ここは洛陽市の商店街にあるゲーセン。
期末テストも終わり、文姫たちは久々の娯楽を味わっていた。
「あぁぁぁ〜もうっ!また負けたっ!!」
「文姫さんっ!もう1回よっ!」
普段はすました董白が髪をクシャクシャにして、格闘ゲームのコンパネをガンガン叩いている。
「もぅいいよぉ〜。私飽きたよぉ〜・・・董白ちゃん、めちゃ弱いしぃ」
文姫は冷めてしまって久しい缶しるこを飲み干すと、辟易としながら言った。
「な、なんですってぇ〜!!」
董白はゲーム台を更にバンバンと叩くが、文姫はお構いなしに銀子の方へ行ってしまった。
銀子の足下にはお菓子が詰まった袋が3つ程あり、今もまたお得用ポッキーをクレーンが掴んでいる。
「相変わらずすごいねぇ。これで幾ら位使ったの?」
文姫は袋の中のうまい棒の袋から1本抜きながら問う。
「あぁ、これで丁度1000円だな」
ポッキーを4つ目の袋に入れながら、文姫が噛り付く寸前のうまい棒を取り上げながら答える。
「けちぃ・・・」
じと目で文姫は銀子を見るが、しっかりとスカートのポケットには1本忍ばせてある。
「ところで周姫はどうした?」
「あれ?こっちにいると思ったけど・・・いない?」
文姫はキョロキョロとする。
文姫と銀子は店内を捜すことにした。
大人しい周姫のことだから変な連中にナンパされている可能性もある。
だが、文姫たちの心配の甲斐もなく、周姫は呆気なく見つかった。
2階の最新カードゲームの人だかりの中心にいたのだ。
「周姫ちゃん、こんなとこにいたんだぁ〜捜したよぉ〜」
「あら、ごめんなさい。ちょっと夢中になってしまって」
周姫はそう答えたが、ゲーム台の上を拭き掃除でもするかのように手を動かしている。
「な、何やってるの・・・?」
そう聞いた文姫は周姫の手の動きに目を回しそうだ。
「え?戦国大戦ですが・・・」