「怖いか?」
「…怖いです」
「もう止めるか?」
無言で首を横に振って、再び手を動かし始めた。
完全に脱がしきってしまうと、羊コは彼のどこを見ていいものか困ってしまった。男のことを知るという
名目でこんなことをしているのに、いまひとつ覚悟が出来ない。
「見てみろ」
そう言われてようやくちらりと見ると、それは僅かに勃ちあがりはじめていた。

(わ…何これ…?)
彼の股間の前に屈むようにして座り込んだ。好奇心から、じっと顔を近づけて半勃ちの男根を凝視する。
(すごい…これ、本当に硬いのかなぁ?)
躊躇いは消え始めていた。右手でそれに触れると熱く、また信じられないような弾力があった。
おずおずと、親指と人差し指でぎゅっと摘むと確かな硬さがあった。
(本当に…カチカチだぁ…!別の生き物みたい…)
その感触を確かめるように二度三度、指で挟んでこすり上げた。その度に勃ちあがっていく。
見る間にその剛直は質量を増していった。

好奇心を押さえきれず、羊コの視線は完全に司馬師の逸物に奪われていた。指先でくちゅくちゅと
鈴口をくすぐると、透明な先走りがあふれ出してきた。
「うぇ……」
思わず口に出して言ってしまう。ぐりぐりと撫で回し、ゆっくりと指を離すとそれは名残惜しげに糸を引いた。
「ぬるぬる…お義兄さま、これは何ですか?」
「これは上手く入れるための潤滑油のようなものだな」
「上手く入れる?」
聞き返すと、司馬師は意地の悪い笑みで答えた。
「俺のを、叔子の可愛いここに入れるための、だ」
「きゃんっ!?」

彼は密かに手を羊コの足の間にまわし、敏感な蜜口に触れた。そのまま、擽るように
触るか触らないかの刺激をくわえると、羊コの体はガクリと崩れた。
「やぁん……お義兄さま、まだ早いです…」
「そうか?その割にもうかなり濡れているみたいだけどな」
そう言うとあっさりと指を離し、塗りついた蜜を舐めとった。恥らうようにもじもじとうごきつつ、
再び羊コは観察を始めた。ぬめりが指に絡みつくように零れてきて、扱く手の滑りがよくなっていく。
その稚拙な愛撫に、司馬師も時折息を漏らした。
彼はふと思いついたように一束、羊コの長い髪を掴み取ると、くるくると己のものに巻きつけた。
「この上から握れ」
「は、はい…」

そして、髪の毛と一緒に擦り上げさせた。その光景に、思わず笑みが零れた。
「上手だな、叔子」
「本当ですか?ありがとうございます!」
喜び、顔を上げた羊コに、司馬師は非道な注文をつけた。
「今度は舐めてくれないか。涎が垂れるほど舐めたあとにお前の小さい口で締め付けろ。出来るな?」
「く…口…?」
そんなことは聞いていない。羊コは凍りつく。

(本当に舐めるの…?おしっこする、汚いところなのに…。いくらお義兄さまのものだからって…無理だよ…!)
しかし。
「出来ないのか?そうされるとお前のことがもっと好きになるのに…残念だな」
そんなことを言われ、悲しげな顔をされると断れない。出来ます、と宣言して、覚悟を決めたように羊コは剛直に顔を
近づけた。
(うわ、こんなところにまで熱気が伝わってくる…。それに、うぅ、すごい臭い…)

顔をしかめそうになるのを我慢して、舌先のわずかな部分でちろりと舐め上げた。
これでいいですか、と言うように見上げると、首を横に振られた。
意を決して、舌の殆どの面積を使うようにして舐め上げる。まるで子猫が甘えるように、何度も何度もそれを繰り返した。
そうしていくうちに興が乗ったのか、羊コはがっしりと司馬師の腰を掴み、様々な方向から舐りはじめた。
息荒く、悩ましげに目を閉じていた。、彼女の腿のあたりはもう既に粘液でぐっちょりと濡れて光っていた。好いた男の陽根を舐め上げて、感じているらしかった。

(臭いよぅ…それに汚いけど、汚いはずなのに、でも、なんか段々…変な気持ちになってきて…)
遂に彼女は、司馬師の言いつけを守り、自らの小さな口に男のものを迎え入れた。
何を言われたわけでもないのに、少しずつ深く落としていく。もう限界、というところで強く吸引し、一気に扱き上げた。
口の中に先走りの液がどば、と放出される。その気持ちの悪さに眉を顰めつつ、二回、三回と
同じことを繰り返す。気がつけば、羊コは右手を自らの秘所にのばし、指先でくちゅくちゅと突起を弄っていた。

「暫く見ないうちに随分いやらしい遊びを覚えたんだな、叔子は」
(見られてる…お義兄さまに全部見られてる…!はしたないって思われちゃう…でも止まらないよぉ!)
ぐりぐりと強く陰核を押さえつけ、ビクビクと体を震えさせながら必死に口淫を繰り返す。
やがて司馬師がうっ、と呻いた。なんだろうとそちらに視線をやる前に、ぐっと頭を押さえつけられた。
「むぐぅぅ!!んっ、んうぅぅーーっ!!」
喉の奥にまで肉槍が突き入れられ、激しい嘔吐感に苛まれた羊コは必死で声を上げた。
そしてその直後、司馬師は少女の口の中に大量の熱液を迸らせていた。

「ごぼっ!ぐっ、んぐぅぅ!?」
それは喉壁を打ち、強制的に嚥下されていく。羊コは嫌がるように身動ぎしたが、力では到底かなわなかった。
すべて出し切った後、念押しするようにもう一度強く突き入れると、司馬師は己のものを引き抜いた。
「がはっ!げほっ、げほっ!!」
開放されたとたんに羊コは咳き込む。司馬師の腹部や、寝台のシーツの上、いろんな場所に
羊コの唾液と司馬師の精液とがまじりあった液体が飛んだ。
そんな彼女の姿を、司馬師はじっと見つめていた。羊コは咳き込みながら言う。
「ひどい…げほっ、ひどいです、お義兄さま。私の口の中でおしっこするなんて…!」
「え?」
「…え?」

羊コがきょとんとする。自らの胸や男の体にかかった体液を指ですくい、まじまじと見つめて言った。
「…あ、あれ?これ…白い…」
「何だ。お前は精子も知らないのか」
「え?これがですか?」
それで合点がいった。なるほど、お義母さまが言っていた精液というのは、これのことなのか。
口の中で放尿をされるよりはまだましかもしれない。だが安心し、我に返った瞬間に羊コは再び咳き込みはじめた。

「これ……すごい味…」
「ああ。不味いらしいな」
口内に残ったもの全てをこそげだそうと羊コが口の中に指を入れようとしたので、司馬師はそれを制した。
「飲んでくれないか?」
「……!」
こんなもの飲んだらおかしくなってしまうかもしれない。一抹の不安が脳裏を過ぎったが、彼の頼みを断ることなんて
出来ない。ぎゅっと目を瞑り、意を決してごくりと飲み込んだ。あまりの味に、体が震えた。
司馬師はそれを見て笑い、羊コの頭を優しく撫でた。
「いい子だ」
それにつられ、羊コも力なく笑った。




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