ビアンカ×ラグナ 続
「ふふふっ、おしおきとは言っても痛い事だけはしないから。まぁ安心なさい」
そう言ってまたビアンカはラグナの性器に手を伸ばす。
これからされるであろう事を悟り、
「もう僕・・限界ですよ・・・・。無理、です」
ラグナは力無い声で拒否の意を表した。
が、それはますますビアンカの興奮を煽る材料にしか成りえない。
「それに明日の、モンスターの世話や・・・農作業が出来なく・・・なっちゃいますから・・・」
「・・・私よりもモンスターや畑の方が大事だと・・・そう、言いたいのね?」
珍しく悲しげな声を出すビアンカ。もちろん演技だ。
しかし、滅多に見ないそんなビアンカの表情がラグナには相当応えたようだ。
「いや・・そんな事は・・・・」
「じゃあ、いいじゃないの」
まるで先程の声音からは想像もできないような楽しげな声でそう言い放ち、ビアンカはラグナを弄びはじめた。
裏筋を舐め上げる。太ももの付け根に舌を這わす。
亀頭の先を舌の先でつついてみたり、先程のようにピストンまがいの行為をする。
そして時折性器を根元から軽く握り締めてみたりする。
ビアンカが何か行動を起こす度にラグナは切なげとも苦しげとも取れる喘ぎ声を発し、身悶える。
その行動一つ一つが何とも言えず、ただただビアンカは興奮するばかりだった。
そんな最中、ラグナが二度目の絶頂を迎えた。
今度はそのまま性器を咥えたまま口から離さず、頬張れるだけの精液を口内に溜め込んだ。
やはりラグナは先程と同じように目を閉じぐったりとしている。息も荒い。
ビアンカはラグナの上に覆いかぶさり、相手の体を柔らかく抱きしめた。
ラグナも弱々しくではあるが瞼を閉じたままそれに応じる。
そしてビアンカはラグナの唇に自分の唇を重ね、
一気に自分の口内の精液を、相手の口の中に送り込んだ。
「!!?」
ラグナの閉じられていた瞳がかっと見開かれる。
そして自身の精液だと思われる液体を吐き出そうと躍起になるが、ビアンカは未だにラグナの体にしがみ付き離れようとしない。
あろうことか口もビアンカの唇によって密閉されたままだ。
「〜〜〜〜〜っ」
声にならない呻き声を上げながら、今現在自分にできる精一杯の抵抗をする。
しかしラグナが必死に体を動かそうとする度にビアンカはより一層強く体に抱きついてくる。
いや、締め付けると言った方が正しいのかもしれない。
酸欠なのだろうか。頭がくらくらしてきた。
ラグナの瞳が焦点を失いかけている。
ビアンカはその様子を見ると、さっと自身とラグナの身体を離した。
「ゲホッ・・・・・ゴホッ、ゴホッ!!・・」
ラグナは唾液混じりの精液を吐き出し、身体を丸め咳き込んだ。相当苦しそうだ。
その様子を見ているビアンカはたまらない快感を覚えてしまう。
半ば怯えるような目付きでこちらを見てくるラグナに対して
ビアンカは優しく、申し訳無さそうな笑みを浮かべてみせた。
ビアンカはラグナの身体をそっと仰向けにし頭を自分の太ももの上に乗せ、
近くにある手頃な布・・タオルケットしか無かったのでそれで汚れた口周りを拭ってやる。
ついでに汗ばんだ額や身体を拭いてあげ、優しく声をかける。
「ごめんなさいね、ついつい『おしおき』だなんて言ってしまって・・・。嫌だった?」
「そんな事は・・・無い、ですよ。
最後・・のは、さすがにちょっと・・・・アレ・・でしたが。・・・はは」
ビアンカを見上げ、弱々しい笑みを浮かべる。
こんな状況でも相手の事を気遣おうと、言葉を選び喋るラグナ。
ビアンカはそんな青年に言いようの無い愛しさを覚え、
そして同時にもっともっと追い詰めてやりたい、とさえ思てしまっていた。
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「・・・大分落ち着きました。ありがとうございます。ところでこの格好、何とかならないんですか・・?」
そう、二人は全裸で膝枕というとんでもない格好をしているのだ。
ラグナがビアンカの顔を見ようと目線を上げれば嫌でも彼女の乳房が目に入ってしまう。
しかもビアンカはそれを隠そうともしない。
そして就寝前に入浴したせいなのかビアンカの太ももからは石鹸のようないい香りが漂い、それが彼女の存在をより一層意識させた。
ラグナは自分の置かれている状況を考え直し、思わず頬を赤らめる。
「嫌なの?私は別に平気なんだけど。それに私達、夫婦じゃない」
「・・ビアンカさんがこのままでいたいのなら僕も我慢します」
「我慢って何よ!・・・でも、このままの方がいいかな。何となく・・、安心する」
そしてビアンカはラグナを膝枕したまま思い出話を語り出した。
ちゃっかりラグナの頭まで撫でてしまっている。
実は一目見た時からラグナの事が好きだったという事を。
毎日毎日ラグナが豪邸を訪れる時間が待ち遠しくてたまらなかった事。
ラグナの事が好きなのにつっけんどんな態度しか取れない自分に飽きるほど自己嫌悪した事。
それが原因で来る言いようの無い負の感情をメイドのタバサにぶつけてしまい
しまいには彼女に母親のようにあやされたという少し恥ずかしい話。
そして、今日の結婚式。
ラグナは眠ってしまわないように頑張りながらも静かにビアンカの話に聞き入っていた。
「僕と結婚するまでに・・・そんなたくさんの事があったんですね」
「そうね・・。まったく。早く気付けってのよ、この鈍感男」
そう言ってラグナの頭を軽く小突く。
「はは・・・・」
そう二人で笑いあう。ラグナはこの時、確かに幸せだった。
しかし、ビアンカはと言うと喋りながらも頭の中はラグナを苛める計画を練っている真っ最中であった。
器用というか何と言うか、まったくどうしようもない女である。
しかし、ついさっき前から誰かに試してみようと思っていた『とっておき』
を使ってしまったためにあまり良い案は浮かんでこない。残念だ。
しょうがないのでビアンカはラグナを自分の体力が尽きるまで犯しぬく事に決めた。
もし相手が気を失ってしまっても得意技のビンタでまた起こしてやればいい。
「・・・欲しくなっちゃった」
ビアンカがかすかな声でぽつりとつぶやく。
「え?」
「そんな話をしてたら私・・・ラグナが欲しくなっちゃった」
「も・・・もう今日は無理ですよ?」
「そんなの知ったこっちゃないわよ」
ラグナは絶望した。
ついさっき交わしたやり取りをもう一度する事になるとは。しかも先程よりも状況は悪い。
少し休んで回復したとは言え、それもまともに喋れるようになった程度だ。
・・・もう泣きたくなってきた。
ビアンカがラグナの頭をそっと下ろし、彼の腰の辺りまで這って移動する。
「え、本当にするつもりなんですか」
「・・・ぇえ。悪い?
って言うか今までのは私がラグナにしてあげてただけよ。それじゃあ不公平じゃないの」
ビアンカは満面の笑みを浮かべていた。