ラピスの看病
「まったく、ラグナさんは無茶しすぎです」
ラピスはそう言いながら、ラグナのおでこに濡れタオルをおいた。
ろくに寝ないまま、モンスターの世話や野菜の水やりをした性で
自分の畑で倒れてしまい、それを見つけたミストはラグナを家に運んで
ラピスを呼んできて、今に至る、というわけである。
ちなみに、ミストは「後は若い二人に任せて…うふふー」と
謎な事を言いながら自宅に戻ってしまった。
「もう、秋なんですから、外で倒れると風邪じゃすみませんよ」
「はい…」
ラピスさん、怒った顔がまたかわいいなぁ。
そんな不謹慎な考えを見透かさたのか、また不機嫌な顔をしている。
「とりあえず、風邪薬を飲んでください……お水は…」
「あ、冷蔵庫の中にあります」
ラピスは冷蔵庫の水と錠剤の薬を置くと、
ラグナのタオル用の水を取り替えるために外にでていった。
錠剤とはいえ、最初の口に残る苦みが苦手だ。
ラグナは薬を口に投げ入れると、コップの水を一気に飲み干した。
うわ、なんだこれ。
口にひどく甘い味が広がった。
いつの間にか、この風邪薬は甘くなったのか?と勘違いしそうだったが、
水が入っていた青い瓶を見て納得した。
作りかけの植物用栄養剤はたしか、青い瓶に入れていたなぁ。
材料は知っている、多分、死ぬことはないはずだが…こんな味とは。
水と間違えた栄養剤を飲んでから、変な気分だ。
いつのまにか、水を取り替えたラピスが戻っていたのだが、それにすら気づかなかった。
「水っておもいですね、喉乾きました。この水、もらいますね」
「はい、どうぞー」
え?
言葉の意味も良くとらえず答えてしまった。
その水って、あの栄養剤のことだ。
あわてて止めようとしたのだが、すでにラピスが一口飲んでいた後だった。
ラピスの顔がまた不機嫌にゆがむ…ああ、ものすごい怒っているんだ。
「ラグナさん、これジュースですよ。
お薬なんだから水で飲まないと駄目じゃないですか」
てっきり、変なものを飲まされて怒られると、
亀のごとく布団に潜り込んだラグナだったが、
見当違いな言葉にちょこっと顔を出してラピスを見た。
「でも、何のジュースです?結構おいしいですね」
思ったより上機嫌だ。
ラピスはこくこくとコップの水をすべてのみ干した。
それから、しばらくして。
ラグナは苦しんでいた。
あの、変な栄養剤の性だろう。
どういう因果か知らないが、ラグナの股間のものがギンギンに勃っていた。
いっこうに萎える気配がない。
手でちょんと触るだけでもとても気持ちがいい。
隣にラピスがいなければ、とっくに自慰行為に耽るのだが、
ラピスはなぜかじーっとラグナを見つめている。
寝返りをうつように、ラピスとは逆の方を向くと、下になった手で股間を刺激する。
途端、がばっと掛けてある布団が取り払われた。
あわてて上を向くと、ラピスが布団を持ってにらんでいた。
服越しだが、下半身の肉棒をしっかり握りしめている光景を見られ、
ラグナの背中に冷たい汗が流れる。
「やっぱり、そんなことを…ラグナさんは病人なんですよ!」
ラピスは持っていた布団をぽいと投げ捨てると、ラグナに近寄り
下半身の服をまとめて脱がした。
ラグナの反り返りは空気にさらされ、ラグナ自身はどうしていいかあたふたするばかり。
不意に、温かくぬるりとした感触につつまれる。
ラピスがラグナのものを銜え、手と口で愛撫していた。
限界近くをさまよっていたラグナにはその刺激だけで精を放出した。
放出した一瞬こそ硬直したものの、じわじわとでてくる度に舌でなめとられ
粘液はこくこく嚥下され、依然と堅さを保つそれへの奉仕は続行された。
二度目の絶頂を体験し、やっとラグナは少し落ち着きを取り戻した。
ピンクの髪がさらさらと揺れている。
「あの…ラピスさん、も、もうやめてください。」
快感からは離れたくなかったが、罪悪感がそれを良しとしなかった。
それを受け入れたのか、ラピスは口を離した。
名残惜しそうに、口と肉棒の間に糸が伝う。
そのまま、ラピスはじーっとラグナを見つめながら言った。
「ラグナさんは、気持ちよかったですか。
私にはなにもなしですか。
でも、ラグナさんは病人だから動いちゃいけませんよ。
じっとしててくださいよ。」
ラピスはラグナの上に馬乗りになった。
ラグナの勃起したモノに、ぬめぬめとした液体の感触を感じる。
もしかして…脱いでる?布一枚すら隔てずくっついている??
スカートで見えないが、あの中は…と想像すると、さらに血液が注がれるのを感じる。
ラピスは前後に動き始めた。
粘液がまんべんなく塗りたくられる。
「らぐなさん…いきますよぉ」
上から押しつぶされるだけだったモノは、ぐいっと起こされ
やがて全体が締め付けられた。
「ら、ラピスさん、なにを…」
「わかりませんか?こうなってるんですよ」
ラピスは、スカートを持ち上げ結合部をラグナに見えるようにした。
細い割れ目の奥に自分の肉棒が刺さっているのが見える。
「こうすると、もっと見えますよ」
そういいながら、ラピスは自分の身を持ち上げた。
ラグナのモノがラピスの中から徐々に姿を現わす。
そして、ラピスはまた身を沈め、同時にラグナのモノもまた沈み込んでいく。
ラピスはそのペースをあげ、ラグナは来るべき快感を必死に我慢していた。
「あっ」
ラピスは短い声を上げ、ラグナに倒れ込んだ。
ラグナも、その瞬間、強い締め付けを受け、三度目の絶頂に達した。
それから…。
「ラグナさん、こんなモノ作るなんて最低です!」
正気に戻ったラピスはすごい剣幕で怒って言った。
「あ、あ、あの、こ、これはじ、事故で、そ、そんなつもりは…」
剣幕に押され、必死に弁明するが、声にならないラグナ。
「もっと、正々堂々とするべきです!」
「せ、正々、ど、堂々ならいいですか?」
反射的にラグナが言った言葉を聞いて、その意味を理解すると、
ラピスは顔を真っ赤にした。
「もう、変な事言うと怒りますよ!」
そんなラピスを見て、思わずかわいいと思うラグナ。
そんなラグナを見てさらに怒るラピス。
「もう、ラグナさんったら、ほっんとーに怒りますよ!」