女なら、惚れた男は独占したい。  
一生自分の下に飼い馴らしておきたい。  
そうして骨までしゃぶり尽くしたい。  
その為には他の女とどんな戦いをしたって勝ち抜いてみせる。  
自分に恋心を抱かせ、愛を教え、男の刻印を刻み込み、  
さんざん喘がせたあげく身体を蕩けさせた罪な男ならなおさらである。  
それが女というものだ。  
ただ……ただ、開発された女体の性として、  
独占欲より体の渇きが勝るときがある。  
とにかく疼いて仕方ないときがある。  
 
望が手をつけ、開発した絶望ガールズも、  
日頃は望を巡って血で血を洗う抗争を繰り広げているが、  
たまにこの一点で協力し合うこともある。  
 
     ☆  
 
宿直室の窓から差し込む日光がようやく柔らかくなってきた。  
とある金曜日の放課後、宿直室では霧が人待ち風でいつになくそわそわしていた。  
夏が間近なのか、身にまとっている毛布も薄手のものになっている。  
いつもの体操服にジャージ姿だが、下ろしたてのものに着替えている。  
 
そこへ望が授業を終えて帰ってきた。  
 
「ただいま〜」  
「あ、お帰りなさい」  
 
霧がいそいそと出迎えた。  
望が手にしていた出席簿や筆記具などを受け取り、  
部屋の隅に片付けながら声をかけた。  
 
「一週間お疲れ。今お茶入れるね」  
「あ、どうもありがとうございます」  
 
「偽」の字が大きく入っている湯呑みで霧が入れてくれたお茶をすすっていると、  
霧が珍しいことを言い出した。  
 
「今日、2人泊まりに来るよ」  
「へ? あのぅ、2のへの生徒さんが、ですか?」  
「うん。だから、晩ご飯一緒に食べようね」  
「はぁ……」  
――珍しいこともあるもんですね。  
 
 霧が望と共にいる時に客を進んで受け入れることはめったになかったので、  
望は戸惑った。  
だが、日頃学校に篭り切りである霧の気が少しでも晴れるのなら、  
あえて自分が反対するまでもないと思い、誰が来るかまでは訊ねなかった。  
それに、女生徒の名前を耳にして下手に反応すると、  
霧の機嫌が覿面に悪くなるのはこれまで嫌というほど経験していた。  
 
しばらくまったりと読書しながらホワイトロリータを齧ったり、  
霧が入れ替えてくれたお茶を啜っていると、戸の外に足音がした。  
 
「おじゃましまーす。」  
「こんばんは」  
 
その声を聴いて望は少し驚いた。  
 
「おや、珍しい組み合わせですね。木津さんと常月さんですか」  
「いらっしゃい。待ってたよ」  
 
霧は二人を待ちかねていたようだ。  
千里はさっぱりしたワンピースに着替えている。  
まといはいつもながらの大正女学生風だ。  
二人ともスーパーの大きな袋やら着替えの詰まった服やら学生鞄やらで大荷物だ。  
挨拶もそこそこに、三人の絶望少女達はさっそく夕食の支度を始めた。  
見ると、千里とまといはエプロンまで持参している。  
本格的に料理をする気満々だ。  
また、折を見計らって風呂の支度も並行しているようだった。  
 
三人の様子を傍から眺めながら、望は  
――端から見ると和気藹々ですね……  
などと、日頃の三人が自分を巡って激しく戦っていることを知らないまま  
暢気な感想を抱いていた。  
 
そんな望に三人が話し掛ける。  
 
「今日のおかずは」まといが口火を切った。  
「ガーリックステーキだよ」霧が受け継ぎ、千里がやや得意そうに締め括る。  
「いいお肉が手に入ったんです。最高級の飛騨牛なんですよ。  
 せっかくだから先生にも食べてもらおうと思って。」  
「はぁ……」  
 
望が曖昧な相槌を打つうちに、俎板の上で包丁が小気味良いリズムを刻み始める。  
ジュワーと肉を焼く音が聞こえてくる。  
遅れて、香ばしい薫りが漂ってくる。  
 
     ☆  
 
元来、望は食が細い質である。  
だが、箸で切れるほど柔らかい肉の旨さについつい舌鼓を打っているうちに、  
とうとう分厚いステーキを丸ごと一枚平らげてしまった。  
 
「いやぁ、これは美味しかったです。どうもご馳走さま」  
「喜んでいただけて、嬉しいです。これ、デザートです。  
 お口を冷やしてくださいね。」  
 
千里が冷蔵庫からとってきたパピコを望の前に置いた。  
――チョココーヒー味が一本きりだ。  
 
「あれ? 皆さんの分は? 取ってきましょ……」  
「いえ、これでいいんですよ。」  
 
千里が柔らかい口調だが自信ありげに断言した。  
 
「うん」  
「それでいいんです」  
 
霧とまといも同調している。  
 
「?」望はまだ首をひねっていた。だが、  
「先生、どうぞ。」  
「さあ」  
「さあ」  
 
と揃って促されたのでは仕方ない。  
変に躊躇して機嫌を損ねたら大変な事になる。  
三人のなぜか熱い視線を浴びながら、先をちぎり、中身を吸い始めた。  
 
――チュッ、チュッ、チュピッ……  
 
コーヒー豆の苦さよりチョコの甘みがはるかに勝った味が口中に広がる。  
甘いもの好きである望は、状況を気にしながらも、  
ついついしっかり味わっていた。  
その様子を見つめている三人は、みな穏やかに微笑んでいる。  
だが眼だけは笑っていない。どこか真剣な面持ちがある。  
 
     ☆  
 
不意にまといがパピコを奪った。  
 
「へ……あの」  
 
当惑する望をよそに、奪ったパピコを一瞬うっとり見つめると、  
さっきまでそれを味わっていた望に見せつけるように中身を吸い上げる  
――チュウウ……  
――あなた、それ、ひょっとして間接なんとかでは……  
 
思わずまといの軽くすぼまった唇を眺めていると、不意に彼女が返してきた。  
 
「はい、先生」  
「へ?」  
「またちゃんと吸ってくださいね」  
「……」  
 
言葉の端々に断れない雰囲気がある。  
 
――あの、生徒と間接キッスというのは、どうも……  
 
初心な学生のように意識しながらまた少しずつ吸っていると、  
今度は霧が奪い取った。  
 
「小森さん……あのぅ」  
 
霧は両手でパピコを持ち、  
望を上目遣いで見つめながら優しくちゅっっちゅっちゅっと吸い上げ始めた。  
時折開いたおちょぼ口から覗く白い歯とピンク色の舌がどきっとするほど色っぽい。  
 
「はい、先生。おいしかったよ」  
「はぁ……」  
 
半分以上中身がなくなったパピコを、すっかりどぎまぎしながらまた吸い続ける。  
気のせいか、チョココーヒーのチョコ分が多く、濃い甘味が増したように感じる。  
 
――しゅっ!  
 
またしても奪われた。三番手は千里だった。  
 
――ちううううううううううっ、ぢゅう、ぢゅっ、ぢゅうう……  
 
一気に中身を吸い上げた。少しでも多く搾り取ろうとするようだ。  
吸っている千里の頬が窄まっているのがエロチックに感じられる。  
――とうとうパピコは全部なくなった。  
 
呆気に取られている望の右手を千里が、左手をまといがとった。  
霧は望の後ろに回った。  
そして、タイミングを合わせて手の甲やうなじに舌を這わせ始めた。  
 
――れろれろ。れろん。  
――つーーてろん。つぅーー  
――てろっ、てろりん。ちゅっ。  
 
「うひゃ、冷たい。ちょ、ちょっと止めてくだ……あひぃ」  
 
望は冷たい感触が一度に3箇所から襲ってくるのに耐え切れず、思わず声を上げた。  
だが、三人娘はなおもしばらく望に声を上げさせ続けた。  
ようやく顔を上げた千里が、いつになく甘い声で言った。  
 
「じゃあ、お風呂に入りましょうか。」  
「もう準備できてるし」  
 
霧も同調した。まといも頷いた。  
 
三人娘が戸惑う望を取り囲んだ。  
千里とまといがそのまま望の手を引き、霧が望の背中を押していく。  
 
こうして、有無を言わさず担任を風呂場へ連行していった。  
 
     ☆  
 
風呂はちょうどいい湯加減で沸いていた。  
 
三人はぽいぽいっと望の服を剥いで、  
あたふたしている年上男を逃がさないよう注意しながら自分達もさっと裸になった。  
そして視線が泳いでいる望を半ば強引に浴室に連れ込むと、  
さっとイスに座らせた。  
そうしておいて、かいがいしく望に湯をかけ、  
タオルやスポンジにシャボンを含ませて丁寧に担任教師の肌を擦り始めた。  
さすがに四人が同時に浴室にいると、狭く感じられるが、  
絶望ガールズは気にならないようだ。  
 
「先生、目をつぶって」  
 
霧が優しい声で命令した。  
素直に従うと、望の頭に湯をかけ、  
自分が使っているティモテシャンプーを垂らしてわしゃわしゃと洗い始めた。  
ついでにリンスまでしてくれそうな勢いだ。  
 
目を開けることが出来ないでいるうちに、  
千里が洗顔フォームを顔に塗り、  
可符香仕込みのリンパマッサージまで始めてきた。  
 
「じゃあ、洗顔のついでにちょっとマッサージしちゃいますね。  
 そーれ、りんぱっ、りんぱっ」  
「あの、ん……それは自分でしますから」  
 
望はさすがに申し訳なく思ったが、千里はそのまま続行する。  
 
「いいからいいから。一週間の疲れを顔に残してはいけません。  
 そーれ、りんぱっ、りんぱっ、りんぱっ、りんぱっ……」  
 
一方、まといは望の身体を洗うことに専念していた。  
先に二人が擦った背中や腕も自分の手で丹念に擦り上げる。  
もちろん、絶棒もつるっと剥いて優しく手洗いした。  
 
こうしてすっかり担任教師を前後裏ともつるぴかに磨き上げると、  
 
「じゃあ、お湯につかっていてください」  
 
と湯船に放り込んだ。  
そうしておいて、自分たちもわいわいと洗いっこを始めた。  
 
――楽しそうですね……  
 
教え子が裸で戯れている様子を浴槽からぼーっと眺めていると、  
先に身体を洗い終わった霧が湯船に浸かってきた。  
そして向かい合わせになると、望の膝にちょこんと座ってきた。  
 
「へへー、一緒に入っちゃった」  
 
随分楽しそうである。そして、望に抱きついてくる。  
 
「うふふっ」  
 
顔を肩に乗せる。  
霧の柔らかい肌に触れ、つい絶棒もむくむくと反応する。  
霧の内腿に当たっているはずなのだが、霧はそちらには特に反応を示さないで、  
ただ望に甘えている。  
 
     ☆  
 
「そろそろいいかしら? 交代よ」  
 
外からまといに声をかけられ、すわバトルが勃発かと思った。  
が、意外なことに、霧は  
 
「うん、じゃあ先に上がるね」  
 
と素直に望の上からどいた。  
望も長いこと浸かっていたので、そろそろ上がりたくなった。  
 
「私もそろそろ上がりま」  
「先生はまだ入ってて」とまといに遮られてしまった。  
「えーーっ」  
 
文句を言わせないよう、まといがさっと入ってきた。  
霧と同じように、望と向かい合わせになって膝に座った。  
 
「やっぱり先生の上は落ち着きますね」  
 
何やら不穏な台詞を吐きながら、霧よりもきつく抱きついた。  
千里よりはヴォリュームがあるきれいな形の胸を、  
ぐいぐいっと望の胸板に押し付けてくる。  
その弾力を持った柔らかさが望の心を大いに乱した。  
 
「あ、あの……」  
 
当たってるんですけど、とは他の二人の手前口に出せないので望は身を捩った。  
だが、それには構わず、左手では望の首をぐいっと抱えた。  
そして右手では絶棒を優しく包み、指先で先をやわやわと  
――水音を立てないように――刺激してきた。  
そうしておいて、耳元では  
 
「何か?」  
 
と自分のしている事など素知らぬ風に、優しい声色で訊ねる。  
何よりも修羅場が怖い望は  
 
「い、いえ、何でも……」  
 
と言葉を濁すしかなかった。  
 
     ☆  
 
「最後は、私よ。」  
 
千里が声をかけてきた。やはりまといも  
 
「じゃあ、先に上がりますね」  
 
と素直に上がった。  
女生徒二人と夢のような入浴タイムを過ごした望も、  
さすがにもう限界だと上がろうとした。  
ところが、千里も望が湯船から上がるのを押し止めながら、もう入ってきた。  
そして湯船の中で立ったまま望にビシッと言った。  
 
「ダメです。お風呂は、きっちり百数えるまで、入らなければいけません。」  
「そ、そんなぁ〜〜」  
 
目の前に広がる素敵な光景――千里のささやかな胸、臍や濃い目の翳り――  
を見るとはなしに、望は情けない声を出した。  
だが、そんな望の前ですっと向こうを向くと、さっと千里が座ってきた。  
先の二人とは違い、向かい合わせには座らない。  
背中を望の胸板にゆっくり押し当てると、肩にちょこんと頭を乗せた。  
尻には硬くなっている絶棒が当たっているはずなのだが、無視しているようだ。  
 
「さあ、数えますよ。」  
「とほほほ……」  
「いーちっ、にーいっ、さーん、……」  
「……………にーいっ、さーん、……」  
 
熱気でフラフラになりながら、それでも声を揃えて数えていると、  
千里の手が望の手を自分の腹に導いてきた。  
誘導にしたがって臍の下に手を置くと、指先が千里の草むらに触れた。  
特に嫌がる風でもなく、千里はカウントを続行している。  
怖いのでめったな事は出来ないが、試しにゆるゆると掻き分けてみる。  
 
「! よんじゅごー、よんじゅろーく、……」  
 
大丈夫なようだ。  
 
さらに掻き分け、スリットに行き当たる。  
さすがに千里が手首を掴んできたが、その力は強くない。  
上から往復してなぞると、力がさらに緩み、やがて離れた。  
 
「は、はちじゅはーち、はちじゅきゅー、くっ……」  
 
それでもどうにか百まで数え終わると、  
 
「ふ――っ」  
 
と大きく息をつきながら千里が上がっていった。  
顔がほのかに赤くなっているのは、湯につかっていたせいだけではないようだ。  
 
「ふぅ――――――っ」  
 
望も、のぼせる寸前でようやく湯船から上がった。  
こちらはもう茹蛸のように真っ赤である。  
くらっとして、洗い場にぺたりと座りこんだ。  
傍に女の子座りをしていた霧が望の首を優しく抱え、  
そのまま膝枕の姿勢に持っていった。  
あまりの心地よさに、望はされるがままに横になり、足をだらしなく投げ出した。  
 
「先生、大丈夫?」 霧が訊ねた。  
「ええ、大丈夫ですよ」  
 
こう答えたが、教え子の膝枕の心地よさに目を閉じたまま、  
ついうとうととしてしまった。  
 
     ☆  
 
いつの間にか、まといと千里が小さな袋を用意して望の傍に来ていた。  
 
「先生、起きてますか?」囁くようにまといが声をかけた。  
「ん……はい」  
「もう一つデザートあったんだ」霧が後を継いだ。  
「ん……んん、そうですか? じゃあ、風呂上がりにでも」  
 
目を擦りながら、望が霧の膝から起き上がろうとするのを、当の霧が押し留めた。  
 
「今からみんなで頂きます。」千里が謎めいた言葉を落とした。  
「へ?」  
――今からって?  
 
まだまどろみから覚め切っていない望には何の事だかさっぱり分からなかった。  
どうにも頭が働かない。  
 
 三人は小さめのプラスチックの容器に入ったプリンを一つずつ手にしていた。  
蓋はもうとってあった。  
そして、千里が望の傍に座った。まといは望の足に跨った。  
 
「?」  
 
訳が分からないでいるところへ、千里が左手をしっかり望の右手に絡ませると、  
望の薄い胸板にプリンを落とした。  
 
――ぷっちん。  
 
ほぼ同じタイミングで、まといも手にしていたプリンの容器を望の臍の上で逆さにし、  
底の爪を折った。  
 
――ぷっちん。  
「ひゃ…ひゃっ! ちょっと、あなたがた」  
 
急に冷たいものを二ヵ所に落とされ、望は驚いた。  
 
「動いちゃだめだよ」  
霧が揃えていた膝をわずかに開き、  
望の頭を少しばかり落とし込むと膝できゅっと挟み込んで固定した。  
そうしておいて、開きかけた口を、望の大好きな甘いもので塞いだ。  
 
――ぷっちん。  
「動いて落としたらお仕置きしちゃうから」  
 
妖しい警告と共に、望を固定していた膝に力がきゅっと加わった。  
 
アバラが浮いている胸板にちょこんと乗っているプリン。  
時折ぷるぷるっと震えていて、今にも滑り落ちそうである。  
そのプリンに、千里が注意深く舌を這わせ始めた。  
ピンクの可愛い舌先がプリンの裾野をゆっくり往復する度に、  
生白い胸板や、時には乳首をぬらっと掠める。  
遠慮がちにカラメルをちゅうっと吸い込むとき、ついでにちゅっと肌に接吻する。  
望はくすぐったさに悶えようとするが、  
千里が両手で肩を押さえつけ担任の抵抗を封じる。  
口の上のプリンのせいで言葉も出せない。  
 
千里の様子を見ていたまといが、  
へこんだ腹の中心に乗っているプリンを味わい始めた。  
プリンを味わう、というよりはプリンの傍の肌を味わうという方が近い。  
少しプリンを吸い込むと、はるかに派手な音を立てて真っ白な肌に吸いつく。  
吸いついたまま舌先で望の皮膚の表面に小さな円をれろれろと描く。  
 
「く……む……」  
 
微妙な箇所に近い所での微妙な感覚に思わず身を捩りそうになると、  
まといは望の両脚を開いて太腿を押さえつけ、さらに熱烈にプリンを賞味する。  
絶棒にエネルギーが籠もり始めるが、まといはわざと無視している。  
 
霧も口に被さっているプリンを食べ始めていた。  
プリンの柔らかい障壁越しに霧の口が動く感覚が望の口に伝わってきた。  
唇の開く様子、舌が動く様子、全部がなんとなく分かった。  
 
望の口の上に乗っていたプリンが見えなくなると同時に、霧が唇を合わせてきた。  
そのまま、口中のプリンを口移しで食べさせるつもりなのだった。  
望も素直に甘いプリンと霧の舌の動きを味わい、  
互いの舌をぴちゅぴちゅっと絡ませ合った。  
霧が名残惜しそうに唇を離すのを待ちわびたようにまといが、  
そして千里が自分の分を口移しで食べさせようとしてきた。  
 
まといは望に覆い被さって食べさせている間、  
片手を望の肩に、もう片方を担任の全身に這わせていた。  
その間、千里はもどかしそうに待ちながら、  
なお望の上半身を確保していようと躍起だった。  
 
やっと千里の番が来た。  
千里はしっかり望を押さえつけ、  
満を持して口移しで食べさせるというイベントを楽しもうとした。  
情熱的に舌を動かすと、望もきっちり応戦してきたので大いに気を良くした。  
 
その間、手持ち無沙汰だったまといが望の絶棒にシャボンを塗りつけてきた。  
そして指で軽く握り、妖しく上下させ始めた。  
 
「む、むぐぅ」  
 
望はたまらずうめき、何とか逃れようとした。  
だが、身を捩ろうにも霧の太腿に頭を挟まれ、千里に両肩を押さえつけられ、  
身動きが取れなかった。  
唯一自由だった手を使おうとしても、たちまち千里の膝で押さえられ、  
抵抗を封じられてしまう。  
 
千里が食べさせ終わると、千里・まといとも望の片足にそれぞれまたがり、  
担任の肌に存分に舌を這わせた。  
足の上で時々身体を小刻みに揺らしては、時折ちゅっちゅっと軽く肌をついばんだり、  
時にはきつく吸い上げキスマークを作ったりする。  
膝枕を解いた霧も、望の顔のまん前で白く豊かな胸を揺らしながら、  
二人の隙を突いて望の乳首を吸い上げたりする。  
足に感じられる教え子の柔らかい毛の感触もさることながら、  
全身を這い回る三枚の年下の少女の唇・舌がもたらす妖しい感覚にあてられ、  
すっかり絶棒が屹立していた。  
 
いよいよ発射直前という頃になって、不意にまといが言った。  
 
「もう一度洗いますね」  
 
こうして、滾った絶棒が放置されたまま、望の全身が再び泡だらけにされた。  
 
発射したいという欲求が何度か叶えられないでいると、  
望は「軸ぶれモード」に突入する。  
そうなると、望は昔取った杵柄というのか、驚異的な精力を見せ、  
肌を接する女性を随喜させ続けるのである。  
果たして、望の顔つきが変わってきた。  
頼りないお坊ちゃま風だったのが、どことなく精悍で男臭くなっている。  
 
――来たわ! あの先生よ!  
――やったね!  
――作戦成功ね。  
 
すっかり臨戦態勢の整った様子の望を洗いながら、絶望ガールズは深く頷き合った。  
 
     ☆  
 
四人とも宿直室に戻っている。先に三人が寝室へ入り、準備をしている。  
この時間、もう誰も邪魔する者はいない。やがて望が寝室へ通じる襖を開けた。  
既に布団が三組ぴっちり並べて敷いてある。  
その縁に左から霧、まとい、千里が立っている。  
 
皆無言だ。これからすることに言葉は要らない。  
三人の前で望はすっと衣服を落とした。  
軸ぶれモードの望そのままであって、絶棒は臨戦態勢である。  
教え子たちも身にまとっていた衣服をはらりと脱ぎ捨てた。  
 
ふと、望が千里の髪に触れようとした。  
 
「ダメです、セットが乱れるから。」  
 
千里が慌てて手を払おうとした。だが、望は  
 
「いいから」  
 
と、かまわず撫で始めた。  
優しく何度も何度も撫でているが、不思議なことにセットは乱れない。  
 
「ほら、何ともないでしょう」望が諭すように言った。  
「はい。あぁ……。」  
 
他人の手で髪を触れられることさえ久しぶりなので、  
さわっ、さわっと撫でられているうちに千里は半ば夢見心地となった。  
 
――髪を撫でられるだけなのに、なんて気持ちいいんだろう。  
 そういえば、長いこと頭を撫でてもらったこと、なかったなぁ……。  
 
望の手の暖かみが頭や髪に伝わる。  
そこから穏やかな快感が全身の皮膚の表面に広がり、身体の奥に届いてくる。  
やがて心に生えている無数の角を徐々に溶かしていく。  
 
――先生が触ったときだけ、私の髪は大丈夫なのね。やっぱり私、先生と……。  
 
いろいろな感情がない交ぜになり、心の底から何かがこみ上げてきた千里は、  
くしゃくしゃになっているはずの顔を望の肩に埋めた。  
望はそんな千里の髪をさらに撫で、そっと肩を抱いてやった。  
千里が恥ずかしげに望に寄り添った。  
 
傍で様子を見ていた霧とまといは、愛する望を独占された格好になり、  
手持ち無沙汰だった。  
千里の淡いピンク色の乳首が密かに勃起しているのに気づいたまといは、  
ついイタズラ心を起こして、そこに手を伸ばした。  
 
「あら、勃ってるわよ」  
「ほんとだぁ」  
 
霧も同調した。二本の手が同級生の胸に伸びた。  
 
――くりくり。くりくり。くりくり……  
「あっ、いやぁ。」  
 
その手を払おうとした千里だが、望がそうさせなかった。  
千里の顎に指を掛け自分の方を向かせると、  
日頃の彼に似ず、まっすぐ眼を見つめた。  
そして、瞳の底を見通すような声色で、  
 
「木津さん、あなた」  
そこまで言うと、顔を耳元に寄せ、そっと囁いた。  
 
「あなた、敏感なんですね」  
「いやぁ、恥ずかしい」  
 
千里は思わず身悶えた。  
望の目の前で、千里の可愛い耳がもう真っ赤になっている。  
そこへ望は息を吹きかけた。  
 
「ふーっ」  
「あん……。」  
 
そのまま耳たぶをちろちろっと舐め、舌先で外枠を一周する。  
 
「く……。」  
 
くすぐったさと同時に快感がどんどん湧きあがってきた。  
望の舌が耳たぶに戻ると、今度は唇で甘くはむはむしてきた。  
 
「あぅ。」  
 
千里はすっかり腰が砕け、もう立っていられなくなった。  
思わず望に抱きつくと、望はその腰を支え、徐々に蒲団に倒していった。  
 
     ☆  
 
千里が望の手によって横たえられた。  
全身に血の気が通い、元来は色白な肌がほのかなピンクに染まっている。  
霧とまといは千里の右側に寝そべっている。望は左側だ。  
 
目を閉じたままじっとしている千里の右手を霧が握った。  
そして右足にまといが跨った。  
そのまま、二人で代わる代わる千里の乳首を吸ったり肌に舌を這わせたりし始めた。  
 
「ん……く……。」  
 
喘ぐ千里の左手を、望がしっかり自分の右手に絡め、頭上に伸ばした。  
そして手首から内側の柔らかいところをつーっと舌先が舐め下り、脇に至った。  
 
「んぅ……。」  
 
そのまま、脇のくぼみをちろちろ、と舌先でくすぐるようにする。  
そしてまた小声で言う。  
 
「お手入れはちゃんとできてますね」  
「いやっ、恥ずかしい。」  
 
顔を真っ赤にしてうち振り、望と繋いでいる手をぎゅっと握った。  
真ん中分けしてある髪がはらはらと散る。  
顔が赤いのは恥ずかしさのせいだけではない。  
 
なおも望は千里の脇をねっとり舐め、  
時には接吻しながら左手を千里の左の乳房に回した。  
(右は相変わらず霧とまといが責めているのだ。)  
そして、二人に比べると遠慮がちなふくらみを、五本の指でやわやわと揉んだ。  
全体的に満遍なく揉みながら、時には乳首をこねたり、  
親指で柔らかく押しつぶしたり、  
指の腹で千里が一番敏感な所である乳首の下側をすりすりっと擦ったりした。  
 
「はうん!……なぁ……。」  
 
胸から生ずる爆発的な快感に千里は悶えるが、  
右半分はライバル二人組に押さえられ、身動きが取れない。  
そんな千里に望が接吻してきた。千里は激しく自分から舌を絡めた。  
唇を合わせ、舌を絡めている間に、  
望の指先が腹、臍を経由して茂みをかき分けてきた。  
そして、ここもやはり優しく撫で始めた。  
風呂の中で撫でられた至福の感触を思い出しているうちに、  
指先が秘所に進入し、もう豆に軽くタッチしてきた。  
 
「ひゃうううなぁ!」  
 
思わず接吻していた口を離し、叫んでしまった。  
それを機に、望の唇が移動を開始し、首筋を伝って胸に至った。  
千里の秘所にいる指は、浅瀬で水遊びを楽しんだり、  
少し奥に入り込んで探検したり、また豆に戻って軽く撫でたりしている。  
そんな感触がもたらす強力な快感の束で意識が飛びそうになるうちに、  
望の唇が勃起したままふるふると震えている乳首をちゅん、ちゅんとかるく啄んだり、  
舌先で一周したり、れろれろっと何度も弾いたり、  
仕上げにちゅううっと吸い上げたりする。  
千里はグロッキー寸前である。  
 
やがて唯一自由だった千里の左脚にも望が脚を絡めてきた  
それまでずっと握っていた千里の右手をようやく放したかと思うと、  
千里の左足をずいっと肩まで抱え上げた。  
そのまま千里にのしかかり、ぐっと挿入した。  
 
「あぅん!」  
 
いきなり奥深くまで刺され、千里の身体の芯を満足感が貫いた。  
だが、望がそのまま激しく律動を加えているうちに、  
「ああん、ああん、ああん」  
と、首を激しく振りながら、しきりに何かが違うとアピールし始めた。  
望は、相変わらずライバルを甘美に責め立てていた二人に目配せした。  
霧とまといが素直に千里の上から退くと、改めて千里の脚を開き、  
正常位で挿入し直した。果たして、  
 
「うなああああああ……。」  
 
深い満足そうな嬌声が千里の口から漏れた。  
望の突きにあわせ、秘めやかな水音がにちゅっ、ぴちゅっと混ざってきた。  
もう望は脚を抱えていないのに、千里の方から望の腰をがっちり挟み込む。  
そして腰を律動に合わせがくんがくんと揺さぶりながら望の腰に擦り付ける。  
 
霧が千里の耳元で囁いた。  
「うふふ……とっても可愛いわよ」  
 
まといも同様に囁く。  
「感じちゃってるのね……素敵よ」  
 
二人は顔を見合わせ、頷きあった。  
――よっぽど長いことしてもらってなかったのね……  
 
二人の憐憫の情を知らないまま、千里が独りで高ぶっていった。  
望の短く鋭いストロークに合わせて、切れ切れに声を上げる。  
 
「うな、うな、うな……」  
「もうイッちゃうんですか」  
 
望がまだ余裕を見せた声をかける。だが千里はとても耳に入らない風だ。  
 
「だ、だってぇ……うな、うな、うな、うなうなうな……なああああっ!」  
 
顔を真っ赤にしたまましきりに髪を振り乱していたが、  
最後の一声を上げると一瞬身体が強張った。  
ややあって、くてっと全身から力が抜けた。  
望の肩を抱いていた手が解け、はたりと蒲団に広がると、静かに横たわった。  
きつく望に絡めていた脚も解けていた。意識を失っていた。  
寝姿は何とも可愛らしい女のコそのもので、その表情は満足げであった。  
 
霧とまといが手を繋いで横になっている。  
千里の媚態の一部始終を目にした今、  
これから自分達の身に起こるできごとに期待が膨らむ。  
霧の左手とまといの右手が改めてぎゅっと絡み合う。  
そこへ、望が割って入った。  
千里には放出していないので、絶棒の威容がいつにも増して素晴らしい。  
 
望はおもむろに二人を抱き寄せ、ぎゅーっと抱きしめた。  
二人も担任に固く抱きつく。  
愛する人とただ抱き合うだけで心に満足感が涌いてくるものなのか、  
と改めて認識する。  
すると、同時に頭を撫でられた。  
その予想外の心地よさに、二人とも、  
千里があんなに高ぶったのがおぼろげながら分かる気がした。  
なでなでが続けられながら、望が教え子二人に代わる代わる接吻してきた。  
それぞれに接吻する間隔が長くなると、  
空いた方が自然に望の耳や首筋に舌を這わせるようになった。  
 
代わる代わるの接吻を続けたまま、望の手がライバル同士の胸に伸びてきた。  
霧の乳房はマシュマロのように白く柔らかく豊かなのに対して、  
まといのはもちもち・ぷりぷりっと弾むようだった。  
そして、いずれも少女の胸特有の弾力性に富んでいて、  
仰向けになっていても形が崩れることはなく、美しい形状を保っていた。  
タイプの異なる優れた乳房を望は大いに堪能した。  
先に千里を喘がせたのにもまして様々な動きで二人を翻弄し、  
いい声で鳴かせた。  
 
だんだん望がずり下がってきた。  
今度はそれぞれ硬くなっている乳首に唇を寄せ、代わる代わる愛撫し始めた。  
底から舐め上げ、乳輪を舌先で何度もなぞり、  
ちゅっちゅっと音を立てて吸った。  
その度に二人は喘ぎ、快感を訴え、  
自分が好いた男に愛されて幸せなことをアピールし合った。  
望はさらに教え子の熱く疼く乳首を舌先でレロレロとはじき、唇で甘噛みし、  
快楽の淵に追い込んでいった。  
 
教え子の乳房に溺れ、反応を楽しみながら、望はさらに手を下に伸ばしていく。  
白い腹からつややかな太腿に寄り道した後、二人の若叢をさわさわと掻き分け、  
微妙に形状が異なるスリットの上からむにむにと刺激してやった。  
 
「あぁあん」  
「う……あぅ」  
 
二人の喘ぎが高まった。  
気をよくして、秘密の部分がありそうなところの上を指の腹でぐりぐりしてやる。  
すると二人はさらに喘ぐ。  
試しに指を浅瀬に差し入れ、波打ち際でぴちゃぴちゃ遊ばせると、  
秘めやかな水音が二箇所から聞こえてくる。  
どちらにともなく、望が教え子に尋ねた。  
 
「どちらから先にしましょうか」  
「「私からっ!」」  
 
二人は即答した。  
あれだけ望によって禁断の快楽の淵に追い詰められていたのに、  
一瞬の躊躇もない。さすがライバル同士である。  
 
「仕方ありませんね、じゃあできるだけ我慢した方からしてあげましょう」  
「我慢って?」霧が訊ねた。  
 
まといも後を継いだが、望の指によって中断された。  
 
「どういうこと……ああんっ!」  
 
望が指をまといの中に差し入れ、秘密のスポットをぐっと刺激したのだった。  
 
「え!? え!? ……ひゃう!」  
 
霧もすぐに同じ攻撃を受けた。  
たちまち二人とも高みに連れて行かれそうになった。  
 
「いやん、待って、待って……あああ」  
「うう……くうううん……あぁん!」  
 
望は二人の女の奥を刺激しながら、親指では若芽をぐりぐり押し潰し、  
二人の乳首を交互に甘く唇ではむはむし、仕上げにちゅうううっときつく吸い上げた。  
 
「ひゃうううううう!」  
「ひぐううううぅん!」  
 
差し込まれた指をきつく締め上げながら、ほぼ同時に二人とも絶頂に達した。  
が、望と肉体的に接する頻度が高い分、霧がわずかに持ちこたえたようだ。  
 
     ☆  
 
二人とも赤い顔をして荒い息をついていた。  
霧の左手とまといの右手は繋がったままである。  
望が霧に声をかけた。  
 
「じゃあ、いきますよ」  
「うん……」  
 
霧が頷くのを確かめてから、腰を抱え込むと一気に挿入した。  
 
「はうぅん!」  
 
なじみの絶棒とはいえ、霧は深い充足感に包まれた。  
的確な律動が始まると、身体の芯が蕩けるような気がした。  
 
一方、望は小刻みに腰を動かしながら、右手はまといの秘部に這わせ、  
イタズラを仕掛けた。  
先ほど燃え上がった火が消えないようにくすぶらせておくつもりだった。  
 
「あん!」  
 
まといはまさかの指に嬉しさ半分、戸惑い半分だった。  
放っておかれて覚めてしまわずにすむのはありがたいが、  
霧にイタズラを仕掛けて気を反らせてやろうと思っていたあてが外れたのだ。  
唯一動かせる左手も、望の指技で女の芯が揺さぶられていては、  
空しく宙をもがくだけだった。  
 
当の霧は望のリズミカルな律動で陶然となっていた。  
一突きごとに電流が女の奥から背筋を駆け上る。  
おまけに、望が左手で霧のボディラインを撫でたり乳房を触ったりしてきて、  
霧はすっかり燃え上がった。  
ところが、これから本格的に、というところで急に望が絶棒を抜いてしまった。  
 
「あんっ……」  
 
登りつめるつもりが、梯子を外されたようだった。  
 
そんな気も知らず、望は  
 
「お待たせしました」  
 
とまといに声をかけると、脚を大きく開かせ、ずにっと挿入した。  
 
「はぅうん!」  
 
望の指によってくすぶり続けていたまといの体内の火がたちまち燃え上がった。  
知らないうちに望の腰を両足で挟み込んでいた。  
望はそのままぐいっ、ぐいっと大きな律動を続けながら、  
今度は左手を霧の秘部に這わせ、いきなり芽をぐりぐりした。  
 
「ひぅ! くぅ……」  
 
先ほど達しかけて宙ぶらりんな状態に落とされていた霧は、  
たちまち身体中の血液が絶頂に向かってスタンバイするのを自覚した。  
実は、霧もまといにイタズラを仕掛けて気を反らせる気が満々だったのだが、  
やはり望の指によって阻止されてしまったのである。  
 
「あん、あん、あぁ……うん!」  
 
まといも望と共に絶頂に駆け上がるつもりだったが、  
望が絶棒を抜いてしまおうとするのを察知した。  
 
「あん、ダメぇ!」  
 
そこで精一杯締め付け、抜かせないようにしようとしたが、  
ちゅぽんっと音を立てて抜かれてしまった。  
 
「ううぅ……」  
 
二人の恨みの篭った視線に気づいているのかそうでないのか、  
望は何度も二人の間をこれ往復した。  
一方を絶頂間近に追い込んでは隣に移る。その繰り返しである。  
 
     ☆  
 
そのうちに、二人とも後が無いところまで追い込まれた。  
望もそろそろ発射してもいいという気になったのか、  
 
「じゃあ、二人とも四つん這いになって」  
 
と命令した。  
霧とまといは無言のままふらつく腰でのろのろと両手をつき、  
尻を上げようとした。  
 
「ほらほら」  
 
望は教え子たちの可愛いヒップをぺちぺちと軽く叩いて催促した。  
 
「あン……」  
「はぅ……」  
 
二人はどうにか揃って四つん這いになった。  
霧の真っ白で円みを帯びた充実したヒップ。  
まといの少女らしく艶やかなヒップ。  
年齢相応に可愛らしく、  
また自分が開発して男を蕩かせる魅力を放つに至った二人のヒップを抱え込み、  
まずまといから挿入した。  
 
「はぅっ! い、いい」  
まといは一瞬仰け反って叫んだ。軽く達したようだ。  
続けて望の右手がまといの乳房を掴み、下から強めに揉み上げる。  
そのままずんずんとスピードをつけて腰だけでシャフトを繰り込んでいく。  
 
「先生、もう、もう来て……あぁん」  
 
まといがたまらずおねだりをする。  
それを耳にしながら、望は霧の腰に添えていた左手を秘所に差し込み、  
またあの憎い指で芯を蕩けさせる。  
霧はその指から逃げられずに、  
顔を蒲団に押し付けぶるぶる震えながら新たな快感に耐えた。  
 
駆け上る準備が整っているまといから、またも絶棒が抜かれ、間伐を入れず霧に挿入された。  
 
「ひゃん! あぐぅ……」  
 
霧の中はすっかりぬかるんでいた。  
そのまま力強い腰遣いで霧を今晩初めての絶頂に追い詰めていく。  
望は、左手で霧の豊かな乳房をたぷっ、たぷっと揉みこみ、  
右手では先ほどまで絶棒が出入りしていたまといの秘部を弄る。  
霧が高みに達しようとしているのと同じく、  
まといも体にくすぶっている火がますます燃え盛るばかりである。  
 
何度か谷渡りが続けられるうち、三人とも限界が近づいた。  
 
「先生、もう、もう」  
「私も、もうだめ、あああ、もう」  
 
望が二人に繰り込むストロークも激しさを増し、いよいよラストスパートに入った。  
 
「じゃ、じゃあ、私もそろそろ……むっ!」  
 
まず、まといの後ろから火のつくような激しいストロークを打ち込んでいた望が、  
まといの中で第一陣を発射した。それがまといの奥に勢いよく当たった。  
 
「はぁっ!」  
 
まといは、中に暖かいものが注入されたことを感じ、目の前が白くなった。  
望はすぐに絶棒を引き抜き、隣で待っている霧に挿入した。  
そうしながら、素早くまといの秘部に手を伸ばし、  
芽をやや強めにつまみ、かるく捻った。  
 
「ひゃああああううううんっ!」  
 
まといは一きわ高く叫ぶと、背を仰け反らせ、しばらくぶるぶる震えていた。  
やがて体を支えていた手が崩れ、くてっと蒲団に突っ伏した。  
ついにそのまま達したのだった。  
 
一方、第一陣をまといに発射した望は、第二陣以降を全部霧の中に注ぎ込んだ。  
何とかムダに外に漏らさずにすんだようだ。  
霧もラストスパート特有の力強いストロークと共に、  
自分の中で暖かいものが出されているのを感じた。  
 
「ふあああああ、あん、あん、あんあんあんあああ」  
 
ライバルと同じように霧も背を仰け反らせ、激しく達していった。  
ややあって、霧も蒲団にへたり込んだ。  
望は最後の一滴まで霧の中に出し切るべく、ゆっくり小刻みに律動を続けていた。  
 
霧から絶棒を引き抜いた望が、千里の方を向いた。  
千里は、さっきから三人の様子を眺めて切なそうな表情を浮かべていたのだった。  
望が二人の傍を離れ、千里の前にどっかとあぐらをかくと、  
くいくいと手招きをした。  
千里は嬉しそうに望の前に来て屈みこむと、  
さっきまでまといと霧の中に入っていた絶棒を口で清め始めた。  
 
「ん……木津さん、上手ですよ」  
 
望はかすかにうめきながら声をかけた。  
 
「そうですか? 嬉しい!」  
 
早くも威力を取り戻した絶棒から口を離して、  
千里が素直に喜びの声を上げた。  
 
「よーし、じゃあご褒美です。もう一度してあげましょう」  
「はい。……先生、あの、お願いです。」  
「ん?」  
「今度は、……あの……」  
「んー? 今度は?」  
「その……一緒に、お願いします」  
 
望はニッコリ微笑みかけた。  
 
「いいですよ。一緒にイきましょう」  
 
千里が心底嬉しそうな笑顔を見せた。  
その千里の脚を開かせ腰を抱え込むと、望はずいっと奥深く挿入した。  
 
「はうぅ……。」  
 
以降、望と絶望ガールズの営みは明け方まで続いた。  
 
     ☆     ☆  
 
千里の言う「人間が寝てていい時間帯」をとうに過ぎて眠りこけていた望を、  
三人娘がたたき起こした。  
 
「先生、起きて下さい。」  
「朝ご飯ができてます」  
「またみんなで作ったんだよ」  
 
たたき起こされた割りには気分は軽い。むしろ爽快といってもいいくらいだ。  
久しぶりに心いくまで出しきったからだろうか。  
そんなことを思いながら、望は食卓についた。  
納豆にとろろご飯、蜆汁、モロヘイヤのおひたしなど、精のつくメニューが並ぶ。  
全てを気持ちよく平らげた望は、たちまち軸ぶれモードに戻った。  
ちなみに、昼以降のメニューも三人が頭を絞って考えたメニューが並ぶ予定である。  
 
     ☆  
 
今は土曜日の朝だ。  
午後には奈美が手作りのクッキーを宿直室に届けに来て、  
この営みに巻き込まれるのだが、これはまた別の話で。  
――――月曜の朝までまだ長い。  
 
     ――――[完]――――  
 
 

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