―大喬は、最近むらむらしていた。

原因は他でもない、彼女の計略。すなわち、大流星の儀式。
長いためが必要だが、決まれば一撃で戦況をひっくり返す威力を誇る、まさしくギガ波動砲。
最近、これがなかなか撃てない。それも、ためているのに。
ためている最中に敵部隊にわらわらと群がられて撤退とかいう理由ではない。
その前に戦が終わってしまうのだ。ためはするのだが、撃つ前に敵城が落ちる。
大喬にしてみれば焦らされて焦らされて切なくなった揚句にお預けを喰らうようなもの。
ためたものを放出できないまま終わる状態が何回も続けば、こうなるのは当然と言える。

元凶は他でもない、彼女の夫。すなわち、孫策伯符。
強いのは有り難いと言うか妻としては誇らしいのだが、さすがに焦らし過ぎだ。
しかもたまったものを夜伽で放出しようとしても、戦疲れのせいかすぐ寝てしまう。
戦場でも家庭でも一緒にいさせてくれるのは嬉しい(子布老師は苦い顔をしている)。
が、こうも欲求不満の種ばかり撒かれると複雑な(と言うより混沌とした)気分になってくる。
たまには子種も撒いてほしいし、大流星くらい撒かせてほしい。

隣で妹とその夫が戦場でも家庭でもらぶらぶしているのだからなおさらだ。このばかっぷるめ。
そんなわけで、大喬は今にも暴発してしまいそうなほどたまりにたまった状態だった。

「は・く・ふ・さ・ま〜ぁ?」
「だっ、大喬!?」
黒い。声もそうだが、何よりも笑顔が底抜けに黒い。某仲達さん家の奥様と同等かそれ以上。
当然、孫策も同じような反応をするわけで。
「ど、どどうしたんだ?な、何か悪いものでも食ったか?」
「ご心配なく。私はこの通り、健康そのものですわ…」
体にしなを作りながらゆっくりと迫ってくる大喬の姿は、美しいを通り越して妖艶の域だ。
しかし、性欲より恐怖が先立ってしまい槍は萎縮するばかり。どうした雄飛の時。
「な、ななな、何か俺悪いことした?なんでそんな恐いんですかねえちょっと話を聞」
「とりあえず、私の部屋まで来てもらいます」
そのまま腕を普段からは想像できないほどの強い力で掴まれ、ずるずると連行される孫策。
待ち受ける悲劇(喜劇とも言う)が、想像以上のものであるなどとは考える余裕もなく…

「ああもう、じれったい!」
部屋に入るやいなや、大喬は引き裂かんばかりの勢いで服を一息に脱ぎ捨てた。




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