2005年6月29日、夕闇に閉ざされた旧校舎をひた走るのは誰だろう。
それは奈美と絶望先生だ。奈美はとまどう先生の手をひしと握りしめている。
絶望 「日塔さん、なぜ顔を隠すのですか?」
奈美 「先生には見えないの?さっきから先生の周りをうろつく、大正ロマンな女の子の霊が・・・」
絶望 「誰もいませんよ。でももしかしたら、常月さんかもしれませんね・・・」
可符香「♪ね〜こ〜の毛皮着る〜貴婦人の作るス〜プ〜 ♪い〜ぬ〜の毛皮着る〜貴婦人の作るス〜プ〜」
奈美 「先生、先生!きこえないの。悪魔がトロイメライに内蔵をえぐるような歌詞をつけて唄うよ。」
絶望 「落ち着きなさい、あれは風浦さんが機嫌よくざわめいているだけですよ。」
可符香「大丈夫、怖くなんてない!なぜならこの闇には私たちだけじゃないからだ!見て、赤ちゃん。」
奈美 「先生、先生!見えないの、赤ちゃんの下半身が廊下の天井から!」
絶望 「見えますよ。でも、あれはただの切れかけた蛍光灯ではありませんか。」
可符香「全座連公認の童である小森ちゃんがついてるから、怖いことなんて何もないわよ。友達だからずっと一緒にいようね!」
奈美 「先生!先生!カフカちゃんが私の手をするんぱしとつかまえる!ねえ赤ちゃん、私はあなたたちのお母さんじゃないのよ!
お母さんじゃないのよ―――っ!!」
奈美はぎょっとして、旧校舎を全力で駆け抜けた。暗い怖いと泣き叫びながら、やっとの思いで校門に着いた・・・
校門にたどり着いた絶望先生は、夕暮れの住宅街からただようカレーの匂いに釣られて、奈美を残してふらふらと歩き出した。
絶望 「コピペ改変ネタとしては普通ですね」
奈美 「普通って言うなぁあ!!」