土曜の夜。
宿直室に二つの影が揺れる。
「望さん…」
「あびる…」
二人は触れ合うように唇を重ねる。
「ん…ふぅ」
すぅ、と一呼吸おいて二人はどちらからともなく激しく舌を絡み合わせる。
「ぴちゃ…ぴちゅ…っ」
卑猥な水音が室内に響く。
「ん、んふぅ…のぞむさ、息苦し…」
あびるの言葉が終わるのを待たずに望の舌があびるの口内を蹂躙する。
激しいキスが終わる頃にはあびるはぐったりとしていた。
「もう…望さんの、意地悪」
「こうして夜、二人きりになるのもずいぶんと久しぶりですからね」
そういうと望はあびるの頬に軽くキスをする。
「ふふっ、じゃあ次は私がしてあげます」
そういうと同時に望の袴を手際よく脱がし絶棒を口に含んだ。
「ん、むっ、んちゅ…」
あびるの舌先が絶棒を刺激する。
あっという間に絶棒は大きくなった。
「ふふっ、先生のしっぽ、元気一杯ですね…あむっ」
あびるのフェラにより望にとろける様な快感が与えられる。
「ぺろっ、ぴちゅ…?…ぷあっ」
望があびるの肩に手をかけフェラを止めるように促す。
「望さん?」
「いや、えっと…そのやっぱり…最初は…あの…あびるの…中で…」
言いだしにくいのか、どんどん言葉が弱くなっていく望。
それをみてあびるはくすりと頬笑んだ。
「いいですよ、望さん。ほらさっきのキスで私もこんなに…んっ」
あびるが秘所に望の手をそえさせる。
つぅ…と、指先に卑猥な糸を引く。
もう準備は出来ているようだった。
「いきますよ」
望が腰に力を入れる。
「はい…っくぁ!」
ずぷんっ
充分に濡れたそこに絶棒が深く沈み込んだ。
「動き…ますよ」
「は…はひぃっ!」
今まで押さえ付けられていた欲望を吐き出すように腰を振る望。
「あ、あ、あ、望さん、は、激しっ…」
「あ、あびるっ!私も、もう…」
「の、のぞむさ…あ、ああぁぁーっ」
二人はお互いの名を呼び合いながら同時に果てた。
「もう、望さんたら久しぶりだからってあんなに激しくするなんて」
「まあ、その、私達は表立って交際できる関係ではありませんからね。たまにこういう事になると、タガがはずれてしまうというか…その」
バツが悪そうに弁明する望にあびるが耳元で囁く。
「別に怒ってませんよ。それに…わたしも気持ち良かったですから」
そう言うと望に満面の笑みをあびるが向ける。
それにつられて望も自然と笑顔になる。
望の心の中にいつも巣食っていた絶望はもうどこかに消えてしまっていた。
教師と生徒。
愛を育むには禁忌の関係である。
しかし深く愛し合う二人にはそんなことは問題ではないのだろう。
夜空に瞬く満天の星が二人を祝福するように輝いていた。