「おはようございます」
2のへ教室。
げっそりやつれてしまっている望が入ってきた。
「先生……それ……」
藤吉がキョトンとした目をして指を差す。
なんだか望の袴が脹らんでいるのだ。それも前方だけ、むくっと。
「なんでもありません」
言ってるそばからぴょこっと動く。
「しっぽじゃないですよね……」
小節が興奮気味に身を乗り出す。
「違います……ちょっとした食あたりですよ………」
食あたりでこんな風になるはずがないのだが、まあ食あたりと言えばそうか。
望は本当はこんな状況で学校なんか来たくなかったが、こういうつらそうな時こそ来るべきだと思った。
つらいのにお仕事頑張ってますモードを見せびらかすために。
「何があったんですか?」
奈美が尋ねる。
「辛いカレーが滲みて腫れてしまったんです……」
そう言えば、声もどこか嗄れている。
「な、何をしたんですかぁ!!」
「まったくもって刺激の強い食べ物には気をつけなくちゃいけません……」
望は溜め息をついた。
しかし、何もこんなところが腫れているのを見せびらかすことはなかろうに。
久藤がぼそっと呟いた。
「刺激の強い読み物にも気をつけた方がいいと思うな」
おわり
<既に完成している仮ブログは、翌朝掲載予定>
◆◆◆仮ブログ 腫れ物◆◆◆
恥の多い連載を送ってきました。
わかってますよ。なんで大事なところを飛ばすのか、って言いたいんでしょ。
ギャグ漫画のパロディーだったら、このくらいのオチで決着にしましょうよ。
え? 納得できない?
仕方ありません。本当のことを言いましょう。
このオチは派生編です。ダミーですよ。
言うと思った?
ストーリーは別なオチに向かってまだ続きますが、完成しなかった時はこのオチを採用して下さい。
……なんか真面目に語ってしまってますね。
読者さんたちがみんな優しいので、逆に腫れ物扱いされているんじゃないかという疑念が生じました。
いや、疑念じゃない、もはや信念です。
こうやって他人をやきもきさせようとする愉快犯の私は、社会の膿です。
膿まれてきてすいません。