黄皓はおもむろに部屋の隅の卓までいき、何かを手に取るとまた諸葛瞻の傍に戻ってきた。
「なんとまあ、痛々しく勃起したことよ。フォッフォ、私は慈悲深いですからね、慰めてあげますよ」
「ひ…いっ!」
黄皓の手にしたもの。それは、亡き諸葛瞻の父、諸葛亮が生前に愛用していた羽扇だった。
その柔らかな羽毛で、触れば弾けてしまいそうなほど屹立した部分を優しくなで上げられ、諸葛瞻は
いきなり達してしまいそうになった。
(父の…大切なもので…私を辱めるなんて…!)
頭の中では激しい怒りを覚えたが、だがそれ以上に快感が勝っていた。
「はぁっ…んっ、んんっ……!!」
触れるか触れられないかのごく微弱な刺激だった。だが、今のそれでも諸葛瞻にとっては十分なものだった。
(出るっ、父上の大切な羽扇を汚してしまう…っ、ああっ…!)
「だめ、ああ、出っ……!ご、ごめんなさいっ、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいーっ!!」
叫びをあげながら、諸葛瞻は射精した。薬の効果なのだろうか、多量に噴出したそれはべったりと壁に
こびりつき、簡単には流れおちないほどの粘度をもっていた。
「おやおや、二、三回なで上げられただけで気を遣るとは、存外堪え性のない方。
この程度で「なんでもします」とは、フォッフォッフォ、笑わせよる」
諸葛瞻は、ガクリと床に膝をついた。そのまま上半身は床にくずれ、計らずもその体勢は黄皓にむかって
尻を突き出しているように見えた。
羽扇をもとの場所に置き、代わりのなにかを手にとりながら彼は言った。
「壁にこんな汚らわしいものをひっかけるなんて、お前は犬と同じ。犬は犬らしく振舞ってもらいましょうか」
ゆっくりと首を男のほうにむけると、彼はなにやら木で出来た棒のようなものを持って笑っていた。
ふたたび黄皓は床に膝をつくと、諸葛瞻の柔らかい小さな唇に、おもむろにその木で出来た道具を押し付けた。
「んぐっ?!」
かすかに生臭いような匂いがして、諸葛瞻は顔をしかめた。
大人の男の勃起した肉棒を見たことのない彼には分からなかった。その道具が、精巧につくられた
張形であるということを。
怯えた表情で黄皓を見上げると、彼はにんまりと笑っていた。
「しゃぶりなさい」
「…はい…」
彼の命令に逆らえるはずもなく、諸葛瞻は小さな舌で、子犬のするようにぺろりと亀頭を舐め上げた。
(変な味…それにこの形、何なんだろう、これ…)
それ以上は意識して考えないようにした。何回か舌で舐めていると、焦れたのだろうか、黄皓に頭を掴まれ、
無理矢理口腔にそれを押し込められた。
「んぐぅっ!?う、んうぅ!!」
わざと真直ぐ挿入せず、頬を内側から擦る。ぼこりと少年の頬の一部が膨らむのを、黄皓は楽しんで見つめた。
「んっ、んんーっ!」
嫌がるように諸葛瞻は声を上げるが、実際に暴れることはない。つくづく物分りの良い子供だと思いながら
男は玩具で遊ぶように、諸葛瞻の口内を蹂躙した。
「…ぷはっ!う、うえぇっ……」
それからどれほどたっただろうか。幾度となく口の中にたまった自分の唾液を飲み下し、そのたびに
かすかに張形のもつ味に吐き気を催すも、なんとか諸葛瞻の口から玩具が引き抜かれた。
夥しい量の唾液を吐き出し、今度こそ力を失った諸葛瞻はぱたりと床に倒れた。
もう何も出来ない。そう思ったのだが、黄皓はいそいそといざって進み、今まで少年の口を犯していた
忌まわしい玩具を、媚薬により刺激を求めてヒクついている菊座にあてがった。
「え、う、嘘…?!」
反射的に起き上がろうとするが、まるで腕に力が入らない。
「あ、ああ…、黄皓様、黄皓様ぁ…!」
殆ど泣き声のような声で慈悲を請うが、今更どうしようもなかった。
宦官の所業とは思えないほどの力強さで、諸葛瞻の狭い体内に張形がねじこめられた。