「可符香さん、このタオルとカーテンは?」  
「タオルを持ってこっちに入ってください」  
シャッ  
「うわっ…すみません!って…え…?」  
「髪くらい拭いてってください。はい目隠し」  
「?」  
くしゃくしゃくしゃ  
「ごほうびです」  
ちゅ  
「…さっぱり事態が飲み込めません」  
 
可「カット。この組み合わせだと祭になりそうもないですね」  
千「可符香の反応に恥じらいがないから。」  
可「配役変えましょうか」  
望「いったい何だと言うのですか?」  
可「次はカエレちゃんにお願いします。テイクツー」  
 
シャアアアア  
「イエス!イエース!」  
「あの…入り難い雰囲気なんですけど」  
 
可「カット。んー。次は奈美ちゃんにお願い。テイクスリー」  
 
「あのー、日塔さん、タオル…」  
「あ、そこ置いといて下さい」  
「…」  
 
千「うわぁ普通…」  
奈「普通って言うなぁあ!」  
望「さっきから私は何をやらされているのでしょうか?」  
可「いろいろ研究しているんですよぉ。人気の秘密とか」  
望「?」  
あ「あの」  
可「あびるちゃん」  
あ「そもそもみんな『先生に見られても何とも思わない』って姿勢だから  
上手くいくはずないと思う」  
千「大体この間みんなで温泉行ったばかりじゃない。」  
可「温泉…霧ちゃんに頼んでみましょうか」  
 
霧「先生と?だったらやってみるよ」  
可「それじゃ、テイクフォー」  
 
シャッ  
「小森さん。タオル持ってきました」  
「あ…先生」  
「あ…すみません!」  
「いいの!………せっかくだから髪、拭いて…?」  
くしくしくし  
「…怒ってますか?」  
「ぜ、全然怒ってないよ!」  
「…」  
「…」  
「…」  
「先生、髪拭くの上手いね」  
「そうですか?」  
「これ、お礼だよ」  
ちぅ  
「…!」  
 
可「カーット!なかなかいい感じですよぉ。次は…あ、適任が居ました」  
 
「入りなさい」  
「し、つれいします」  
シャッ  
「これで目隠しなさい」  
「はい…」  
「髪を拭いて」  
「はい…」  
「もういいわ。ご褒美をあげる。口を開けなさい」  
「口?」  
しゃあぁぁあぁああ  
「ゲホッゲホッゲホッ酷いですよ!」  
「あら?こっちは嬉しそうだけど?」  
すりっ  
「うっ…」  
「どうしたのかしらね?どんどん元気になってるじゃない…」  
すりっすりっすりっ  
「その…いけません…」  
「そうね。いけないなら止めるわ」  
「えっ?」  
「あら?どうしたのかしら?」  
「えーと…」  
「言いたいことがあるならはっきりと言いなさい」  
「…あ…あの…」  
「イ・カ・せ・て・く・だ・さ・い・?」  
「…イ…イカ「カーット!素晴らしいですよぉ智恵先生」  
智「あら、ありがと」  
可「ありがとうごさいました。今日はこの辺で撤収しましょう」  
 
ぽつん  
「…絶望した…!理性の脆さに絶望した…!寸止めに絶望した!」  
 

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