嵐の今日は


「何となく、嫌な予感はしていましたよ」
夏の月のある日、突然マナさんがある程度の荷物と食材、加えてワインを持って家に来た。理由は考える程でもなく
分かりやすい単純明快なものだった。
「助かるわぁ……ちょっと厄介になるわね……暫く家に帰りたくないけど、居場所が無いのよ」
要はアレだ、夫婦喧嘩だ。この夫婦としては珍しい事ではないが、マナさんがにこやかな顔でこうやって来ると言う
事は、とうとう堪忍袋の緒が切れた事を示している。軽く怒っている場合、ジト目で睨み付けながら苦言を言い放つが、
ここまでにこやかな笑顔で家出をする時は、本気で切れている事のほうが圧倒的に多い。
「居候している間は私が家事をこなすから……ちょっと置いておいてね?」
マナさんは友達は多いものの、何となく何処も行き辛いのだ。サーシャさんの家は論外、アンナさんの家はほぼ隣で
バジルさんが飲み友達と言うのと、その余地が無い。リリアさんは彼女自身の体調の事を考えると、とても無理。そう
考えると行き着く当ては私かクレアだけになる。なのに彼女は私の牧場に逃げてくるのだ。私はマナさんが嫌いでは
ないので一向に構わないのだが、流石にマシンガントークだけは止めて欲しいと思うのは我侭だろうか。
「貴方の家が絶妙な位置に配置されてるでしょ?ここからなら監視も出来るし、なにより落ち着くのよ」
にこにこと微笑みながらマナさんが言うと、バックからエプロンを取り出して装着し、元気一杯に背伸びをしてかなり
張り切った様子でキッチンに立って、鼻歌交じりで料理を作り始める。先行きに大きく不安を覚えさせると感じるのは、
はたして私だけだろうか……。

収穫量が極端に増える秋に比べると、夏は牛や鶏の世話を除けば然程忙しくは無い。早朝から始めれば大体5時には
全て終わる。昼食をマナさんと済ました後、私は何も考えずに農作業に勤しんでいた。もっともマナさんが何が原因
で喧嘩になったか等と言う野暮は質問はする気は更々無いが、家出する程怒る事も珍しいと内心思っている。それ故
好奇心を抑えるのが大変なので、無心で農作業をしていた訳だ。
「おかえりなさい」
夕刻を迎え片付けと点検を済まして家に戻ると、エプロン姿のマナさんが微笑みながら私を出迎えた。独身の私に
とって妙な感じもしない訳でもないが、新鮮である事には変わりない。一つ特殊と思うのならば、出迎えている女性が
かなり『大人の女性』という所か。とは言うものの、ミネラルタウンのこうした大人の女性は、見掛けだけでも十分
二十代と言っても誤魔化せるほど、若々しく見えるから不思議だ。
「先に温泉にでも行く?お腹空いているのなら先に食事の用意をするよ。準備してるから直ぐにでも出来るけど」
「そうでうね……先に温泉に行っちゃいます」
夏場の暑い盛りに作業しているというのと、暫くは何も考えない方が良いだろうと言う事もあって、先に入浴する事に
した。もっとも何時ものタイムスケジュールだと、仕事が終われば取り敢えず温泉に入浴するのだが、マナさんが
居ると言う普段有り得ないシチュエーションに惑う事無くそうさせたのだろう。さっと準備だけして逃げるように
温泉に向かった。


マザーヒルの温泉に浸かると私は無言で空を眺めていた。肩の力を抜いて温泉に入ると、気持ち良い気分になれる。
鼻歌を歌いながらと言う程ではないが、温泉は色々な疲れを癒してくれるものだ。湯の温かさから、肉体労働に勤しむ
私にとって心地良い感覚と共に、ふっと眠くなってくる。
「………………」
そんな夢現寸前の状況で前後不覚の状況の中、目の前に人影のような何かの輪郭を見つける。私が来る頃はあまり人は
来なく、来ると言えばクレア位なものだが、彼女は服が置いてあればそのまま引き返してしまうのである。少し怪訝な
気持ちになって目を擦って見てみると、誰だかは判断出来ないが、何とも女性らしいプロポーションの輪郭が浮かび上
がってくる。流石に私は驚いてもっと良く見てみると、バスタオルを巻いたマナさんが此方に歩み寄ってきていたのだ。
「マナ……さん?」
何とも間抜けな声を出して確認するような言葉を吐くとマナさんは顔を高潮させて頷いた。
「ふふ……背中を流してあげるよ」
何時もは饒舌で話し好きなマナさんの意外な姿とでも言うべきか、恥じらいの仕草はドキッとさせる。人妻のこの強襲
はまずいと言う常識的な事よりも、下半身の反応が怖くて仕方が無い。マナさんが美人と言う事と、この意外な彼女の
仕草に悩殺されそうで怖い。


「気にしない、気にしない。それとも、こんなおばさんが背中流すのじゃ嫌かしら?」
にこにこと微笑みながらマナさんは言うが、当然嫌な訳は無い。寧ろ男としてみれば万歳するほど嬉しいものだ。私は
都会に居た頃は大学生で、農業の勉強をしながら、傍らでは自分で言うのもなんだがかなり派手に遊んでいた。勿論、
異性関係も今にして思えば相当節操無く、同年代から始まって上はなんとマナさんと大して変わらない世代の女性とも
平気で遊んでいたのだ。もっとも、ここに住んでいるマダムの方々とは見た目では比べるまでも無いが、それでも世の
酸いも甘いも知っている人達と遊ぶのは、楽しかったわけだ。
「嫌な訳無いじゃないですか、お願いします」
こう言って答えると私は股間にしっかりとタオルを巻き、外れないかを確かめてからマナさんが居る場所に行く。既に
元気になっている陰部の愚息に十分注視しながら、ゆっくりと椅子に座った。何分、マナさんははっきりと胸の谷間が
見えるようにタオルを巻き、陰部が見えるか見えないかの寸止め状態でバスタオルを巻いているため、それだけでも十分
性的魅力が高いのだ。年頃の男にとって、このシチュエーションは全く以って体に毒である。マナさんは私を椅子に座
らすと、ぬるま湯を至極優しく背中にかけて、私の背中を流し始めた。
「ううーん……年頃の男の子の背中を流すなんて、どれくらい振りかしら?ふふ……」
含み笑いと共に、私の背中に柔らかい感触が這うように伝わる。少し声が出そうになったが、無理矢理何とか飲み込んだ。

マナさんに気付かれないようにそっと後ろに目線を送ると、彼女は既にバスタオルを取っ払い一糸纏わぬ姿になっていた。
流石にぞくっとしたが、見て見ぬ振りをした。そのスタイルの体のラインは若い娘のまさにそれで、全くの崩れも無く、
かなりグラマーなプロポーションを維持しているのには驚く。しかもそれだけではなく、マナさんの肢体には石鹸の泡が
塗りたくられ、間違いなく私の背中を這った柔らかい感触は、彼女の豊満な双丘であると容易に想像できた。
(ボディ洗い……ですか……)
少し引き気味な感想が脳裏をよぎるが、なるべく考えないようにしていた。このまま行くと間違いなく彼女を襲いそうだ。
そうでなくても下半身が元気になってしまっているのに、これ以上の『サービス』は理性を飛ばすのに十分力がある。
あまり過去の若気の至りは、ミネラルタウンには持ち込みたくなかった為に必死だ。
「もうちょっと肩の力を抜いてね、マッサージしながらしてあげるから」
多分マナさんの悪戯なのだろう、時々私の愚息を彼女の手がかすめる。隆起はしていないものの既に熱を持っている私の
愚息は、こんな彼女の悪戯に反応するから始末に悪い。おまけに彼女は多分『分かって』からかっている。それは時々、
彼女から首筋に感じられる艶かしい吐息で理解させてくれるのだ。
「………………」
今は黙って彼女のされるがままで身を預けている。それが一番、妥当かと思えるからだ。

「うふふ……忘れてたわ……ここがまだ残っているわね……」
するとマナさんは、股間の上に被せてあるタオルを行き成り取っ払い、私の半勃ち状態の亀頭の先を人差し指で軽く突付く。
しかもただ突付くのではなく、指の感触を存分に味わえる艶かしい指使いで弄るのだ。
「おばさんに触られるのは嫌かしら?」
「え…?いえ、でも……」
マナさんのしたい事を頭で直ぐに察知したが、期待よりも先に流石にこれは色々な意味でヤヴァイと言う身構える警戒心の
方が先に出てしまい、情けないがしどろもどろな声を発する。
「ふふふ……遠慮しなくても良いの、これは私が好きでしている事なのだから。」
彼女はそれが隙と判断したのか、誰も見ていないのをいい事にしているのか判断に苦しむが、間違いなくそれは私を玩具に
していると素直に思える。嬉しくない訳は無いが、ここまで来ると拷問にも似た嫌らしさを感じてしまうからだ。
「!」
だがそう思ったのも束の間マナさんは私の顔に自分の顔を近付け、中腰の体勢から上半身だけ肌が密着する位まで近寄り、
空いている右手で私の陰茎の竿を軽く握りると、ゆっくりと優しく上下にピストンを始める。マナさんの表情が小悪魔の
様相を見せて何ともいやらしく悪戯する様は、嬉しくその気にさせる反面、普段の表情からは決して見られない淫靡な表情に
呑まれかかる自分が居ると実感させてくれた。

「気持ち良いかな?こんな事するの、随分と久しぶりな気もするから自信は無いけれど」
顔と目線を極めて私の顔に近付け、マナさん『らしくない』何かを企んでいるような表情でこう言う。言葉とは裏腹に彼女の
手コキは妙に絶妙でポイントを突いており、黙って気を許してしまうとそのまま私の陰茎が絶頂に達してしまいそうになる。
謙遜で言っているのだろうが、私には相当小悪魔な響きで聞こえてしまうのだ。
「くっ……っ!」
ピクッと私の陰茎が反応すると、まるでそれを待っていたかのようにピストンを強め、にこっと微笑む笑顔の裏で見え隠れする
淫靡な様に吸い込まれている自分を自覚するのは、妙に恐ろしいと感じる。
「出しちゃいなさいな……このままイッても大丈夫だからね。我慢すると体に毒よ」
そんな言葉に気を許したのか、不覚にもマナさんに陰茎を握られたまま果てて、牧場に来てから自慰行為すらしていなかった
所為か信じられない位の大量の白濁液でマナさんの下腹部と脚を汚した。
「ふふ……一杯……」
自分の体に掛かっている私が出した白濁液を、マナさんは微笑みながら指先で感触を確認しながらこんな言葉をつぶやく。一方、
妙に冷静な心持の私はどう言う訳か言葉が出なかった。果てたにもかかわらず妙に冷静な気分は、遊び慣れて場数を踏んでいても
味わった事のない特殊な気分だった。
「気にしなくていいよ。さぁもう一度洗うから、洗ったらもう一度お湯に浸かりなさい」
そう言って優しく体を洗って私を湯船に入れると、彼女は場の後始末をはじめ、何事も無かったかのように掃除する。
「私は先に上がるよ。戻ってきたら御飯にしましょう」
こう言い残して彼女は脱衣所に戻る。私はそんな彼女を見つめているだけだった。妙な気分をどう形容するか考えただけで頭が
一杯だったからだ。

温泉から戻ると、マナさんはすっかり夕食を準備して待っていた。温泉での一時が信じられないくらい、変わらない表情・容姿が
何とも言えない気分にさせる。玄関で出迎えられた私は、すっと腕を組まれた。
「おかえりなさい。さあ、食事をしましょうか。お腹空いたでしょう?」
にこにこと微笑みながら言う何時もより口数の少ないマナさんは、そのままテーブルまでまるでカップルのように歩く。胸に腕が
当たるのは、既に言わずもかなである。時々頬に触れるマナさんの髪が、妙に劣情をそそるのは、仕様だろうか。
「貴方の好きな物がどんなものか分からないけど、私の腕によりを掛けて作ったわ。口に合うかどうかは私には分からないけど、
 どんどん食べて頂戴ね。お酒も用意したから一緒に飲もうよ、女性と呑むと美味しいわよ」
またも、小悪魔的な表情で言う彼女の言葉には今の私には魔法的な何かを感じる。ここまで艶っぽい雰囲気を感じたのは、多分、
生まれて初めてだろう。
「いやいや美味しそうで、見ているだけで男冥利に尽きるというものですよ。ありがたいことです」
「では、食べちゃいましょう」
私の言葉に少女のような笑顔で返答する。これが、自分の母親と同世代の女性の表情とは思えないほど、魅力的に見えるのは実に
恐ろしいと感じる恐怖心とは裏腹に、何故か性欲に反応する自分の姿をしっかりと把握した。そう、直ぐに襲ってしまいそうな程に。
「どれから食べようか、迷ってしまいそうです」
そんな男の本能とも言うべき欲望を抑えるので精一杯な私は、こんな言葉を発してベクトルを変更させる事で必死だった。

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