「ごめんね、突然お邪魔して。」
ニノヘ組・きっちり正義の粘着質少女が今お邪魔しているところ、それは―
「ううん。でも珍しいね。僕に相談したいことがあるみたいだけど…」
声の主は、この部屋の主でもある、ニノヘ組天才ストーリーテラー・久藤准。
そう、千里は准に相談したいことがあり、わざわざ准の部屋を訪れたのだ。
「うん、その…相談したいことってゆうのは…。」
准に出されたオレンジジュースを、ストローで落ち着きなくグルグルかき混ぜる。
千里らしくない、歯切れの悪い物言いに、准はらしくないな、と思った。それでも悩みとは大抵言いにくいものだ。千里とて例外ではない。
「何か…言いづらい悩み?」
「いや、やっぱり…こんなこと、男の子に相談するようなことじゃないかも…。」
「言ってみなきゃ分かんないよ。今は男女平等となりつつある時代だし、話してみて。」
「男女平等…!?そうよね!」
平等とゆう言葉を聞き、少し平静を取り戻したようだ。
「うーんと…実はね…。」
「うん。」
「笑わない?」
「笑わないよ。」
そこまで確認すると、千里はすぅっと深く息を吸った。
「胸が…小さいのが私の悩みで、その、どうやったら、おっきく、なるのかなって…。」
千里は恥ずかしさから准の方を見ず、目線は泳ぎ俯きながら、絞り出すように悩みを打ち明けた。
准は驚きのあまり目を丸くしていた。てっきり精神的な悩みだと思っていたのだ。しかし彼女は真剣そのものだ。答えない訳にもいかない。
「それはまず、胸の大きい知恵先生や木村さんに聞いてみた方が」
「聞いたわよ!でも知恵先生は、胸が小さいことは悪いことじゃないって諭すし、カエレさんは訴えるとか言うし…。他の子にはなんか相談しづらいってゆうか…。」
千里はすでに泣きそうな勢いである。
「こっちおいで。」
なるべく優しい声で呼びかける。
泣くのを我慢し、おずおずと准の近くまで来た千里を、自分が腰掛けているベッドに同じように座るように促した。
「どうして僕に相談しようと思ったの?木津は先生のことが好きだったよね?先生には相談した?」
「私がいくら先生のこと好きでも、先生は私のこと嫌ってるし、私の胸をバカにするもん…。先生を見返してやりたいの。久藤くんなら、何事にも動じないから、バカにしないで聞いてくれると思ったの…。何かいい方法も知ってるんじゃないかって…。」
ふーん、そうゆうことか、と准は納得した。と同時に、いつもと違うきっちりしていない千里を見て、少しからかってやりたくなった。
「分かった。効くか効かないかは分からないけど、1つ知ってるよ。」
「え!その方法は!?」
「胸をよく揉むといいらしいよ。」
「……あ…の…それは…自分で…?」
案の定動揺している千里を見て、准はどこか歪んだ楽しさを感じた。
「自分でやるのもいいけど、誰かにしてもらうのが一番いいかもね。こんなふうに―」
准は千里の後ろから、彼女の胸を制服の上から触りだす。
「ちょっと!いやっ…やめて…!」
千里が抵抗するも、准の手は離れない。
「大きくしたいんでしょ?じゃあ我慢しなきゃ。マッサージだと思って。」
マッサージとゆう言葉に、千里は無理矢理納得した。普通に考えればそんなはずないのに、突然のことにパニックになり、冷静な判断が出来なくなっていた。
大人しくなった千里を確認し、更に胸を揉みしだく。千里の呼吸がだんだんと荒くなる。准はそっと後ろから千里の表情を伺う。
すると、頬を少し赤らめ、目は潤み、呼吸は乱れていた。それを見た准は、からかいたいとゆう気持ちからいじめたいとゆう気持ちに変わった。
制服の中に手を滑らせ、下着をずらし、直接肌に触れる。固い感触のしたところを弄ると、千里の体がびくんと跳ねた。
「もしかして、感じてるの?木津さん。」
耳元で囁いてみる。どうしてこんないじめたい気持ちが湧き出るのか分からないが、色々どうでもよくなってきた。
「別に…感じてなんか…んあっ…!」
今まで我慢していた声が、つい漏れてしまう。准が一番敏感な所に口付け、執拗に舐め回し始めたのだ。
「感じてるじゃないか。好きでもない男に弄られて感じてるなんて、木津さんて淫乱なんだね。」
「んっ…違う…違う!ぁあっ…」
千里が羞恥と快楽の中でさ迷っている姿を見て、准はとても楽しい気持ちになる。自分でもこんな歪んだ楽しさを感じたのは初めてだった。
しかしこのまま体を奪ってしまうことも出来るが、今日で貰ってしまうのはもったいない気がした。
獲物はじわりじわりとゆっくり落としたい。
「なんてね。」
そう言うと准は、彼女を弄んでいた自分の舌と手を離した。
解放された千里は、肩を動かし深く息をする。乱れた制服で胸を隠そうとする姿は准を駆り立てるものがあったが、次の楽しみのために我慢した。
「ごめんねただのマッサージなのに、あんなこと言っちゃって。」
「………。」
「悩みのことと今日あったこと、誰にも言わないよ。二人だけの秘密にしよう。約束。」
千里はコクン、と小さく頷き、准の小指に自分の小指を絡めた。
「今ので胸が少しでも大きくなったって感じたら、またおいで?」
そう言って、優しく頭を撫でた。
きっと千里は来るだろうとゆう確信が、准にはあった。今触れられた感触は、忘れられないはずだ。
「今度は、あんなこと言わないよ。」
なんて口では言ってみせるが、本以外の楽しみが増えた。
どうやって攻めてやろうか、次が楽しみだ。
おしまい