「それで…お前たちの惚れ薬ってのは本当に効くのか?」
「はぅっっ!……ウソですぅ、ただのジュース…あっ、あんっ!」
「詐欺ってわけだ。ひどい話だな」
「あっ、あっ、あっ、ごめんなさ…やっっま、た…いっひゃ…ぅぅぅ」
涙と共に、淫靡で男に媚びきった笑顔をふりまきながら、翔子が喘ぐ。
愛液を滴らせる蜜壷を貫き激しく動く肉棒にあわせて、彼女自身も腰を振る。
それだけでは物足りないとばかりに、両手で2本の肉棒をしごき、しゃぶる。
さらにその柔らかな体を男達の手が、好き放題にまさぐっていた。
6本の手と3本の肉棒が彼女を快楽の虜にし、既に正気など失われているように見える。
今やその頭の中には、男達の精液と快楽を求めることしかありはしなかった。
商品のこと、商売のこと、彼女達自身のこと、何もかも洗いざらい吐いてしまう。
(翔子……)
情欲に狂った友人の姿に美子の胸が痛む。
彼女もまた翔子と同様に、男達に犯されていた。
四つんばいにさせた美子の背後から、激しく腰を打ちつける男。
肉棒をしゃぶらせながら、美子の喉奥を犯す男。
だが、幸か不幸か美子には翔子と違って理性が残されていた。
男達に犯されて、だがその快感に浸りきっている翔子を、酷いとも羨ましいとも思う。
あんな風に狂ってしまえれば、苦しまなくても済むのだろうか。
「ったくよぉ、俺らのシマであんなつまんねー商売されちゃこっちの信用にもかかるんだよ……わかる?」
男が、美子の頭を掴んで激しく腰を前後に動かしながら言う。
息苦しい、生臭くて気持ち悪い、だが男の望むようにしなければ何をされてしまうのかわかったものではない。
「…噛み付いたりしやがったら、歯全部抜いてやるからな」
怖気が走った。
どうしようもないくらい恐ろしく、引きつった笑顔を浮かべて肉棒に懸命に奉仕する。
男は、美子の様子を見て満足そうに笑った。
「っ!……ふぅ」
熱くて濃い白濁液が美子の喉奥に吐き出されたが、男はまだ肉棒を抜かずに肉棒を綺麗にするよう命令する。
言われるがまま、美子は舌で丁寧に男の精液を舐めとっていく。
屈辱的だが、それでも無理矢理肉棒で喉を犯される苦しみに比べればずっとマシだ。
「ほら見てみろよ、お前らの紛いもんと違ってちゃんと効いてるだろ?」
美子に肉棒をしゃぶらせながら、男が顎で翔子の方を指して言う。
翔子は、二人の男に抱きかかえられながら、前後の穴を肉棒に貫かれていた。
膣と尻穴を交互に肉棒が行き来する快感に、翔子は全身を痙攣させながら喘ぎ、
だらしなく開いた口からは涎を垂らして、焦点の合っていない目でどこか遠くを見ながら男に抱きついていた。
「まあ、正確には惚れ薬じゃなくて、男ならなんでもよくなる薬だけどな」
にい、と下卑た笑顔で美子を見下ろしながら男が言う。
美子と翔子の違いはそこだった。
美子には、彼女達が売っていた惚れ薬を、翔子には彼らの言う『惚れ薬』が与えられた。
その差は一目瞭然。
所詮彼女達の商売など、子どものお遊びに過ぎないことを、あらゆる意味で思い知らされた。
「それに、お嬢ちゃんは若いから知らないだろうけど、男なんてみんな惚れ薬持ってんだよ?」
うつろな目で疑問符を浮かべながら男を見上げる美子。
ちょうどその瞬間、彼女を背後から犯していた男が美子の膣内に射精した。
「っっふぅ……ん」
体の奥が、きゅんきゅんと疼いて、思わず声を漏らしてしまった。
「はははは、ちょっと扱いが特殊で量も必要だけどな。効くだろ?」
だが、もちろんそれで終わるわけがない。
美子と翔子が謝罪しようが何をしようが、男達が止まることはない。
それは、二人が完全に身も心も屈服するまで続くのだ。
男達は入れ替わり、立ち代わり、終わったと思えばまた新しい男に犯され、浴びるほどの精液を受けさせられる。
翔子は、男を求めてよがり狂い、美子は泣き疲れて人形のように犯され続ける。
せめて苦しみから逃れようと美子が彼らの『惚れ薬』を求めても、彼らはそれを与えてくれない。
これからも彼らにけして逆らえなくしようと、翔子には悦楽を、美子には恐怖を刷り込ませる。
「ゆるしへ……くださぃ…もう…」
これで何度目だろうか、美子が懇願する。
だが、そんなものは関係なく男達は二人を犯すのを止めはしない……はずであったが。
「やめてやろうか?」
「ふぇ?」
「その代わり、全員、翔子ちゃんに相手してもらうけどな」
「そんな……」
「ははは、さすがにぶっ壊れちまうかもなぁ」
美子が目を向けると、翔子は悦楽に浸りきり、男達に犯されながら笑っていた。
「そんなの……だめ……するから、私も…」
「いい子だ」
男が、彼の部下と思しき男に目配せする。
しばらくすると別の大柄の男がやってきた。
「じゃ、頑張れよ」
男が美子の背後に回り両手を背後から回し、拘束するように抱きしめた。
美子の前に立った大柄の男が、目の前で服を脱ぎだし、その肉棒をさらけ出す。
「へ…いや……なにこれ…」
他の男達よりも確実に一回りは大きな肉棒、しかし何よりその異形といえる形が目に付いた。
ごつごつと、丸みが肉棒のそこかしこに見られる。
何を埋め込んでいるのか、わからないがどうしようもないほど恐ろしく、美子は恐怖に震える。
「いや!やめて!やだ!や……ぎっ……いああああぁぁぁ!?」
暴れようとするがもはや疲弊しきった体は簡単に押さえ込まれ、乱暴に挿入された肉棒が体内で前後に動く。
ごりごり硬いものが中を擦り、肉を巻き込むように激しく暴れまわる。
「抜いて……ぬい…………ぁぁ……」
びくん、と全身を痙攣させたかと思うと、しゃああああと水音を立てて美子が失禁した。
「ははは、漏らすほどよかったのか?」
「あぁぁぁ……」
ぶるぶると体を震わせ、しばらくすると美子は意識を失った。
頬を叩かれ、美子が目を覚ます。
「おいおい、頑張るんじゃなかったのか?見ろよ、かわいそうに」
「ああ……」
言われて目を向けると、先ほどの異形に今は翔子が犯されていた。
翔子も既に意識を失ってしまっているようだが、それにも構わず異形はその尻穴を犯していた。
「随分あの娘のこと気に入っちまったみたいだな、もう5回目だぞ」
絶望感、無力感、ぐらりと視界が揺れる。
「怖いだろう?もうこんなの嫌だよな」
美子が小さく首を縦に振る。
「だからさ、これからは俺達が世話してやるよ。金と仕事欲しいんだろ?」
ぶるぶる震えるだけで、美子は何も言えない。
だが、男にはそれで十分だったようだ。
「決まりだ。よろしくな」
その日、街から二人の詐欺師が消え……二人の娼婦が生まれた。