AM1:00
しんとした室内、霧はもぞりと布団の中で体制を替え、仰向けだった体を横にした。暗闇の中目を凝らし、少し離して敷かれている布団の上をじっと見る。そこには、望と交が仲良く寝息を立てている姿がぼんやりと確認できた。
(ちゃんと、寝てるよね……?)
念のため、もう数十秒聞き耳を立ててみる。穏やかな寝息は乱れない。
(よし)
霧は、少し肩の力を抜くと、そっと己の右手を小豆色のジャージの中へと入れた。
勿論、物音が立たないように。
足回りに薄いレースが散った白い下着の上から中指を当てて、割れ目に沿って控え目に往復させる。
膝はぴったりと閉じたまま、中指の往復に合わせて薬指と小指で太腿を撫でてみる。少し太ったかもしれない。
そんな事を思いつつも、己の体温とは言え、冷えていた指先に肌の熱が移り心地よかった。
布団の中で、空いている片手を胸元へと移動させ、シャツの上から膨らみを掴んだ。就寝時には下着を着けていないため、ふわりとした柔らかさが掌に伝わる。
普段は、胸元が目立つ格好はしない、と言うか、寧ろ布団を被っていたりして余り分からないかもしれないが、これでも結構あるのだ。交にはお子様体系だと言われたが、そんな事は無い。そう、霧自身思っていた。
(男の人って、巨乳が好きって言うけど、先生もそうなのかな。知恵先生みたいな?)
柔らかい膨らみをやわやわと揉むと、マシュマロのように僅かな弾力を返しながら形を変えた。
(先生、霧の胸も気持ち良いよ?ほら、こんなに柔らかいし。触って、先生……いっぱい揉んで……)
己の胸を揉む手付きが少し荒くなり、眉の根が切なげに寄る。
下着の下で、今のところは自分の指だけが出入りする秘密の場所が潤ってきたのを感じると、中に手を入れて指を這わせた。割れ目の間に隠れた、ぷっくりした肉粒はすっかり硬くなっていた。粒の両側の溝を指でなぞると、霧は小さく震えて背を丸める。
「っ…ん…」
荒くなる呼気を抑えようと唇を噛むが、全ては堪えきれずに口元を布団に埋める。
胸を揉む手を止めると、その頂の突起へと触れた。そこはすっかり硬くなっていた。
下から上へと押し潰したり、指の間に挟んでぎゅっと力を込めてみる。
(あっ、あ……霧の乳首もっといじめて、気持ち良いよ……)
乳首に触れると、秘所からはあとからあとから、蜜が零れてくる。
人差し指と中指。2本の指で、肉粒を両側から擦り上げた。
指を動かすたびに、とろみのある液が指に絡んで、ぐちゅぐちゅと音を立てる。
実際の音のボリュームは、寝息と同等のものだったが、指の感覚のせいか、部屋中に響いているような錯覚を覚える。
(っ、まだ中弄ってないのに、イッちゃいそう。先生、早く霧の中にいれて?おねがいっ。……あっ、気持ち良い、いいよぉっ)
たまらずに、胸の突起を強く摘みつつ、きゅっと上へ引っ張って刺激する。そして、疼いていた場所へと、漸く中指を入れた。
こんな事、しちゃ駄目なのに。
ぐちゃぐちゃに濡れていたそこは、簡単に指を根元まで飲み込んでしまう。
――こんなに簡単に入ってしまいましたよ?小森さんはいやらしいんですね。
耳元で望に囁かれながら貫かれるのを想像して、夢中で指を動かす。いつの間にか体は熱くなり、膝の裏にはじっとりと汗をかいていた。指を抜き差しする度に内壁が擦られてどうしようもなく気持ち良い。
(は、ぁっ、あぁ…きもちぃっ、あぁんっ、せんせい、だめ、もうイッちゃう!いっちゃうよ……!)
もうイク!そう思った瞬間、足の先に力がこもる。触っている場所に、すべての感覚が集中しているかのような強い快感が押し寄せた。中の一番気持ち良い場所を、指でぎゅうっと押したまま、霧は昇り果て、びくびくと体を震わせた。
絶頂を通り越すと、脱力感と共に罪悪感がちくりと胸を刺す。目が慣れたせいか、望の寝顔もよく見えるようになっていた。
ゆっくり呼吸を整えながらそっとティッシュを取り、濡れた指先を拭うとゴミ箱へと捨てた。
ふいに、独特の匂いが鼻につく。気付かれたりしてないよね?少しの不安を抱えつつも、霧は仰向けになった。
(先生、ごめんなさい。……大好き)
瞼を伏せると、疲れもあってか、すぅ、とすぐに眠りに落ちた。
AM5:00
「ふぅ。……女生徒と一つ屋根の下では、さすがに明け方くらいしか出来ませんからね」
ゴミ箱の中に、霧が捨てたものとは別の、丸まったティッシュの塊がもう一つ増えていた。
END