ある日、俺は家に帰る途中に妙な違和感を感じていた。
道行く人がたまに俺のほうを見てびっくりするあたり、顔色が非常によろしくないのかもしれない。
こういうときは酒を飲んで早く寝るに限る。
コンビニで引きつった顔の店員から酒を買い、その日は10時前には寝た。翌朝、しっかり寝たはずだが違和感は消えていない。
朝の準備を済ませた後でふと昨日は携帯を朝かばんに入れたっきりで、一度も出さずに寝てしまったことを思い出しあわててチェックしてみた。
・・・・・・・新着メールあり9件、しまった、誰か俺に用事でもあったのか、とりあえず読まなければ
めるめる(今お前の後ろにいるぞ)
めるめる(さっきからお前の後ろにいるぞ)
めるめる(お前の後ろにいるんだけどー、もしもーし)
めるめる(もしもーし、いい加減気づけよ)
めるめる(芽留です・・・怨んだ人が鈍すぎるとです・・・芽留です・・・)
めるめる(うー、一日一回くらいは後ろ見るもんだろ普通!)
めるめる(おい、あのハゲ親父とかめっちゃこっち見てるぞ)
めるめる(な、なんでうつ伏せで寝るんだよ!いいかげんこっちみろよ・・・)
めるめる(えぅ・・・ぐすん・・・・このメールに気づいてからでいいので後ろみてください)
俺は背後の気配を確認すると、振り向かないで家を出て大学へ向かった。
その日俺の背後には、半べそかきながら後ろをついてくる少女がいたらしい