自宅にあるパソコンで、2chを閲覧していた望は唖然とした。
「原作者ですら週1なのに、この精力絶倫っぷりは一体……」
そう、なんだかすごい人が作品を連発しているのだ。
「ドーピングです」
「えっ………?」
「性欲が高まるお薬を服用したから、興奮してるんですよ」
「説明はわかりましたが、いたんですか」
「ずっと」
後ろからぬっと顔を出したまといは、いきなりぎゅっと望の胴をきつく抱き締めた。
「うわっ、ちょ、ちょっと、何するんですか!」
慌ててもがこうとした望が顔をまといの方を向けた時、せつなそうな目をしているまといの表情が見えた。
思わず、望の抵抗が止まってしまう。
「先生、もうそろそろ、あたしたち、付き合い始めて1年ですよ」
「まあ、昨年からのお付き合いですから、そういうことになりますが………」
「それなのに、先生、いつもあたしの気持ちに応えてくれてない」
「……え………」
「女子大生からまたカレーをもらってにやけてたり、そんなにあたしよりあの女の方がいいんですか?」
確かに、望は先ほど女子大生から余ったカレーをもらった。
個人的にはご近所づきあいの一環くらいにしか思っていない。
遠慮せず一時間ほど前に平らげて、どうでもいいことだが現に汚れた食器が流しにあるままだ。
「今日こそは……先生と一線を越えますからね」
「ちょっと待ってくだ」
「待ちませんよ」
あっさり望の上着は剥がれた。
改めて望を後ろからぎゅっと抱き締めるまとい。
そして、その指先が、望の乳首に軽く触れて……。
「ひやゃっ……」
まといは不敵な笑みを浮かべた。
「やっぱり感じやすくなってますね」
「や……やっぱりって……まさか………」
「そう、そのまさかです。あのカレーにこっそり媚薬を入れておきました。ほら」
「ひゃうんっ!!」
「すごくいい反応ですね。感度が通常の10倍になるらしいですから……」
望は目に涙をにじませた。
そうか、そういうことか……。
それで私はもんもんとして、普段なら絶対閲覧するはずのない【絶望先生】久米田康治エロパロ総合 Part4【改蔵】を読んでいたのか……。
はっ!!
『この精力絶倫っぷりは一体……』
常月さんが『ドーピングです』って答えたのは、そういうことか……。
精力絶倫なのが私自身だという風にとったのですね。
しかし、そんな会話の行き違いなど、どうでもよくなってきた。
まといの指がじらすようにまさぐってくるので、考えをまとめる余裕がない。
快感に溺れながら、この媚薬、どこから手に入れたんだ、という考えが浮かぶのが精一杯だった。
◆◆◆仮ブログ ドーピング◆◆◆
私のバイタリティはそんな自慢できるものではありません。
コツコツとカキ溜めて、放出しているだけです。
早打ちじゃないことを羨ましがられたりしますが、淡白なまま長いので嫌われているに決まっています。
嫌われたくないあまりに、中折れです。読者を欲求不満に陥れて、余計嫌われます。
つづきはくぼずか草でも煎じて飲みながら、考えたいと思います。