕輪でザッピングしていた最高の女は、ノゾムンジャーの3人を寝台の端に四つん這いの姿勢で並ばせた。  
 
「お前たちはもう用なしです。だから、お前たちを攫ってきた戦闘員に褒美として下げ渡します。  
 坊やたち、入ってらっしゃい」  
 
 女が後ろを振り返って呼びかけると、壁が音もなく左右に分かれた。少し間をおいて、全裸の少年が三人入ってきた。  
そう、ノゾムンジャーを拉致した張本人である准・影郎・国也である。  
三人の目はうつろだったが、足取りは確かである。  
そのまま寝台の側まで来ると、准が千里の前に、影郎があびるの前に、国也が愛の前に仁王立ちになった。  
 
「さあ、お前たち。自分がさらってきたお姫様に改めてご挨拶なさい」  
 
こう最高の女が命じると、三人はうつろな目をしたまま、ノゾムンジャーたちの前で自分の肉棒を擦りだした。  
 
「あ……ああ……」  
 
 千里、あびる、愛とも目を背けることが出来ない。  
恐ろしいことに、目の前の物が自分の体の渇きを癒してくれるのではないか、という思いさえしてくる。  
中で思いっきりかき回して欲しい、心行くまで突いて欲しいという気持ちが湧いてくる……  
 
「う……うぅ……」  
「むふ……むふぅ……」  
「ん……あひん……」  
 
 准の完全に剥けきった肉色の肉棒、影郎の半ば覆われたピンクの若棒、そして完全に鞘に覆われ黒の細軸の万年筆のような形状で固くなった国也の欲棒。  
それぞれの分身を、洗脳されたままの男子が一心に擦っている。  
彼らもクラスメイトの前での自慰というシチュエーションに、いつも以上に興奮しているようだ。  
望もいつの間にか起きあがっていたが、ただこの光景を眺めているばかり。  
 
「う……く……」  
 
 やがて三人の肉棒がひくついてきた。と、真っ先に国也の息子が暴発し、愛の顔面に多量の精を浴びせた。  
 
「あ……ああ……」  
 
国也のそれは、愛の泣きボクロから鼻筋に至るまでべっとりとへばりつき、愛の端正な顔を汚していった。  
 
「く、くく……おひょぉっ!」  
 
 続いて影郎もあびるの顔面に発射した。しずくが眼帯にも容赦なく飛び散った。  
 
「う……あぅ……」  
 
遅れて、准も千里の整った顔面から黒い艶やかな髪にかけて白い毒液をぶちまけてしまった。  
 
「ぐ……む……」  
 
     ☆  
 
 若い精を顔に浴びた囚われのノゾムンジャーに、女が残酷な命令を発した。  
 
「ほら、何してるの。  
 せっかくいいものを頂いたんだから、お前たちもお返ししなきゃ。  
 ちゃあんと舐めて清めておやり」  
 
こう言いながら、三人の秘所を後ろからくちゅくちゅと指でかき混ぜてきた。  
 
「はああん!」  
「望の命が……」  
 
これを聞くと、三人娘は心ではいやがっているのに、目の前でまだ固さを保ったままの肉棒にふらふらと口を寄せ、含み始めた。  
そうしてまるで望の絶棒に対してのように、舌で汚れを舐めとり、清めていった。  
 
「うっふふ……こうなってはノゾムンジャーもただのアバズレ、そこらの淫乱女と変わらないわねえ」  
 
最高の女が毒づくが、もう耳に入っていないようだ。  
 
 男どもは気持ちよさそうに表情を緩めている。  
若い肉棒はもうすっかり回復し、国也のものを除いてクラスメートの口内でその体積を増していた。  
 
     ☆  
 
「さあ、仕上げよ……望」  
 
望が頷くと、千里に言った。  
 
「さあ、千里。お前の体でお客人を慰めて差し上げろ」  
「……はい、望様、仰せの通りに。」  
――ああ、千里ちゃん……だめぇ  
 
 心の底では千里を止めたいのだが、あびるも愛も言葉にならなかった。  
 望の言うことなら何でも従うよう洗脳された千里が、自分の貞操を踏みにじるお願いを自らしようとしていた。  
 
「久藤君……どうか薄汚い雌豚の私で、気持ちよくなって、下さい。」  
 
 ここまで言うと、再び四つん這いになって尻を高く掲げ、腰をふりふりしておねだりをしてみせた。  
これに誘われた准は無言のまま千里の後ろに回ると、両手で腰をがっちり掴み、分身を露の滴る入口にあてがった。  
影郎と国也もこれに従い、あびると愛の腰をぎゅっと掴むと、期待で打ち震える肉棒を蜜で濡れそぼつ入口に擦り付け、背中に覆い被さった。  
三人とも、今にも挿入するばかり。  
この体制からノゾムンジャーが逃げ出すのは不可能であった。  
 
     ☆  
 
 ノゾムンジャー、絶体絶命のピンチ!   
特殊能力も抵抗する力も奪われたまま、三人ともむざむざと元同級生の餌食となり、望一筋だった貞操を奪われ、踏みにじられてしまうのだろうか。  
糸色家はなす術が無いまま〆布家の軍門に降ってしまうのであろうか。  
 
どうなる、僕らのノゾムンジャー! 頑張れ、僕らのノゾムンジャー!  
 
 
 

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