「んん…」
 目を開くとそこは暗闇。閉じていた瞳が見ていたのと同じ風景があった。
「こ、ここは…」
 記憶が定まらない。自分を引き裂く白銀の閃光が、わずかにそれた。そのあたりまでははっきりしている。そして…
「さ、寒いよぉ…」
 曹沖は裸だった。室内の温度は決して高いとはいえず、冷ややかな空気が肌に刺さる。暖のため、自分を抱えたい。しかしそれを妨げるのは、両手に絡みつく鎖。彼の身体は部屋の中で吊されている。
「おほほほほ目覚めたかしら?曹沖ちゃん?」
 微かに記憶に残る甲高い声が響く。新たな気配が部屋の中に生まれた。
「お、お前は…?」
 確か、ダ思大王と言ったか。記憶が徐々に浮かび上がる。
「もう、曹沖ちゃんたら命の恩人に向かってお前だなんて…お・し・お・きしなくちゃ」
 
くちゅり

 何かが自分の身体の『何か』に触れた。
「ああっ!!」
 それは自分には決して有り得ない『何か』。あってはいけないものがあり、なければならないものがない。
「な、なん…でぇ、ああん」
 触れているのは指だった。触れられているのは、性器だった。それは女性器だった。
「ひゃはははは、可愛い声で泣くのね曹沖ちゃんは。不思議よね?あなたの大事なお○ん○んがなくなってるんですものね?」
 そこに本来あるべきものは、面影すらなくなっている。今この部屋にいる少年は、少女だった。
「ぁぁ…くふぅん…な、にを!!」
 指先のリズムが、曹沖のソプラノの歌声を催す。先ほどまでの凍えが、今や熱気へと変わっている。
「あなたにはね、私の開発した水を飲ませたのよ。男を女にする水をね。」
 けたけたけたけた。下卑た笑みが鼓膜を刺激する。
「そ…んな…のって…んんん!!」
 一瞬、ゾッと寒気に襲われる。本当に一瞬だけ。すぐに火照りに支配される。
「ぁぁ…ふゃ!!ぁぁぁん」
 鎖に縛られ、動きを封じられた身体を懸命によじる。心を、肉体を包み始める未知の感覚に抗うよ
うに。
「ふふふ。もうイっちゃいそうね?遠慮しなくていいわよ。思う存分イっちゃいなさい。」
 指が漸次激しく動く。それにあわせて曹沖はびくんびくんと震え、声高に歌う。
「んふぅ、はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁん!!」

 一際大きなシャウト。これまでで一番大きな痙攣。指にかかる液体。ぐったりと崩れる曹沖。
「ほほ、気持ちよかったでしょう?でもまだまだよ。あなたのそのあどけない顔が、快楽を求めて呆けるようになるまで、しっかりと調教してあげるわ?」
 不快な笑い声。しかし意識をとばした曹沖には、もはやどうでもよいことだった。ただ一筋の涙が、頬を伝い落ちた。




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