すごいよ!メロディさん 〜男も女も考えてることは大体一緒編〜◆iJ3v4UsY9Q

「あぅ〜……」
自分の額に手を当てる。
熱い。目玉焼きが焼けそうなくらい、熱い。
間違いなく風邪をひいたな。ラグナはそう確信した。
原因は、おそらくアレだ。
昨日の聖夜祭。
雨の中を駆け回り、衰弱した体を押してメロディを看病をしていたのだ。
風邪にもなる。
ちなみにメロディはというと、今朝方には全快していたので風邪をうつしてしまう前に家に帰した。
我ながらナイスな判断だと思う。
「……今日はゆっくりしよう…」
病院には連絡を入れておいたので、しばらくすれば誰か来てくれるだろう。
ラグナは布団の中にもぐりこんだ。



時間にして1時間ほどだろうか。
うとうととまどろんでいると、突然玄関が開いた。
……あ、そういえば家の鍵かけてなかったなー。と思いながら玄関のほうへ目を向けると
「マジカル☆ナース! メロディさん参上!」
何故か、大き目の救急箱を手にしたメロディがいた。
「ナ、ナース?」
思わず困惑の声を上げる。
「うん。さっき、ラピスさんから連絡があったんだよね。ラグナが風邪で寝込んだから、代わりに看てきてほしいって」
……そういえば、自分がメロディと…その、そういう仲になったのを知っているのは、自分達を除けばラピスだけだ。
彼女なりに気を回してくれたんだろうが、完全にありがた迷惑だ。
わざわざ家に帰した意味がないではないか。
そんなことを考えていると、玄関の鍵を閉めたメロディが、こちらへとやってきた。
「そーいうわけで、今日はあたしが、たっぷりしっぽり看病してあげるからね♪
 リリカルまじかる、頑張ります!」
「何か色々混ざってるんですけど」
「はいはい、男が細かいこと気にしないの!」
そう言いながら、用意してきた濡れタオルをラグナの額に乗せる。
「いや、でもホント大丈夫ですって。これくらい、少し寝てれば治りますし……」
一応気を使ってはみたものの、その程度で引き下がるメロディではなかった。
「だーめ。今日はあたしがラグナの面倒見るんだから。病人は大人しくしてなさいっ」
そう言って、鼻の頭を人差し指で軽く押さえてくる。
お姉さんぶってるつもりなのだろうが、その仕草が妙に子供っぽくて、つい微笑ましい気持ちになってしまう。
「な、なんで笑うのよー!」
少しすねたようにメロディは言う。
「いえ、その……メロディさんが可愛かったもので…つい」
自分でも何言ってんだろなー、と思った。
顔が熱くなってきたのは、きっと風邪のせいだ。
一方メロディは「そんなこと言われたら、怒れないじゃないのよ……」などと呟きながら
顔を真っ赤にして俯いていた。

「…………」
「…………」
なんとなく気恥ずかしくなり、お互い言葉を交わすことが出来なくなる。

  ……くぅー…

暫く沈黙が続いた後、突然妙な音がなった。
「…………」
そういえば、今朝は何も食べてなかった。
「……もしかして、お腹空いてるの? ラグナ」
「え、ええ……実は、朝から何も食べてなくて……」
その話を聞き、メロディの目が輝いた。
「それなら、あたしがご飯作ってあげる!」
「そ、そんないいですよ! 迷惑でしょうし……」
「そんなことないって! あたし、こう見えても料理は得意だし、それに……」
一呼吸置いて、高らかに宣言する。
「あたしはラグナの彼女なんだから、これくらいして当然でしょっ!」
一瞬、「ああ、それもそうだな」と思ってしまったラグナは、案外亭主関白主義なのかもしれない。
「それじゃ、腕によりをかけて作るからね!」
意気揚々と、メロディは台所へ向かった。



「は〜い、お待たせしました〜♪」
そう言ってメロディがお盆に載せてきたのは御粥。
病人の定番食だ。
「ありがとうございます。ちょっと楽しみですね、メロディさんの手料理」
そう言って手を伸ばすが、お盆を渡してくれる気配が無い。
ラグナが不思議そうな顔をしていると、メロディは意味深に微笑みながらベッドのそばの椅子に腰掛け、
「はい、ど〜ぞ」
御粥をすくった蓮華を、ラグナの前に差し出した。
「…………」
黙りこくるラグナ。
そんな彼を見て、メロディは口を尖らせる。
「そのままじゃ食べさせてあげられないじゃないのよー。ほら、あーんってして」
マジでか。
「あの……明らかに昨日までとキャラ変わってないですか?」
「だって、こっちが素だもん」
「いや、素の自分を曝け出してくれるのは嬉しいんですけど……その、これは恥ずかしいですって」
「あたしだって恥ずかしいけど……でも、ラグナの役に立ちたいって気持ちのほうが強いから…」
「う……」
そこまで言われては、彼女の好意を無碍にするわけには行かない。
意を決してラグナは口を開け――
(いや、やっぱ無理)
――ようとして、やっぱり閉じた。
その行動を見て、メロディは落胆する。
「……分かったわよ…」
そう言って御粥を自分の口に含み……
「……? あの、メロディさん何を…んぅっ!?」
そのまま、ラグナと唇を重ねた。


一秒、二秒、三秒。
約四秒ほど経ったところで、メロディは口を離す。
「……なななな、な、なにするんですかいきなり!!?」
顔を真っ赤にして狼狽するラグナ。
「だ、だって……こうでもしないと、食べてくれそうになかったから…。
 ……もしかして、嫌…だった?」
ラグナに負けず劣らず顔を真っ赤にし、メロディは不安げに聞いてくる。
「それは……嫌…じゃないですけど…」
「じゃあ、もう一回♪」
そう言うと再び嬉しそうにラグナと唇を重ねた。



顔から火が出そうだった。
台所に背を向け、顔を手で覆う。
結局、全部口移しで食べさせられてしまった。
別段嫌ではなかったのだが、時折舌まで入れてくるのは本気で勘弁して欲しかった。
おかげさまで、息子さんがすくすくと成長を続けている。
「……どーしよ、コレ…」
などと言ってみるが、どうしようもない。
ひとまず放置プレイだ。
心頭滅却すれば火もまた涼し。
大人しくしていれば、股間のアバレンジャーもなりを潜めてくれるだろう。
……などと考えていると、突然何かが背中のほうでゴソゴソと蠢いた。
上半身だけ、そちらのほうへ向けてみる。
「♪〜」
洗い物をしていたはずのメロディが、いつの間にか布団の中に潜り込んでいた。
「……あの、何をしていらっしゃるのでしょうか? メロディさん…」
「えへへ……添い寝♪ 一人じゃ寂しいでしょ?」
そう言いながら腰のほうから手を回し、胸の前で腕を組んで密接する。
おかげで、控えめな二つの膨らみがラグナの背中に当たり……。
さすがに限界突破寸前のようだ。
下腹部へのエネルギー供給を確認。
爆発までの推定時間、残り三分。
即時撤退を推奨。
様々なアラートメッセージが頭の中で繰り返される。
(消化班! なにやってんの消化班ー!?)
などと心の中で叫ぶが、被害箇所が鎮火される気配は無い。
途中で爆発にでも巻き込まれたか?
今この場で盛大に身悶えしたかったが、抱きつかれてる以上そうもいかない。
だくだくと嫌な汗が出てきた。
そしてこの汗が新たな火種を生むこととなる。
「……あれ? ラグナ、汗びっしょりだよ」
「そ、そうですね……あはは…」
誰のせいだと思ってんだ。
そう思ったが口には出さない。
というか、出せるわけがない。
さて、どうやってこの場を切り抜けようか。
ラグナがあれこれ考えていると、メロディがとんでもないことを言い出した。


「これじゃあ風邪、悪化しちゃうわよ。……そうだ! あたしが着替えさせてあげる!」
「んな!?」
それはマズい。
非常にマズい。
少なくとも、今はマズい。
メロディが布団を引っぺがそうとしてくるが、端のほうを掴んでそれを食い止める。
「あの、ホントぉ! いいですから! 着替えくらい自分で出来ますから!!」
ほとんど涙声で訴える。
が、それが逆にマズかった。
「ほら! もう鼻声になってる! 手遅れになる前に、着替えさせられなさいっ」
「自分で着替えるって選択肢は無いんですか!?」
「病人にそんなことさせれないわよ! それに、今日はあたしがラグナの面倒をみるんだからっ!」
「いや、ホントいいですってば! というか、むしろ勘弁してくださいお願いします!!」
必死の抵抗を試みる。
が、奮闘空しく、ついに布団を取られてしまった。
「あ゛……」
ああ、見られた。
もう最悪。
両手で顔を覆うラグナ。
「ご、ごめんラグナ! あの、その、えっと……と、とにかくゴメンっ!!!」
と必死に謝るメロディだが、ちゃっかり目はラグナの股間のほうへ向けられていたりする。
「…………じー……」
しばしラグナの股間を凝視した後、意を決するように深呼吸する。
そして震える手をラグナのズボンへ伸ばし……
「って、ドサマギで何やってんですかぁ!?」
当然止められた。
「こ、これは…あの……看病しないといけないし…」
「いや、コレ病気じゃないですから! 一応僕だって健康な青年ですから!
 むしろ、こうならないほうが病気ですから!!」
「そ、そうじゃなくて! その……最初に言ったでしょ? たっぷり『しっぽり』看病してあげるって…」
「そんな分かりづらいところに伏線張らんでくださいよ!!」
「それに……あたしの、せいだよね? ラグナの…これ、こんなになっちゃったの……」
「それは……」
一瞬言葉に詰まる。
なんとなく、認めるのは恥ずかしい。
かといって、他に要因がないので、誤魔化すことも出来ない。
「……まあ、そう…ですけど…」
結局認めてしまう。
「だから……あたしが、その、責任持って縮めてあげます!」
「……ぃい!?」
その言葉の意味するところは、ラグナにも理解できた。
股の間に腕を挟んで防御形態に移行する。
「早いですって! いくらなんでも早いですって!
 昨日の今日じゃないですかっ!」
ラグナの貞操概念は案外強かった。
しかし、思考回路がショート寸前なメロディが止まるはずもなく。
「いいから、大人しく看病されなさい!!」
強引にラグナにキスをする。
そしてラグナがひるんだ隙にズボンに手をかけ、下着ごと一気に引きずり降ろす。
「……っは…。あ、ちょっと待っ…!」
こうして最後の牙城は脆くも崩れ去った。


「うわ……」
初めて男性のナニを見たメロディの感想はそれだった。
「あの……『うわ……』は無いんじゃないですか?
 結構ショックなんですけど……」
もはや抵抗の意思を失ったラグナが力なく答える。
「あ……ゴメン。男の人のって、初めて見るから……」
そう言いながら、ラグナの男性器に触れる。
「ぅあっ…!」
「きゃっ!?」
切なげな声を上げながらのけぞるラグナ。
「あ、あの……結構敏感になってるんで、もうちょっと優しく…」
「ご、ごめん……」
申し訳なさそうにしながら、モノを優しく包み込むように握る。
「えっと……確か、こうすると気持ちいいんだよね…?」
慎重に、手を上下させる。
「ん……ぅ…!」
「あ…また大きくなった」
動きを止めてラグナのモノをじっと見つめる。
「いや、実況しなくていいですから。聞いてるこっちが恥ずかしい……」
書いてるこっちも恥ずかしい。
「すごい……わんぱく小僧の夢より大きいかも…」
「いや、具体的な大きさが分からないんですけど……。
 というか、こんな時にまで笑いを持ち込もうとするメロディさんの度胸に脱帽です」
「……ごめん、あたし、ちょっとテンパってるかも…」
止まっていた手を再び動かし始める。
「っ!?」
既に限界突破寸前で、完全に油断していて、おまけに何の前触れも無く動かされては、たまったものではない。
必死になって快楽に耐える。
「……ラグナ?」
「だ、大丈、夫です……ええ、大丈夫ですとも…」
全っ然大丈夫じゃなさそうな顔で、無理に笑顔を作るラグナ。
その苦しげな表情は、メロディには別の意味に捉えられてしまったらしい。
「……そっか…手だけじゃ、気持ちよくなれないよね…」
「え……」
何を言っているのだお前は。
何故か、険しい顔でこちらを指差す外国人の顔が脳裏に浮かんだ。
が、そんなことは今はどうでもいい。
「ん……」
メロディは意を決したような表情をして――
「あむ…」
ラグナ自身を口に咥えた。
「うあぁ!!」
情けない声を上げるラグナ。
未知の感覚に快楽というよりはむしろ、言いようの無い戦慄を覚えた。
体中に電気が走ったような感覚に襲われる。
絶頂までの時間は、もう残されていないようだ。
「んぐ……ちゅ…はふ……」
が、メロディはそんなことを知るよしも無く、慈しむようにラグナ自身を愛撫していく。


「く……っ! メ、メロディさん、離れて…!」
「んん……ふぅん…!」
しかしメロディは離れるどころか、むしろ先程より激しくラグナ自身に吸い付いてくる。
「は……ぁ…出る…!」
全身を震わせ、メロディの口内に精を放った。
「あ……あぁ…」
……やってしまった。
射精の余韻など感じている場合ではなく、ラグナは大慌てでティッシュを探す。
都合よくベッドの脇に置いてあったのを発見し、メロディへ渡す。
「は、早く吐き出してくださいっ」
しかしメロディはティッシュを受け取らず、代わりに小さくこくんと喉を鳴らした。
口を押さえながら、ほんのり紅葉色に染まった顔を上げる。
「えへ……飲んじゃった…」
「飲ん…!?」
軽いカルチャーショックを受けた気分だ。
一瞬眩暈がしたが、何とか意識を留める。
「飲んでどーするんですか!? 汚いですよ!!」
思わず語気を強めてしまうが、メロディは特に悪びれた様子も無く
「ん……汚くなんか…無いよ」
ラグナのモノに優しくキスをする。
「ぅあ……も、もう…やめて、ください……」
慣れないことをされてしまったせいで、正直なところ精神的に限界だった。
メロディもそのことを察したのか、大人しく愛撫を止める。
「ラグナぁ……」
そして甘えるような声を出しながら、マウントポジションを――
「……え? あの……」
「ごめん……あたし、もう止まれないよ…」
どうやらアクセル全開で、しかもブレーキがぶっ壊れてしまったようだ。
下着を脱ぎ捨て、自身の秘所にラグナ自身をあてがう。
「!? や、やめ……!」
ラグナが制止の声を上げるが、そんなものはどこ吹く風。
メロディは自分自身を貫いた。



「……だからやめたほうがいいって言ったのに…」
「うぅ……」
覆いかぶさるように倒れこんできたメロディを、優しく撫でる。
「初めてなのに無茶するから」
「だ、だってぇ〜……あんなに痛いなんて思わなかったから…」
半泣きで抱きついてくるメロディ。
余程痛かったらしい。
よしよしと何度も頭を撫でてやる。
しかし平静を装っているものの、実はこっちも既に限界近い。
さっき出したばかりだというのに、全く、なんてわんぱく小僧だ。

(うぅ……)
このまま一度も動かずに果ててしまうのは情けなさ過ぎるし、
かといってメロディがこれでは動くわけにもいかない。
理性と本能のせめぎあいに頭を悩ませていると、不意にメロディが腰を動かし始めた。
「ふぅ……ん…っ!」
「!! メ、メロディさん!?」
「ラグ、ナぁ……気持ち、いい…?」
苦しそうな表情でメロディが聞いてくる。
「い、いいです、けど…! メロディさん、まだ、痛むんじゃ……」
「う、ん……痛い、けど…ラグナに、気持ちよく、なって、ほしいから…」
そう言いながらゆっくり、徐々に激しく腰を動かしていく。
いつしか、彼女も甘美の声を出し始めていた。
「く…あぁ……!!」
前言撤回。
気持ちいいなんてものじゃない。冗談抜きで意識が飛びそうになった。
「メロディ、さん…! 僕、もう……!」
「ラグナ…! ラグナぁ!!」
お互いを強く抱きしめあい、二人は絶頂を迎えた。



「ね……ラグナって、もしかしてM?」
「なんでいきなりそーなるんですか!!」
事の後、二人でベッドで寝ているといきなりとんでもないことを言われた。
「だって、ほら……結局、動いてるのあたしだけだったし…」
メロディの言葉はラグナのハートに深い傷を負わせた。
「い、言われてみれば……」
「もしかしたら、責められるのが好きなのかなぁーって」
「そ、そんなことは断じて……!
 ……ある、かも」
少し、いやかなりバツが悪そうに言う。
正確には責められるのではなく、奉仕されるのが好きなわけだが。
「そっか……そうなんだ…」
感慨深げにうなずくメロディ。
「うん……あたし、頑張る」
「はい?」
「頑張って、ラグナに満足してもらえるようになるからっ!」
ベッドの中で小さくガッツポーズをとる。
目が本気だ。
(変な勘違いされてないといいけどなぁ……)
「だから……」
ふっと微笑みながら、メロディがこちらを向いた。
「これからも、よろしくね。ラグナ」
今までで最高の笑顔を見せる。
「……ええ。こちらこそ、よろしくお願いします。メロディさん」
そう。
まだ、始まったばかりなんだ。
これから彼女と一緒に、最高の思い出を作っていこう。
そう心に決めたラグナだった。



「バカですか。あなた達」
『すみません……』
翌日、ラピスから風邪薬を受け取る二人の姿が目撃されたという。

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