今日も今日とて閑古鳥の鳴く、絶命先生こと糸色命の診療所。  
兄の経営するその診療所に、高校教師糸色望は入院していた。  
いつものような和服ではなく、パジャマ姿で頭側の角度を上げたベッドに横たわっている。  
ずいぶんと気温も下がってきた窓の外の景色を眺め、望は誰にとでもなく呟いた。  
「両手骨折で入院してしまいました…」  
 
--両手骨折で入院して大草さんが訪ねてくる--  
 
糸色医院は名前の不吉さゆえに患者の入りには恵まれず、現在望以外に患者は居ない。  
今日は、というわけでもなくここ数日である、入院している間ずっとだ。  
これで大丈夫なのかと心配にもなるが、おかげで他人に気を遣う必要もない。  
むしろずっとこのままであって欲しい、などと思っていた所を不意に命に話しかけられる。  
「今、なんか失礼なこと考えてなかったか?」  
「いや、そんなまさか、ただ落ち着ける良い所だな、って。」  
「やっぱり考えてたんじゃないか…まあいい、お前にお客さんだ。」  
命に促されて顔を見せたのは、望の受け持つ2のへの女生徒、大草麻菜実だった。  
 
「これ、みんなからです。」  
そう言って、麻菜実はバスケットに盛られたフルーツを差し出した。  
「ありがとうございます。そこ、置いといてもらえますか。」  
「はいはい。何か剥きましょうか?」  
「それじゃあ…梨をお願いします。」  
 
今日、麻菜実は日直だったので代表としてお見舞いに来た、ということらしい。  
実は2日前にも大勢で来ていたのだが、命に気を遣って今日は彼女一人だけだった。  
しゅりしゅりと慣れた手つきで梨が剥かれていく。  
望は綺麗に剥かれていく梨と、麻菜実の手を見つめている。  
心の弱い望は、麻菜実の持つ包み込むような雰囲気に呑まれてしまう事がある。  
今、彼の頬が緩んでいるのもそのせいだ。  
 
「はい、剥けましたよ。あーんしてください。」  
梨を指でつまんで望の口元に差し出す。  
「ん…あ、じゃあお言葉に甘えて…」  
恥ずかしかったが、手が使えないんだから仕方ありません、と自身に言い聞かせ口を開いた。  
実際は単に彼女に甘えたかったからなのだが。  
しゃりしゃりと小さな音を立てて梨を食べる。いや、食べさせてもらう。  
差し出される麻菜実の綺麗な指と、その柔らかな笑顔を前に、もはや望は骨抜きにされていた。  
もし骨折でなければ、嫌だー行かないでー、と帰り際に抱き止めかねないほどにデレデレだ。  
しゃりしゃりがぶ。  
「いたっ!」  
「うあ、すいません!」  
状況に酔いすぎていたか、望は麻菜実の指ごと噛んでしまった。  
「ふぅ…大丈夫ですよ、気にしないでください。」  
噛まれた指を咥えてちゅー、と吸いながら言う。  
ただそれだけの事なのだが、自分の噛んだ指を咥える麻菜実に望はドキッとしてしまった。  
(か、間接キ…って、中学生ですか私は!?)  
 
馬鹿なことを考えてしまい、恥ずかしくなって望は麻菜実から視線を逸らした。  
「すいません…」  
今度は二つの意味で謝る。  
「もう、いいですってば。」  
そう言いながら麻菜実は切った梨の一つを口にした。  
申し訳なさそうに顔を背ける望を見つめながら、梨を食べる。  
「でも、先生お元気そうでよかったですよ。」  
梨を飲みこみ、望にごく普通に話しかけた。  
「ッ…な!?」  
驚き、望が麻菜実の方を見やると、彼女の手は自分にかかるシーツの上にあった。  
ちょうど局部のある位置に乗せられている。  
さっきの事でほんの少し反応してしまったが、まさかそれがバレてしまったのだろうか。  
困惑する望にいつもの柔らかな笑みを向け、麻菜実はシーツを剥ぎ彼のズボンに手をかけた。  
「え!?な、ちょ、ちょっと大草さん!?」  
「しー。先生、静かにしないとお兄さんに見つかっちゃいますよ?」  
 
それはまずい、いやでもこのままの状況もまずい、なんにせよまずい。  
どうしようどうしよう、逃げれない、腕も動かせない。  
「や、やめてください大草さん。ダメです、ダメですってこんなの。」  
「悪いようにはしませんから…」  
麻菜実の手によって衣服は脱がされ、望の男性器が姿を現した。  
少々皮が余り気味のいわゆる仮性包茎、まさか生徒に見られることになろうとは。  
「見ないで、見ないでください!っはぁ…!」  
ちゅう、と茎の側面にキスをされ反応してしまう。  
そんな望に麻菜実は嬉しそうだ。  
「ダメです、ダメですよ。私は教師で…あ、あなたは生徒で…」  
懸命に口で止めようとするも麻菜実は止まらない、そうですねえ、と適当な相槌をうつだけだ。  
茎にキスを、袋にもふにふにと刺激を、抵抗むなしく望の硬さは増していく。  
「それに…あなた、旦那さんがいるじゃ…ないですかぁ…」  
「ええ…そうですね…」  
寂しそうに答えながら、望の余った皮の間に舌を差し入れていく。  
 
「あぁ…はっ…それから…んぅ!」  
「はい、剥けましたよ。」  
綺麗に剥かれてしまった絶棒を握って、いつもとは少し違う艶の混じった笑みを見せた。  
麻菜実のそんな表情に背筋がゾクゾクしている、呼吸は荒く、硬度はさらに増していく。  
言葉が出てこない、止めなければならないのに。  
何も言えないでいるうちに、麻菜実は次の行動に移る。  
すっかり大きくなってしまった絶棒を口に含んだ。  
「ん…ふぅ。」  
舌が絡みつき、頬の内側に亀頭を押しつけられ、強烈な刺激が望に快感の波を生み出していく。  
袋はやわやわと揉まれ、玉をくりくりといじられる、快感を与えることにまるで容赦がない。  
望の理性がどんどん溶けていく中、麻菜実は視線を彼の方に向けた。  
不意に視線が合う、自身を咥え込み満足そうな表情の麻菜実と。  
「大草さん…あ、は…ッ!」  
瞬間、絶頂に達した望は大量の白濁液を麻菜実の口内に射精してしまう。  
「ふ…じゅるる。」  
少し驚いたようだったが、麻菜実はそれをすべて飲み干した。  
 
「ずいぶん溜まってたんですね、先生。」  
舌をぴちゃぴちゃと這わせ、絶棒を綺麗にしていく。  
「す、すいません…」  
「謝らないでくださいよ、いっぱい出してくれて嬉しかったんですから、それに…」  
「それに?」  
「まだですよ、次は私の番。」  
麻菜実はベッドに上がり、望の上に跨るようにして座り込んだ。  
今までで一番お互いの顔の距離が近くなり、望の顔が赤くなる。  
「ふふ…それじゃ先生、お願いします。」  
セーラー服をまくりあげ、ブラを上にずらすと、白く綺麗な胸が露出した。  
「えーっと…口で、ですか…?」  
「他に動かせる所あるんですか?」  
「そう、そうですよね…失礼します…」  
そう言って目の前の白い胸の中央に位置するアクセントを口に含んだ。  
 
ちゅうちゅうと乳房を吸う望の頭を愛おしそうに抱き、麻菜実は吐息を漏らす。  
「はあ…先生、赤ちゃんみたい。」  
(やっぱり言われたぁー!?)  
予想通りの流れ、望はさっきからずっとやられっぱなしだ。  
ずっと年上であるというのに情けない、仮に両手が無事だとしてもどうなのだろうか。  
想像してみたが、やはり勝てる気がしない。  
つうと唾液の糸を引かせ、望は唇を麻菜実から離す。  
急に胸への愛撫を中断され、自分を見つめる望に麻菜実は不思議そうな顔をする。  
(こうなったら全力で甘えにいきます!)  
余りに勝ち目のない状況に、望が選んだのはノーガード戦法。  
「大草さぁーん。」  
目の前の柔らかな丘に顔をうずめてぐりぐりする。  
「もう、またですかあ。」  
「はああ…柔らかいい…」  
仕方なさそうに、よしよしと頭を撫でる麻菜実。  
 
「もしかして、今までもお腹じゃなくてここが良かったんですか?」  
「すいません、その通りです…先生ずっとこうしたかったんです。」  
「しょうがない先生ですね。でも正直に言ったのでサービスしてあげます。」  
ふよん、と望の両頬を柔らかな感触が包む。  
二つの胸に挟まれて少し苦しいが、望はたまらなく幸せだった。  
 
充分堪能し、再び麻菜実の胸への愛撫を再開する。  
「ん…先生、気持ちいいですけど、もっと強くしてくれますか。」  
こくりと上目づかいで頷き、望は麻菜実の乳首に軽く歯を立てた。  
挟んだ乳首を舌先で撫でさすり、すりつぶすように歯を擦らせる。  
「あっ…いいです…んぅ、もっとお…」  
胸とは別の場所で、もう一つ水音がしている。  
麻菜実がその指で自身の秘部を慰める音だった。  
望からはその様子はよく見えない。  
だが、スカートの中に伸びる彼女の指と小さく響く音に望も興奮させられていた。  
 
「さて、それじゃあ。」  
するすると、望の下半身の方へと身を下げて、麻菜実は絶棒を前にした位置で止まる。  
それを白い指でさわさわと擦りながら、膝を立てる。  
「いきますよ。」  
ごくっ、と望の喉がなった、彼も今更止まる気はない。  
麻菜実がスカートの中に手を入れ、つっと横に動かした。  
どうやら望を受け入れるために下着を横にずらしたようだ。そのまま、腰を沈める。  
くちゃ、と音をさせながら絶棒は麻菜実の中へすんなりと入っていった。  
望は、ただ包まれているだけで息を荒げてしまっている。  
「動きますよ。」  
水音を立てる二人の接合部から上る感覚が麻菜実に快感を与えていく。  
「んぅっ!?…え?」  
「…あら?」  
予想をはるかに超える強烈な刺激に、望は早くも果ててしまった。あまりの早さにお互い予想外。  
 
「す、すいません…まさかこんなに早いなんて自分でも…」  
これが17歳の体に人妻のテクニックのハイブリッド!?と驚嘆する望。  
申し訳なさそうに謝る望に微笑みかけ、麻菜実は動きを再開した。  
粘り気を増した、グチャグチャという音が麻菜実のスカートの中から聞こえてくる。  
隠れて見えない接合部が奏でる卑猥なその音が、余計に望の想像力を掻き立て興奮させる。  
(搾り取られる!今日私は搾り取られてしまう!)  
明日は大丈夫だろうか、と心配しながらも与えられる快楽に望は溺れていった。  
 
 
「さあ、帰ってお夕飯作らなきゃ。」  
濃厚な行為も終了し、麻菜実は身支度を整える。  
「ああ…はい、あの、今日はどうも…ありがとうございました。」  
なんと言ったらいいのか、とりあえず感謝の言葉を告げる望、何に対してだろうか。  
「それじゃ先生、また学校で。お大事に。」  
 
 
一人残った病室で望は考える。  
今日のことは何だったんだろうか、大草さんはなぜあんなことを?  
旦那さんとうまくいってないのだろうか、もしや私のことが?  
たとえそうだとしても、教師と生徒、あぁ世間の目が…  
旦那さんが乗り込んできて間男教師として…  
そもそも美人局という可能性も…  
何より兄さんにバレてないかが一番不安です!  
でも、それよりなによりともかく  
「きもちよかったぁ…」  
 

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