「絶望した!10,000円分貯めてやっと200円割引されるスタンプカードに絶望した!!」  
 
「……先生の決め台詞なんか叫んで、何やってるの?日塔さん。」  
「あ、千里ちゃん。何だかね、先生にこの台詞を叫んでくれって言われて……」  
「はい、ありがとうございます日塔さん。貴女ならこの極めて普通な内容の決め台詞を普通にこなしてくれると信じていました」  
「普通って言うなぁ!」  
「先生!一行目からスレ住人を混乱させるような真似はやめて下さい!  
 ただでさえ今回小ネタで地の文章がないせいで分かりにくいんですよ!分かりやすくきっちりして下さい!」  
「それです」  
「はあ?」  
「地の文章がないと、誰が喋っているのか分からないわけじゃないですか。だから意図的に台詞で  
 『日塔さん』とか『千里ちゃん』とか言わせるわけですよね。  
 あとは『絶望した!』とか『きっちり』とか『普通』とか、決め台詞で判別させるわけですよね」  
「私の決め台詞、『普通』!?」  
「だってそうでもしないと、誰が誰だか読んでいる人が混乱するじゃないですか。」  
「ええ、書いている方も混乱します」  
「それはさすがにどうかと思いますけど……。」  
「それってつまり、普通に喋っている私たちには個性がないってことじゃないですか?」  
「「え?」」  
「お2人とも、この会話文章をご覧なさい」  
 
 「おはよー」  
 「あ、おはよう」  
 「ねえねえ、数学の宿題やってきた?」  
 「え!?宿題なんてあった!?」  
 「やだ、忘れたの?問題集49ページの『総合問題』ってやつ、先生が次の授業で答え合わせするからって言ってたじゃない」  
 
「どちらが誰だかお分かりですか?」  
「分かるわけないだろ!?」  
「まあ、普通分かりません」  
「……何でだろう、普通って言われたのに腹立たないって言うか……」  
 
 「どうしよう!私こないだの授業中はパイン×ナップルのネーム考えるのに夢中だったから!」  
 
「あら、片方は晴美ね。」  
「彼女しか持ち得ないキーワードが台詞に入りましたからね」  
「じゃあ、もう片方は仲のいい千里ちゃんじゃないの?」  
「いいえ違います。まあ、落ち着いてもう少し先まで会話を見てみましょう」  
 
 「それじゃあ、私のノート写す?私昨日夜中2時半までかかって終わらせたから」  
 「いいの!?助かるー!お礼に今度のイベントで新刊渡すから!」  
 「い、いいよそんなの……今度なんかジュースでも奢ってくれれば」  
 
「先生、分かりました。あまりに会話が普通な上、感謝強盗まで行っているので日塔さんです。」  
「はい、正解です」  
「私に対して酷過ぎませんか!?」  
「とまあこのように、何らかのキーワードを挟み込まないと全くキャラの区別がつかないという  
 小ネタ泣かせな状態は何かと大変なわけですよ」  
「あのー、思ったんですけどそこまで頑張らなくても、」  
 
 奈「こんな風に台本形式にしちゃえばいいんじゃないですか?」  
 千「なるほど、これなら誰が誰だかきっちり分かるわね。」  
 絶「まあ一理ありますが……ってくっつけて書くな!!貴女方と同じパターンなら『糸』か『望』になるはずでしょう!?」  
 千「いいじゃないですか、『儲』とかと同じで分かりやすくて。」  
 絶「良くありません!却下です却下!!」  
 
「我ながらいい案だと思ったのに。先生、結構わがままですよね」  
「台本形式になんてしなくても、貴女方がもっと個性豊かになればいい話なんですよ」  
「今でもきっちり個性豊かなクラスだと思いますけど……それに『きっちり』とか『普通』は個性じゃないんですか?」  
「『普通』は個性じゃないでしょう、普通は」  
「普通普通連呼するなぁ!」  
「あの」  
「おや、小節さん」  
「そもそも、キャラの区別がつかなくなってるのは先生にも責任があると思うんですけど」  
「え゛」  
「だって、先生男なのに一人称『私』だし、生徒の私達にも敬語で話すし。  
 先生が一人称を変えて話し方も先生っぽくしたら少なくとも先生は判別できるようになると思う」  
「いいじゃないですかそれ。先生、小節さんの言う通りにやってみて下さい。」  
 
 「先生、これ……」  
 「ん?……小森、これ俺にか?」  
 「うん。先生の分だよ……バレンタインだから」  
 「そうか。そう言えば去年も小森にチョコもらったなあ。悪いな、毎年手作りなんかもらって」  
 「いいよ……先生のためだもん」  
 
「絶望した!全く原型を留めないキャラ改変に心の底から絶望したあぁぁああ!!」  
「確かにこれは『うわぁ』って感じだなぁ……」  
「どうして例文がわざわざ小森さんから手作りチョコをもらう話になるんですか!?」  
「千里ちゃん的な問題はそこなんだ!」  
「個性を出そうとすればキャラが変わり、ありのままで居れば区別がつかないほど無個性のまま!  
 一体どうすればくっきりとキャラ立ちできると言うのですか!」  
「嫌だなぁ、これは無個性なんかじゃなくて、オールヒロイン平等主義ですよ」  
「可符香さん、どういうこと?」  
「幼馴染とか病弱とかお嬢様とか鯛焼きとか死んでも代わりはいるとか、ヒロインの個性が強すぎると  
 人気がそのヒロインに一点集中し過ぎて、他のヒロイン候補がかすんでしまうじゃないですか。  
 あえて1人1人のキャラ区別を付けにくくして  
 ヒロイン全員の人気を出そうという究極の前向き横並びですよ」  
「おお、なるほど!この状態は2のへの皆さん誰もがヒロインという、全く問題のない状態なのですね!」  
「そうですよ。誰がメインヒロインになってもおかしくない、素晴らしい状態ですよ」  
「……誰がメインヒロインになっても、おかしくない?」  
「私達のクラスの全員が……」  
「……メインヒロイン候補……」  
「ん?……ど、どうしました、皆さん?」  
「嫌だなぁ、メインヒロインと言えば恋愛の成就ですよ。羽美ちゃんだって改蔵君と結婚したじゃないですか」  
「は、はあ」  
「つまり、先生との既成事実ができればそれでもうメインヒロイン決定ですよ」  
「はあ!?ってあの、近い!皆さんちょっと距離が近過ぎるんですけどぉ!?」  
「先生」  
「先生。」  
「先生」  
「い、いやあぁぁあぁあああぁああ!!」  
 
・・・・・・・・  
 
「結局逆レイプオチカヨ」  
「オール小ネタオチ平等主義だよ、マ太郎」  
 
「デモ、キャラ区別つかないノガみんなメインヒロイン候補なら、先生もメインヒロイン候補なのナ」  
「え!?何なに!?先生がヒロインで総受けで先生×先生もアリアリ!?」  
「食いつきすぎダヨ」  
 

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