「突然ですが、先生、2のへ組の担任を辞めようと思います」
「本当に突然ですね」
「普通の反応ですね」
「普通って言うなぁ!」
「先生!せめて三学期の終わりまできっちり担任してください!
大体、元総理じゃあるまいしどーしてこんな変なタイミングで辞任なんですか!」
「先生、エロパロ板にいて思ったのです。このままでは自分の教師人生が
強制終了してしまうと!そもそも私は皆さんの担任になってからごくごく普通の
担任教師として教え子と接しているつもりなのに、ここに書かれるSSときたら!」
********** 開 始 **********
「……ん……せんせ……あぅ」
「本当に白くて……綺麗な肌ですね。すべすべしていて、先生の好みですよ……」
「あっ!んぅ……せん……せ…ぃっ」
「いつも人の後ろに立つ貴女ですけど……後ろからされるというのも、新鮮でしょう?」
「やああん!せっ、先生、そこ違っ……あああっ!」
「おや、普通を嫌がる貴女ですから、こちらの方がお気に召すかと思ったのですが」
「んっ、先生、駄目ですよ、外でなんて……きっちり中で、いってっ、もらいますから、ねっ……」
『おいおい、こんなもんでいっちまうのかよ早漏w こんなもんで女を満足させようなんて
千年早っつーの、童貞でももうちょい粘るぜw』
「誰が胸だけで出していいって言ったの?勝手に自分だけ満足しない、訴えるよ」
「嫌だなぁ、逆レイプなんてあるわけないじゃないですか。これは女性が主導権を握った
女性メインの性行為ですよ」
********** 終 了 **********
「絶望した!男女の営みでも受けにされてしまう自分の属性に絶望した!!」
「あー……まあ確かに先生は攻受で言ったら、受けですよねー」
「意味ありげにじっくり見つめないで下さい!
……とにかく、何時の間にやら貴女たち教え子との間に
いろいろな関係が捏造されているのです!
これがしかるべき機関に発覚すれば私はその場で免職!野良教師!
それどころか未成年にわいせつな行為をした罪で有罪ですよ!」
「首、吊ッテモラエルヨ」
「そ、そこまで大罪にはならないと思いますが……ということで、こういった数々の
捏造フラグを全て消去するため、私はこの教室を離れようと!」
「嫌だなぁ、捏造フラグなんてあるわけないじゃないですか」
「はい?」
「先生、エロパロ板は全て妄想の産物なんです。妄想の力は素晴らしいんですよ」
「も、妄想の力?」
「そうです。妄想さえあれば日常生活のありとあらゆるものがエロになるのです」
・女の子に咥えられたフランクフルト
・女の子の口の周りについた生クリーム
・「力抜いて……力入れてると余計痛むよ……」(注射針)
・「……生でいいよ?」(最初の一杯)
・「私、経験なくて……ちょっと怖いけど、頑張るから……」(献血初挑戦)
・「あなたと合体したい……」(お茶の間を凍りつかせるパチンコCM)
「ですから、エロパロ板に妄想さえあれば、先生が野良教師になっても
全く問題なくSSは生産されるのです。全ては妄想の賜物なんですよ」
「な ん で す っ て !
それじゃあ私が今更何をしても逮捕フラグは消えないということですか!
と言いますか捏造とどこが違うんですか!」
「……先生、ばれなきゃ逮捕なんてされないんです。きっちり、最期まで
隠し通せばいいんですよ」
「あ、あの、隠し通すも何も事実無根ですよ?」
「真実の愛に教師も生徒も関係ないと思います。刑法も民法も私と先生を
引き裂くなんてできません」
「まあ、確かに貴女は刑法でも民法でも離れてくれないような気はしますが……」
「大丈夫だよ、せんせ。刑務所でずっと引きこもるのも楽しいかもよ?」
「いやいやいや、刑務所って非常に規則正しい労働生活ですよ、って……」
「刑務所かあ……囚人同士ってジャンルもいいかも。そういうの実際あるって聞くし」
「貴女はどこまで開拓するつもりなんですか!……いえあの、そうではなくて」
「先生、もし有罪になっちゃっても、ちゃんと帰りを待っててあげますから!」
「……普通のシナリオですね」
「普通って言うなぁ!」
「いえ、だからそうではなくてですね……
皆さん、どうして私にどんどん迫ってくるんです……?」
「捏造だの妄想だの、人聞きが悪いじゃない。訴えるよ」
「そういうの、いらいらするんです。きっちり事実にしてください!」
『良かったなオイ。オメーなんかを相手にしてやるって言ってんだ。
ありがたく思って泣いて喜びな』
「先生、今こそ私と真実の愛を育みましょう!」
「先生!攻められてるところスケッチさせてください!」
「え、えっと、こういうのってやっぱりまずはキスからですよね!」
「え、ちょ、まっ―――――――!!」
「いやだなぁ、オチなんてあるわけないじゃないですか。
これは神様を待つ間の、ほんの妄想ですよ」