「えっ!?あぅ…ぅ…そ、それは…」
先ほどまでの曹節の色が、曹沖へと移り変わる。俯いて、もじもじと恥じらう
姿に(シルエットだが)、曹節のいたずら心は加速した。
「倉叙、こちらへ来なさい。」
優しく、それでいて強く言い放つ。今までに聞いたことのない姉の『命令』に
、曹沖は本能的に従わざるをえなかった。
ふすまを開いて中に入る。姉のもとへと近づく。距離がなくなるにつれ、姉の
肌の色が薄暗くもはっきりと認識できるようになってきた。
「あ、姉上。服を…着てください」
紅葉のように染まった顔を、必死で背けようとする。しかし…
「逆よ倉叙。あなたが服を脱ぎなさい。」
「えっ?」
無論、困惑する。兄弟とはいえ異性である。特に性的な知識を得たばかりの曹
沖にとって、姉が異性であることに敏感になっていた。
「いやなの?脱がないならあなたが大人な本の部屋に入ったって、父上に言いふ
らすわよ?」
約束を破った。自慰行為だとかそんなもの以上に、彼にとって後ろめたいこと。
それを引き出されては、断る術はなかった。
ゆっくりと、おぼつかない手つきで着衣を外していく。少年特有のみずみずし
い肌が露わになっていく。そして、残すは男である証明を覆う布地だけとなる。
「こ、これも脱ぐ…の?」
こくりと頷く曹節。恥じらいの抵抗を必死に抑えながら、曹沖は最後の一枚に
手をかけた。
「あら、かわいらしい」
ふと漏れた本音。
曹沖の下半身から姿を見せたそれは、曹節の夫である献帝の
ものと比べると一回り半ほと小ぶりで、まさに分相応といった一物であったが、
それでもしっかりと男をアピールするかのように隆々としていた。
「ふふ。小さくても、こんなに勃っちゃって…」
綺麗で細長い指が、曹沖の陰茎を柔らかく包む。
「!!ひゃぁ」
下半身から、別の体温が伝わってくる。未知の感覚に、びくんっと身体を震わ
せる。
「全く、ませちゃって、困った弟ね」
唇と一緒に、手を上下に動かす。その動きに合わせて、曹沖の陰茎はしごかれ
ていく。
「はぁ…ぁぅぅ…」
自慰とは違った快感に、曹沖が喘ぐ。それに気分をよくしたのか、さらに手の
動きがゆっくりと激しなっていく。
「うわぁぁぁ…あ、姉上!だ、だめですっ!白いのが!!白いのが出ちゃいます!!!」
しかし曹沖の制止など意にも介さず、曹節の手は留まることを知らない。
「あっ!!で、出ちゃうっ」
喉が裏返った声を発するのと時を同じくして、陰茎が欲望を吐き出した。曹節
の透き通った白い肌を、濁った白が汚していく。
「はぁはぁ…」
「きゃ。もうっ、出しすぎよ。」
先ほどまで曹沖自身を握っていた指で、白濁液を掬うとそれをそのまま口へと
運んだ。実の姉の、大人の女性のあまりにも扇情的な姿に、曹沖の理性は崩れか
けていた。
「ん、おいしい。うふふ、倉叙ももう立派な男の子なのね。」
ちょっとしたいたずらのつもりだった。
「…………」
「え?」
だが、どんなに知的であっても、どんなに賢人であっても、彼はまだ13歳の
少年だったのである。曹節は姉という存在以上に、女として魅力的すぎた。
どんっ!
「きゃっ!!」
「姉上!姉上!!」
勢いよく布団の上に押し倒す。間をおかず麗しい唇を、小さな唇が塞ぐ。
「んんんん!!」
舌と舌が口腔の中で、淫靡なダンスを踊り始める。熱く激しいボレロのリズム
で。
「ぷはっ…や、やめなさい倉叙!……あっ」
ダンスを終えた舌の次の相手は、胸に聳える二つの小山。手で覆うようにして
揉みほぐし、先端を舌で舐めていく。ぎこちないながらも、激しい責めに曹節は
昂ぶっていく。
「姉上!姉上!愛してます、姉上!」
ジグザグなテンポで、曹沖の愛撫は進む。口腔、胸、へそ、さらには耳たぶに
まで。間断なく続き、曹節の息遣いは荒ぶるばかり。
「はぁ…ん…っあああ!!ひゃん、んんん…」
そして耳に届く水音。曹沖の指は、家族を保つ最後の一線にたどり着いていた。
まるで堰が決壊したようで…次々と溢れる液体が指へと粘りつく。
「……姉上」
指が離れる。ここで終わってほしいと、心の底から祈っていた。しかし、再び秘裂にあてがわれる感触。それは指のものではなかった。
「倉叙!!ダメ!!それだけは、絶対にダメ!!」
喉が枯れるくらいに叫ぶ。禁忌の儀式を避けるために。
「お願い、やめて…からかったのは、悪かったから……私達は、姉弟なのよ」
再び水が溢れる。今度は瞳から、溢れる。
「姉上、でも…でも僕は」
家族。それは傷つけたくなかったかけがえのないもの。何より暖かかった、彼
の好奇心を生む動機でもあった。それを
「僕は男として、姉上を愛してるんです!!」
今この瞬間、彼は自らで壊した。大切にしていたからこそ、自らの手で一線を
越えた。
「あぁ…ああああああああああああああああ」
慟哭。
「姉上!!姉上!!」
懸命に腰を振る。曹節もまた、その動きに合わせるように身体を揺らす。
「倉叙!!倉叙!!」
二人の中で、何かが弾けた。本能に従い互いを求めあう。知性もなく、倫理も崩れ、ただただ獣のように交尾する。
「姉上、節!出る!!」
「わ、私もイくぅぅぅぅ!!!」
愛が流れていく。奥へ奥へと。
「あ、あつ…い……」
「ずっと、姉上を見ていました。」
二人同じ部屋の中、同じ布にくるまれていた。全身から行為の余熱が冷めるこ
となく残っている。
「勉強して何かを見つけてほめられて、誰よりも姉上にほめられるのが嬉しかっ
たんです。多分ずっと、姉上のことが好きだったんだと思います。」
語りかけている。まるで独白のように。
「本を見て、姉上が…その自慰行為をしているとしった時、お腹の下が熱くなっ
たんです。」
「ませた子ね…」
「その本で、房中術のことをたくさん知りました。今日来たのも…、下心がなか
ったと言えば嘘になります。でもまさか…姉上があんなことを」
「そ、それは言わないで、ね。私もどうかしていたのよ、きっと」
うつむいたまましばしの沈黙。口を開いたのは曹沖だった。
「今日はごめんなさい。家族なのに…家族なのに…僕、僕……」
時が経ち、気が穏やかになって、罪悪感が一気におそってくる。自分のしたこ
との重みに、涙したくなる。
「でも、僕は後悔はしてません。姉上に、伝えられたから…もう迷いません。姉
上の涙はもう見たくないから、僕にとって姉上は曹節じゃなくてやっぱり姉上な
んです。あんなことしちゃった後で…自分勝手かもしれないけれど、また姉上に
なってくれますか?」
悪意のない、一辺の邪気もないその表情が曹節の心を癒やす。涙が止まらない。
「あ、姉上!!?」
「本当に、あなたは仕方のない弟だわ倉叙。」
それが答えだった。二人が再び笑顔で向かい合う。
「あの…じゃあ…たまには、その……」
「ん?何かしら?」
ひそひそと耳打ちをする曹沖。またも顔を真っ赤にしながらも、やれやれと呆れたようにため息。
「わかりました。可愛い弟の頼みだからね。…本番は…無しよ?」
「う、うん。わかってる」
こうして、曹沖の日常はほんの少しだけ、それでも艶やかな色が加わることに
なった。
しかし、たとえ一瞬であっても禁忌を犯した代償なのか、あるいは偶然なのか。
彼はこの後病に倒れ、その短い生涯を終えることになる。
しかしその寝顔には、不思議と充実感が漲っていたという。
終幕
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