「周姫ちゃ〜ん、そろそろ行かなくていいのぉ?」
階下から母の声が聞こえる。
よく見ると時計は8時を過ぎていた。
「い、今行きます!」
ドアから顔だけだすと、周姫は階下の母に答えた。

(なんとかしなきゃ・・・)
うろうろとしながら、裸黒靴下の周姫は策を練る。

(そ、そうよ!買えばいいのよ!)
暫くして出たアイデアは非常に単純なものであったが、これほど適当な策もない。

周姫は急いで比較的大人し目の白ブラを付け、制服に着替えるとリビングに下りた。

「お母様、今日は時間がないので朝食は抜きます」

「じゃあ一切れだけでも食べていきなさい。坂降りるまで誰も見ないし。」
小喬は周姫に卵サンドを一切れ渡す。
「あ、はい。じゃあ行ってきます」
周姫は卵サンドをくわえると玄関を出た。

(コンビニ・・・コンビニ・・・)
周姫は通学途中のコンビニを頭の中でサーチする。
(よし、魯粛マートね・・・)
青い看板のコンビニを思い出すと、早足で坂を降りていく。
幸い、魯粛マートは余り利用しないため、下着を買うのも丁度いい。

途中でクラスメイトを何人か追い抜き、コンビニのドアを開く。
店内は通学時間で混雑しているようだ。

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