「えー、今回は夢オチです」
いきなり宣言する望。そう、この話は夢オチである。
「夢オチなら何が起こっても大丈夫ですね」
望のセリフを奪ったのは可符香だ。
「そうです」
「キャラクターにそぐわない行動や、18禁行為なんかも」
「そうですね」
確認を取ると、可符香は例示を始めた。
「例えば、だらしのない千里ちゃんとか」
そう言えば千里がいない。と思ったら教室の後ろで横になっていた。
パンツ一枚でポテトチップをかじりながらテレビを見ている千里。
「さすが夢!現実ではありえない事が起こってますね」
テレビの出現も夢だからで片付けられるらしい。
可符香は続ける。
「ペラペラ喋る芽留ちゃんとか」
気付けば芽留は望の横に立っていた。
「…ひゃうっ!…んあっ!…はぁんっ…」
望の袖を掴み、何やら声を漏らす芽留。
よく見ると、スカートの下からストラップのようなものが垂れて、震えている。
これはツッコミ待ちなんだろうか。望は困惑し、可符香に聞いた。
「…これ、『ペラペラ喋る』とは全然違うんじゃないですか」
無視して可符香は続ける。
「お外で遊ぶ霧ちゃんとか」
可符香の指差す方には、窓枠に腰掛け、校庭へ向かって「一人遊び」をする霧がいた。
「…っはぁ……せんせぇ……もっと……」
人目を気にする様子など全くない。足を目一杯に開いて、休むことなく手を動かしている。
「……」
もはやコメント不可能な望。丁度そのとき教室の扉が開いた。
「普通じゃない奈美ちゃんとか」
教室に入ってきた奈美の姿は裸に拘束具一式と3点ローター、そして極太バイブの2本挿し。
それでいて笑顔だった。
「先生ぃッ、い、イイよぉッ、み、見てぇぇッ!! 見てへぇっ、みんな私をみ、見てへぇっ!!」
仰向けになる奈美の目は、完全にイッてしまっている。もはや望は眩暈を覚えていた。
「…普通じゃない、と言うより異常ですね」
「私、普通れしゅぅぅぅよお゛お゛お゛ぉ!? 私、ぁああああぉ、イッひゃううぅん!!」
奈美は叫びながら盛大に潮を噴き上げた。
「…いくら夢だからって、みんな自由すぎます!」
気を取り直そうとする望。しかし可符香はそうさせてくれない。
「まといちゃんは今頃遠くで先生を思い出して、してると思います」
「…そう言えば、可符香さんは変わりないんですね」
聞こえないフリをして、望は話題を逸らした。
ニヤリと笑う可符香。
「実は先生が変わってるんですよぉ」
「え?」
可符香はじっと望を見つめ、唱えるように話し始めた。
「今の先生は超ポジティブ。
だから目の前のかわいい教え子を無理矢理犯してもなんとかなると思える」
「なんとか…なる?」
「まぁ夢ですから」
だんだん望の目から正気の色が失せていく。
「夢…そうですね。…風浦さん」
「はーい」
望は可符香を押し倒した。
「すみません、先生我慢が出来そうにありません」
「ふふ。夢だからいきなり入れちゃってもなんとかなりますよ」
安心した望は焦る手つきで絶棒を取り出すと、可符香の白い下着をずらす。そして捻じ込んだ。
「風浦さんっ、すみません、でもっ、私、」
「あはっ、可符香でいいですよぉ、」
望は制服の上から可符香の胸を揉みしだき、可符香は望に全てを委ねた。
「可符香さんっ、」
「先生、一緒にっ、」
「ぁあ、もうっっ!!!」
「先生ぇっっ!!!」
絶棒が可符香の中に熱い精を吐き出す。同時に可符香は絶頂を迎え──
──そこで目が覚めた。
「………ん」
よく晴れた、気持ちの良い朝だ。可符香は神への祈りを捧げ、身支度を整え始めた。